犬の角膜ジストロフィー(角膜変性症)について

【獣医師監修】犬の角膜ジストロフィー(角膜変性症)について

お気に入りに追加

犬の角膜ジストロフィー(角膜変性症)という病名を聞いた事がある飼い主は少数だと考えます。犬の眼の病気は白内障が最もメジャーで知られていますが、角膜ジストロフィーについては長年犬を飼っていても詳細がよく分かりませんでした。今回は角膜ジストロフィーについて述べていきます。

4332view

SupervisorImage

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の角膜ジストロフィーの症状

犬の眼アップ

犬の角膜ジストロフィーの主な症状は角膜に白い粒が集まったような白濁が見受けられる点が特徴的です。

片目だけに白濁が見られる場合もあれば、両目に白濁が出現する場合もあります。症状が進行すると、白濁が広がりますが角膜全体に広がることは稀です。青っぽい色で覆われているように見えるのも角膜ジストロフィーの症状の一つです。

しかし、犬の角膜に白濁が見られるだけでは白内障などの他の眼の病気と区別が付きにくいです。

白内障との決定的な違いは白内障は黒目の中心部分にある水晶体が徐々に白濁していきますが、角膜には変化が現れません。一方、角膜ジストロフィーは角膜の表面が部分的に白濁しますが、水晶体の白濁はありません。

また、角膜ジストロフィーの場合は失明には至る事がないので、周囲が全く見えなくなり犬の日常生活に支障が出る事はありません。白内障は水晶体が白濁していきますので、徐々に見えなくなっていきます。

白濁の位置や出現場所によって、ある程度犬の角膜ジストロフィーは見分ける事が出来るので、知識として犬の飼い主には認知してもらいたい症状のひとつです。

犬の角膜ジストロフィーの原因

DNA画像?

犬の角膜ジストロフィーは遺伝性の病気とされています。

遺伝性の疾患であるため、犬種によって発症しやすい犬が存在します。以下の犬が最も角膜ジストロフィーを発症しやすい犬種です。

  • シベリアンハスキー
  • ビーグル
  • キャバリア

上記以外の犬種であっても角膜ジストロフィーを発症するリスクはあります。

特に親犬が角膜ジストロフィーに罹患しているかどうかで発症確率が変動するので、発症しやすい犬を飼っているからといって、過度に心配する必要はありません。

犬の角膜ジストロフィーの治療と予防法

獣医と犬

遺伝性の病気なので犬の角膜ジストロフィーは予防方法が確立されていません。

したがって病気の予兆や症状が見受けられた後の治療となります。予防策もない上に治療方法も確立されていません。

犬の角膜ジストロフィーの症状が見られたからといって点眼薬や軟膏などが処方されても、病気の解決策にはならず角膜ジストロフィーの進行を遅らせるのみの処置となります。

犬の日常生活に支障が出る場合には角膜除去手術を執り行う場合もありますが、手術をしても角膜ジストロフィーの病気が再発する可能性の方が高いので、緊急性がない限り手術という選択肢にはなりません。

犬の角膜ジストロフィーが「消えた」事例

ビタミン剤

完治が難しい犬の角膜ジストロフィーですが、インターネット上では消えた事例もいくつかあります。

そのほとんどが、放置していたら、いつのまにかなくなっていたケースと、ビタミン剤を投与したケースです。

角膜ジストロフィーはカルシウムとコレステロールが溜まり、犬の角膜を覆う病気なので、ビタミン剤の投与によって長い時間をかけ、治した飼い主も多く存在します。

治療方法が確立されていない犬の角膜ジストロフィーですが、方法の一つとしてビタミン剤の投与も視野に入れると良いと考えます。しかし、必ず病気を治す手段ではないので、注意してください。

まとめ

伏せる犬

犬の角膜ジストロフィーは遺伝性の病気のため、他の疾患のように、防ぐ手段がありません。また治療手段もないため、犬が病気を発症してしまったら落ち込む飼い主も多いと考えます。

犬の視力の低下は、目で物を捉えている人間の立場で考えると一大事となるからです。

しかし、角膜ジストロフィーは失明にまで進行しません。加えて犬は、たとえ著しい視力の低下に遭遇しても、耳や鼻があるので日常生活に支障は出にくいと考えます。

どうしても犬の角膜ジストロフィーを治してあげたいと考える飼い主は、ビタミン剤を投与する手段が最も効果的な方法です。しかし病気の完治率は著しく低いため、試す場合は自己責任となります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事をシェアする
LINExわんちゃんホンポ(友達に追加する)
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。