ウトナーガンの性格と特徴、値段や寿命など

ウトナーガンの性格と特徴、値段や寿命など

皆さんは、ウトナーガン(英名:Utonagan)という犬種をご存知ですか?日本ではまだまだ知名度が低く、ウトナーガンを知っている人は少ないようです。ですが一目会ったら、きっとその魅力にはまってしまいそうです。なぜなら外見はオオカミのようですが、性格はシベリアン・ハスキーのように人懐こくて、社交的な犬種だからです。今日は、そんなとても魅力的で希少な犬種、ウトナーガンについてご紹介したいと思います。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

ウトナーガンの性格

ウトナーガンの性格は活発で陽気です。外見はオオカミにそっくりですが、性格はシベリアン・ハスキーのように、人にも愛想が良くて、とても社交的な飼いやすい犬種です。ウトナーガンは野生のオオカミのように、攻撃的になることはほとんどありません。

ウトナーガンは仲間と協力して働くイヌそり犬として活躍していたルーツから、他の犬とも仲良くできる温和で落ち着きのある性格です。また交配に関わっている、ジャーマン・シェパードの性質にも似ているためとても賢く、しつけもすぐに覚えるほどだと言われています。

ウトナーガンの特徴

ウトナーガンの特徴は、外見がオオカミにとてもよく似ていますが、目つきは優しく、耳は小さめです。外側のコートはまっすぐで滑らか、アンダーコートは、柔らかく濃いという特徴があります。

ウトナーガンの毛色はブラックやシルバーをベースにしたクリーム色、またはブラウンのマーキングが入ったものと様々な毛色があります。

ウトナーガンにはオオカミに似た、フサフサの垂れたしっぽが特徴、ピンと立った小さめの耳には野性的な凛々しい雰囲気があります。

ウトナーガンの値段

日本ではまだいない、希少な犬種なので入手するには個人輸入しか方法がないようです。

ウトナーガンは一時期、乱繁殖された過去があるため、イギリスには正当な血統を守るウトナーガン協会という団体があります。ウトナーガン協会のケネルクラブに申し込むことで入手できるようですが、輸入代行行者か、自分でアポを取り交渉して輸入する形になるようです。

現地では、平均732ポンドほど(日本円にして10万円ほど)ですが、成功したとしても、希少な犬種のため輸送費も含めると値段はかなり高額になりそうです。

ウトナーガンの寿命

ハスキー全身

ウトナーガンの寿命は12~15年といわれています。遺伝的に心配される病気には、股関節形成不全、てんかんなどがありますが、比較的健康な犬種です。

ウトナーガンはたくさんの運動量を必要とする犬種なので1日2回、1時間以上の散歩か、ドッグランなどで走り回れる環境が必要です。

ウトナーガンの歴史

雪の上のハスキー

ウトナーガンはノーザン・イヌイット・ドッグという犬種からわかれた犬種になります。途中までの歴史はノーザン・イヌイット・ドッグと同じですが、乱繁殖をきっかけに再度改良されました。その後、ノーザン・イヌイット・ドッグと犬種を分けることになり、その別れた一部の犬種をウトナーガンといいます。

ウトナーガンの元になったノーザン・イヌイット・ドッグは、イギリスのイングランド原産の犬種で、1980年代に限りなくオオカミに似せて作出された新しい犬種です。しかし限りなくオオカミに似てはいますが、オオカミは交配には使っていないようです。

5頭のシベリアン・ハスキーを基礎として、ジャーマン・シェパード・ドッグやアラスカン・マラミュートを交配させてノーザン・イヌイット・ドッグが作られました。ノーザン・イヌイット・ドッグは、オオカミに似た野性的で凛々しい外見が特徴です。

シベリアン・ハスキーに似て、明るく人懐こい性格で、一時期イギリスで大ブームになりました。そのために悪質なブリーダーによる乱繁殖が後をたたず、この時期をきっかけに犬質が低下してしまいます。

その後、ノーザン・イヌイット・ドッグの革新的な一部の愛好家たちが、ノーザン・イヌイット・ドッグ犬種クラブから脱退し、即急な犬質の回復を目的として、独自改良を進めました。

ノーザン・イヌイット・ドッグは遺伝子プールの狭さが問題視されていましたが、ジャーマン・シェパード・ドッグなどと再度交配させることにより、その遺伝子プールの改善も図ることができました。

こうして新しく改良したノーザン・イヌイット・ドッグは、協会名にちなんで新しくウトナーガンと名前がつけられました。その後ノーザン・イヌイット・ドッグの犬種クラブも、犬質の回復を行い成功します。しかし、ウトナーガンとは犬質の回復に使われた犬の割合が違うため、それぞれ別の犬種として発展していくことになります。

ウトナーガンはイヌそりやドッグスポーツで活躍している犬種ですが、原産国のイギリスでも飼育されている頭数は少ないため、希少な犬種です。現在もイギリスではウトナーガンの血統を伝統的に守る団体があり、ウトナーガン協会といいます。

ウトナーガンのブリーディングや血統の管理だけでなく、インターネットを使用して、世界的にウトナーガンの知名度を上げる活動をしています。今日、多くのウトナーガンはその優しく賢い性質から、病院やホスピス、学校などでセラピー犬として訓練されて活躍しているそうです。

まとめ

転がるハスキー

日本でウトナーガンはまだまだ知名度が低く、原産国イングランドでも、飼育されているウトナーガンの頭数は少ない希少な犬種の一つです。

それでもウトナーガンはウルフドッグ愛好家の中で、風貌はオオカミ、性格は穏やか、社交的と言われて今も根強い人気です。

今後、ウトナーガンは世界的に広まって、日本でも見かけられる日が来たらいいですね!

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