犬に味噌汁(味噌)をあげても大丈夫!
犬に味噌汁を与えても良いのですが、与え方には十分に注意しなければなりません。どのようなことに注意しなければならないのか、味噌汁に含まれている栄養素などと合わせてご紹介します。
味噌汁(味噌)には栄養素がいっぱい!
味噌汁に欠かせない「味噌」は大豆を主な原料としています。大豆にはアミノ酸やビタミン類が含まれていますが、ごくわずかな量です。大豆を発酵させて味噌にすることで、アミノ酸やビタミン類の量が増え、豊富に摂取することができるようになります。
大豆・塩・麹を原料とする味噌には、炭水化物・タンパク質・イソフラボン・酵素・食物繊維なども豊富に含まれています。味噌は発酵食品であることから、酵母や乳酸菌も摂取することができます。原料の違いによって栄養素も異なりますが、一般的な味噌にはこのような栄養素が含まれています。
味噌汁一杯分の栄養素量
白味噌大さじ一杯(味噌汁一杯分)にはどれくらいの栄養素量が含まれているのでしょか。
- カロリー 39kcal
- タンパク質 1.75g
- 脂質 0.54g
- 炭水化物 6.82g
- ビタミンE 0.05mg
- 葉酸 3.78μg
- 食塩相当量 1.1g
意外とカロリーは少なめですが、塩分量がとても多いですね。この塩分量は犬にとってどのような影響を与えるのでしょうか。
犬に味噌汁を与える際に気になる塩分について
塩分をあまり必要としない犬ですが、全く必要のない栄養素であるというわけではありません。体重1kgに対して18mgを必要としているという説があります。私の愛犬の体重は15kgなので一日に270mg(0.27g)の塩分を必要としているという計算です。
犬は塩分を排泄することができない!?
犬は汗をかかないから塩分を排泄することができないと言われることがあります。しかし、塩分を排泄しているのは汗だけではありません。犬にも腎臓があります。
腎臓はカラダの中の塩分量をコントロールし、余分なものは尿と一緒に排出しています。健康な腎臓を持つ犬であれば、問題なく塩分を排出することができます。
犬に味噌汁を食べさせる際の与え方
白味噌大さじ一杯(味噌汁一杯分)に含まれている食塩(食塩相当量)と、犬の体重1kgに対して必要な塩分量を思い出してみてください。「食塩相当量 1.1g」「体重1kgに対して18mg」です。
私の愛犬(体重15kg)の場合は0.27gであるとお話しましたが、味噌汁一杯は明らかに塩分を多く摂りすぎてしまうことがわかりますよね。私の愛犬が飲める味噌汁の量は大さじ一杯くらいでしょうか。
味噌に含まれる栄養素を愛犬にも与えたい、味噌汁を飲ませてあげたいと思うのであれば、塩分量を計算し、とーっても薄い味噌汁を作ってあげる必要があるのではないでしょうか。
ドッグフードにも塩分は含まれている
ドッグフードの原料表示や栄養表示をご覧ください。塩・ナトリウム・塩化ナトリウムと書かれていませんか?どれも塩分(食塩相当量)として計算することができます。
また、とくに注意したいのは「ミネラル類」という表示です。ミネラル類には塩化ナトリウムも含まれています。塩化ナトリウムとは塩化物であり、塩や食塩と呼ばれることもあります。生命を維持するために必要な栄養素ではありますが、もちろん摂りすぎはよくありません。
味噌汁を犬に与える必要はあるのか
私は「犬に味噌汁を与える必要はない」という結論に至りました。犬にとって良い栄養素が含まれていることは確かです。味噌汁の気になる栄養素である塩分だって、犬に必要な栄養素です。しかし、わざわざ味噌汁から摂る必要はないのです。ドッグフードに含まれているからです。
必要以上に塩分を摂ってしまうことが何より怖いなと感じました。人間にとっても塩分の摂りすぎはとても恐ろしいことです。命にも関わる重大な病気を発症する原因になるからです。それは犬にも同じことです。
まとめ
もし、愛犬に味噌汁を与えている(与えようとしている)のであれば、塩分の摂りすぎにならないかよく確認してください。
もし、どうしても味噌汁を与えたいならばまずは獣医さんに相談してみてください。食事に関するアドバイスや指導も行ってくれますし、最適な食事を一緒に考えてくれます。
犬に味噌汁を与える必要性がないので、無理をして与える必要はないでしょう。