小麦や小麦粉について栄養素など
小麦は人類最古の作物 犬は人類最古の家畜?
小麦や大麦は、人生最古の作物の一つとされていて、今から約1万年前にはすでに栽培が始められていました。
犬が人間に飼育されるようになったのも、1万年前から3万前と言われていますので、私たち人間と小麦と犬は、現在に至るまでずっと一緒に歴史を刻んできたと言えそうです。
もしかしたら、古代の人々も自分たちが食べていた小麦を使った食事の残りなどを、自分の飼い犬に与えていたかも知れません。
小麦は世界三大穀物の一つ
小麦は、イネ科コムギ属の一年草です。一般的にパンコムギという種類のことを指しますが、スパゲティなどに利用するデュラムコムギなど、他のコムギ属も含めて「小麦」と呼ぶこともあります。
また小麦は、稲、トウモロコシと並んで世界三大穀物と一つされています。
小麦粉とは?
小麦粉とは、文字通り小麦を挽いて作られた粉です。全粒から皮や胚芽の部分が取り除かれ、発芽するときの栄養素となる部分のみを挽いて作られるため、全粒100㎏からおよそ72~75㎏が小麦粉になります。
小麦粉の栄養素
小麦粉の成分の7割から8割は、デンプンで、1割ほどたんぱく質も含んでいます。また、非常に微量ではありますが、ビタミンB1、B2、E、パントテン酸、ナイアシン、リン、カルシウム、鉄、カリウム、ナトリウム、などのミネラルも含まれています。
人間にとっては、小麦は主食として欠かせない食べ物を作るために必要な食材です。なのになぜ、犬に小麦を含んだ食品を与えてはいけないのでしょうか?
犬に小麦粉を与えてはいけない理由
小麦はアレルゲンになりやすい
小麦粉に水を加えることで小麦の中に含まれるたんぱく質が、「グルテン」という物質に変化します。小麦アレルギーとは、この「グルテン」を分解、消化吸収できないために現れる、下記のようなアレルギー症状のことを指します。
- 下痢
- 嘔吐
- 顔や耳の内側、目の周り、口周り、股の内側などが赤くただれている
- 足の裏や指の間などをずっと舐めている
- 清潔にしているのにフケが出る
小麦粉は高GI食品で肥満になりやすい
GIとは、「グリセミック・インデックス」の略で、食べ物を食べた後の血糖値が上がるスピードを数値で表したものです。つまり、「高GI食品」とは、血糖値が上がりやすい食品、ということになります。
なぜ、血糖値が上がりやすい食品を食べると太りやすいのかというと、血液中に増えた糖の処理をするために、体の中には大量のインスリンが分泌されます。
インスリンは、各細胞にエネルギー源として働く糖を運ぶ大切なホルモンですが、過剰に分泌されると、糖が脂肪としてため込まれてしまうため、肥満の原因となります。
特に胚乳を精製して作られた小麦粉はGI値が高いので、それらを使ったパンやうどん、クッキーなどは肥満しやすい食品と言えます。
まとめ
私たち人間には大切な主食となる小麦ですが、犬には摂取する必要のない食品です。アレルギーや肥満のリスクを冒してまで与える必要はありません。
ですが、安価なドッグフードや犬用のおやつに小麦粉が使われていることもありますので、一度、愛犬に日常的に与えている食事やおやつの中に、小麦が含まれているかどうかをチェックしてみてはいかがでしょうか?
ユーザーのコメント
女性 こじろう
GI値は低いらしいですが、気になっています。
グレインフリーと言われる穀物不使用のフードはかなり高額です。可愛い愛犬のためとはいえ大型犬の我が家では無理があります。
グレインフリーイコール健康的というようなイメージが有りますが、近所のわんちゃんは外飼い、安価なフードで13才の今でも走っています。一概には言えませんね。