犬の習性から分かる、暗い場所や狭い場所が好きな理由
明るい場所と暗い場所、犬が好きなのは「暗い場所」です。明るい場所が嫌いだということではなく、薄暗い場所や暗い場所が好きな理由は犬の習性にあります。
犬は、もともと夜行性でした。そのため、明るい場所よりも薄暗い場所や暗い場所が好きなのです。そして、犬が人間と暮らすようになるずっと昔、野生として暮らしていた頃は、穴ぐらを寝床とし、群れの仲間と一緒に穴居生活を送っていたのです。
このようなことから、犬は薄暗い場所や暗い場所が好きなのです。
犬がキレイ好きな理由
穴居生活を送っていた犬は、薄暗い場所や暗い場所が好きなだけではなく、とってもキレイ好きです。穴ぐらを寝床としていた頃、寝床を清潔に保つため、トイレは穴ぐらの外にしに行っていたからです。その習性は人間と一緒に室内で暮らすようになった今でも受け継がれており、自分の寝床では決してトイレをしないという犬もいます。
日本では、室内でトイレをさせるということが常識化しており、外でトイレをさせる飼い主に対して批判的な声も多いですよね。老犬になったときや介護が必要になったときのためにも、室内でトイレができるようにトレーニングしておくべきだ、という考えも強くなっています。
しかし、これは日本の常識であり、動物愛護の先進国であるヨーロッパ諸国では、室内でトイレをさせるという考えを持っていません。犬の習性を守っているということなのではないでしょうか。
犬は暗くて狭い場所が好き
狭いケージの中やクレートの中に入れておくのは可哀想だ、と思われる方もいらっしゃるでしょうか。ケージやクレートは犬がのんびり過ごせるように少し大きめのものが良いのではないか、と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、もともと夜行性で穴居生活を送っていた習性が受け継がれている犬にとって、カラダを休める場所や眠る場所は暗くて狭い場所が落ち着くんです。カラダが触れるくらい狭い場所でも構いません。
ケージの中でお留守番をする際などは、クレートを寝床として置いてあげたり、カラダにぴったり合うくらいのサイズのベッドを置いてあげたりすると良いと思います。
物を集めることが好きな理由
飼い主の靴を寝床にたくさん運んできたり、お気に入りのおもちゃをケージの隅に隠したり、お散歩中に木の枝を見つけては家に持ち帰ったりなど、物を集めることが好きな犬がいますよね。それもまた、穴居生活を送っていた頃の名残りであるとされています。
穴を掘ることが好きな理由
穴を掘ることが好きな犬がいますが、これもまた、穴居生活を送っていた頃の名残りです。食べ物を隠したり、集めてきた物を隠したりするために穴を掘っていたのです。夏の暑い日には、土に穴を掘ることで、ひんやりとして土の感触を使ってカラダを冷やしていました。
動くものを追いかけてしまう理由
肉食で、仲間と一緒に獲物を狩っていた頃の名残りによるものです。逃げる野良猫を追いかけてしまったり、走る子供を追いかけてしまったりする犬がいますよね。逃げる獲物を狩っていた頃の野生の本能そのものなのです。
愛犬が動くものを追いかけてしまったことで飼い主さんがリードを手放してしまった、という話をよく耳にします。事故に繋がってしまうとても危険なことですので、犬の習性であることを理解し、十分に注意しましょう。
まとめ
犬の習性を知ると、なぜ薄暗い場所や暗い場所が好きなのか、なぜ穴を掘ったり動くものを追いかけてしまうのかなど、意外な理由を知ることもできます。
また、犬の習性を知ることで、犬が快適に暮らすための環境を与えてあげるきかっけにもなるのではないでしょうか。お留守番が苦手な犬には、狭くて暗い寝床を与えてあげることで安心できるかもしれません。