犬にもホクロはできる?見つけたら注意したい2つのこと

犬にもホクロはできる?見つけたら注意したい2つのこと

愛犬のブラッシングをしているとき、撫でているとき、ふと皮膚にホクロのようなものを発見。犬にもホクロはできるのでしょうか。ほくろのようなものを見つけたら注意したい2つのこと。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬にもホクロはできる?

犬の鼻のホクロ

愛犬のブラッシングをしているとき、撫でているとき、ふと皮膚にホクロのようなものを発見。普段は被毛で覆われている皮膚の変化にはなかなか気づかないため、小さなものでも何か見つけたらとても気になりますよね。また、ホクロだと思っていたら癌だった、、なんてことも聞くため、怖さも感じます。そんなホクロは犬にもできるのでしょうか?

そもそもホクロとは、皮膚にできる黒色斑、黒褐色斑のことをいいます。メラノサイトやメラニンと呼ばれる細胞が皮膚の一部に集まるすることでできます。そんなホクロは犬にもできます。

また、犬の場合は皮膚はもちろんですが、目の周りや耳の中、歯茎、鼻など粘膜にもホクロができます。単なるメラニンの集まりであれば問題はありませんが、大きくなった、膨らんできた、といったり場合は注意が必要です。

注意したい2つのこと

首をかしげる犬

素人には判断ができない

体にできる黒色のホクロのようなシミのようなものは「メラノサイトーマ」といって、ほとんどが良性腫瘍だといわれています。特徴は「被毛の生える体の一部にできる」「皮膚との境目が明瞭である」「急成長していない」「大きくなっていない」といったものがあげられます。

しかし、似たようなもので「メラノーマ」と呼ばれるものがありますが、こちらは悪性腫瘍である悪性黒色腫のことを表します。メラノサイトーマのことを分かりやすく「良性のメラノーマ」という表現をする場合があるそうですが、基本的にメラノーマは全て悪性です。

メラノーマの特徴は「皮膚との境目が不明瞭」「大きくなる」「盛り上げる」「横に広がる」といったものです。メラノーマは足の裏や口腔内裏などのにできやすく、メラノーマは転移することもあり、死に至る場合もあります。

メラノサイトーマもメラノーマもメラニン色素に由来していますが、良性と悪性という全く異なる性質を持ちます。素人には良性であるメラノサイトーマか悪性であるメラノーマかは判断ができないといわれています。そのため前述したような特徴を持つホクロを見つけた場合や、少しでも怪しいかも?と思った場合は、必ず獣医師さんへ相談するようにしてください。

口腔内、爪付近のホクロ

口腔内や爪付近に出来るホクロ(腫瘍)は、悪性であるメラノーマの可能性が高いといわれています。そのため、特に口腔内や爪付近に見つけた場合は注意する必要があります。

腫瘍を見つけたのと同時に愛犬の口臭がきつくなった、食欲不振が見られる、よだれが増えた、出血しているといった場合には、直ちに動物病院で診察を受けるようにしましょう。特に口腔内にできた腫瘍は転移が早く、リンパや肺、腎臓といった臓器に転移する可能性がある、とても怖いものなのです。

病院へ相談しよう

診察を受ける犬

ホクロであっても、シミであっても、愛犬の身体に見慣れないものを見つけた場合は、動物病院で診察を受けるようにしましょう。前述したように、メラノーマは転移が早く、増殖していきいます。取り返しがつかないことになる前に、少しでも気になったら受診することをお勧めします。

また、良性腫瘍であるメラノサイトーマの場合も、転移はしませんが大きくなって生活に影響が出ることがあります。こちらも早期発見で除去することができるそうなので、やはり気になるホクロやシミを見つけたら、かかりつけ医に相談すると良いでしょう。

まとめ

抱きしめられる犬

愛犬の体に何か見つけた時は、ただのホクロやシミだと放置せずに、早めに診察するようにしましょう。後悔しないためにも、早期発見、早期治療を心掛けたいものですね。

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