警察犬になった犬種7つ

警察犬になった犬種7つ

私たちの安全と日常を守るために活躍する「警察犬」。ドーベルマンやシェパード等を思い浮かべる方も多いかと思いますが、日本では現在、7つの犬種が警察犬として認められています。また最近では小型犬の警察犬も誕生して、その活躍の幅を大きく広げているようです。

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警察犬はどんな仕事をしているの?

POLICEと書かれたハーネスを着けたシェパード

行方不明者の捜索・犯人の追跡・不審者への警戒など、高い忠誠心と優れた嗅覚を活かし、捜査のお手伝いをすることが警察犬の主な仕事内容です。

足跡追及活動・臭気選別活動・捜索活動・警備活動などを主な仕事としており、全ての仕事を担うのではなく、その犬の能力を十分に活かせる仕事の中から与えられます。

足跡追及活動

事件現場に残された犯人の足跡や遺留品などの痕跡から犯人を追跡するなど、優れた嗅覚を活かした操作に協力します。

臭気選別活動

事件現場に残る遺留品と犯人のニオイが一致するかどうかを調査する仕事です。

犬の持つ優秀な臭気選別能力は、裁判に活かされる事もあり、重要な証拠となる場合もあります。

捜索活動

麻薬、爆発物などの危険物を探したり、迷子や遭難者など、行方不明者の捜索を行ったりします。

警備活動

パトロール・監視・護送などの活動や、不審者・犯人(テロリスト)などを発見した時には、逃走の足止めや必要に応じて攻撃を加え、制圧する場合もあります。

※掲載内容に誤りがあったため訂正を行いました。不備があった事を深くお詫び申し上げます。

警察犬として活躍する7犬種

POLICEと書かれたハーネスを着けたゴールデン

日本で警察犬として活躍している犬種は、主に日本警察犬協会が指定する次の7種です。

  • ジャーマンシェパード
  • ドーベルマン
  • ゴールデンレトリーバー
  • ラブラドールレトリーバー
  • エアデールテリア
  • ラフ・コリー
  • ボクサー

①ジャーマンシェパード

ジャーマンシェパードは、従順で素直な性格が特徴の犬種です。ただし、その従順さは飼い主のみで、そのほかに対しては非常に警戒心が高い犬種です。また、指示であれば犯人などを恐れずに、果敢に攻撃するほど勇敢な性格を持つ犬種です。

②ドーベルマン

屈強な体と持って生まれた運動能力は警察犬として最適な犬種です。また、攻撃的なイメージがあるかもしれませんが、とても賢く、従順さも備えた犬種です。勇敢で判断力にすぐれたドーベルマンは、皆さんの印象通り警察犬を代表する犬種です。

③ゴールデンレトリーバー

穏やかな性格と飼いやすさから人気の高い犬種ですが、元々は水鳥の狩りなどに同行し、人間のパートナーとして長年活躍してきた使役犬。警察犬としての素質も十分あるため、多くのゴールデンレトリーバーが警察犬として活躍しています。ただ、警戒心に欠けるため、警備などは行わず、主に嗅覚を利用した臭気識別や足跡追跡などを行っています。

④ラブラドールレトリーバー

優しい性格と持って生まれた忍耐強さは、さまざま仕事をこなす使役犬として、活躍してきました。もちろん、警察犬としての資質も兼ね備えたている犬種です。一般的には盲導犬としてよく知られるラブラドール・レトリバーですが、警察犬としても活躍しているんです。

⑤エアデールテリア

テリア系の犬種は活発で扱いにくい面を持っている、という印象を持っている方もいるかもしれませんが、エアデール・テリアはとても賢く海外では警察犬として優秀な実績を残しています。

じつは過去には軍用犬として飼育された経歴があり、使役犬として高く評価されていた事がわかります。

⑥ラフ・コリー

ラフ・コリーは日本でも警察犬として活躍している犬種です。名犬ラッシーなどで知られるラフ・コリーですが、日本では1958年から警察犬として登録され、警察犬として長年活躍している犬種です。

⑦ボクサー

もともと闘犬として活躍していた犬種で、運動能力はもちろん、とても勇敢な性格の犬種です。犯人の取り押さえや、護衛の際に活躍している犬種です。

警察犬として活躍する「意外な犬種」

横を向いているダックスフンド

警察犬には「直轄警察犬」と「嘱託警察犬」があります。

  • 直轄警察犬…警察が飼育や管理、訓練を行い、その後そのまま警察活動に加わる警察犬。
  • 嘱託警察犬…民間で飼育や管理、訓練を行い、その後警察によって適正が審査される。出動の委託が行われた場合のみ警察犬として参加する。

警察犬の90%は嘱託警察犬であり、普段は家庭犬と同じように家族と共に過ごしています。

一般的には、シェパード、ドーベルマンといった大型の犬種を、警察犬としてイメージすると思いますが、嘱託警察犬として活躍するわんちゃんの中には意外な犬種もいます。

  • ミニチュアシュナウザー
  • チワワ
  • 柴犬
  • トイプードル
  • ダックスフンド

このように、小型犬も数多く警察犬として認められ、訓練中だったり、すでに警察犬として活躍していたり、警察犬として活躍する犬種の幅が増えているようです。

殺処分手前から警察犬を目指す柴犬「愛ちゃん」

青い壁の前に立つ柴犬

人に噛みつくなどし、飼育が難しいと判断され、岡山県の動物保護施設に収容されていた柴犬がいました。

命の期限が1週間と迫ったある日、岡山県のNPO法人「しあわせの種たち」に保護された、ごま柴の「愛ちゃん」当時推定2歳の女の子でした。

しあわせの種たちのスタッフのもとで人を信頼する喜びを学んだ愛ちゃんは、岡山県の中南部にある総社市で、警察犬の審査会に初挑戦しました。

訓練士の赤木美穂さんのもと、1年の訓練生活を送ってきましたが、心的な外傷から信頼関係を築くことはとても大変だったそうです。

その後、2018年4月に審査会に挑戦しましたが、不合格に。現在も警察犬になるべく訓練に励んでいるそうです。 現在は探索犬として修業に励んでいるそうです。

まとめ

伏せをしているトイプードル

実は、すでに嘱託警察犬として活躍しているトイプードル達がいます。

柴犬の愛ちゃんと同様に殺処分の寸前で保護され、訓練を受けた後に見事、茨城県警の嘱託警察犬となったトイプードルの「アンズちゃん」。

そして、鳥取県警の嘱託警察犬の2頭のトイプードル(メス)。こちらは世界で初めてトイプードルが警察犬となったケースだそうです。

愛ちゃんやアンズちゃんのように人によって不幸になった犬が人によって救われ、人のために働いてくれています。

どんな形であれ、幸せを掴むことができて本当に良かったなと思います。

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