抱っこする際に逃げられてしまうのはなぜ?
抱っこをしようとしたら愛犬に逃げられてしまった、または嫌がるそぶりを見せられてしまったという経験はありませんか?撫でられたりするのは好きなのに、抱っこされるのが嫌なのは何でだろう、と感じる方も多いかもしれません。
そこで、まずはなぜ犬が抱っこされることを嫌がるのかを見ていきましょう。心理的な理由から、飼い主さんに原因がある場合まで、理由は様々です。
理由その1:足が地面に付いていないから不安
足を宙に浮かせたまま発進する、または上がったり下がったりする絶叫系アトラクションを体験したことはありますか?足が宙に浮いている状態というのは、人間であっても落ち着かないという方は少なくないでしょう。
犬も同様に、足が地面に付いていない状態というのは、気持ちが不安になるものです。そのため、そのストレスから逃げるために、抱っこしようとしている飼い主さんから逃げようとしている可能性が考えられます。
理由その2:自由に動けないから嫌い
次に「自分の自由が縛られてしまうから嫌だ」という理由が挙げられます。抱っこをされるということは、飼い主さんによって犬の動きが制限されることを意味しています。
犬は走り回ったり、掘ったりという本来の野生本能を今でも持っています。そのため、自分が思っているとおりに動けないという事はストレスに繋がってしまうのです。
抱っこだけでなく、散歩中などでも同じようなストレスは起こりやすいです。例を挙げると「もっと匂いを嗅ぎたいのに嗅げない」「あっちにも行きたいのに行けない」という状況は、先ほどの「抱っこされているから自由に動き回れない」というストレスと同じです。
このように自由を奪われることが嫌だから、飼い主さんであっても抱っこされるのは嫌だと逃げる子も少なくありません。
理由その3:以前に嫌な記憶がある
そして以前抱っこした時に嫌な事が起こったという記憶が残っている場合、また起こるのではないかというトラウマがあり、抱っこを拒否しているケースもあります。
例えば、以前抱っこをした後に病院へ連れて行かれてしまったという記憶が残っている場合、病院嫌いな犬は多いですから、それがトラウマとなってしまっている可能性は否定できません。
他にも抱っこされて無理矢理サークルの中に入れられてしまったという経験や、無理矢理抱っこされて嫌いな歯磨きをされたという経験があるならば、それが原因となっている事も考えられます。
理由その4:抱っこの仕方が違う
皆さんは正しい犬の抱っこの仕方をご存じですか?やはり、抱っこの仕方が少し違うだけで、犬は違和感を感じ、急激な不安感に襲われてしまいます。
特に、先ほども紹介した通り、抱っこをしている最中、足やお尻を完全に宙に浮かせた状態である場合は、不安定になってしまうため、犬の恐怖心を煽ってしまいますので、嫌がり逃げようとします。
後ほど正しい抱っこの仕方をご紹介しますので、ご自身の抱っこの仕方が正しいかどうか自信が無いという方は、ぜひ参考にしてみてください。
理由その5:病気の可能性
もしも抱っこをしようとした際に鳴き声を上げて逃げてしまったという場合は、病気の可能性が考えられます。
この場合は、椎間板ヘルニアや関節炎の可能性が高く考えられますので、抱っこをした時に痛みを感じ、嫌がっています。もしも思い当たる節があるようであれば、すぐに獣医さんに診てもらうようにしましょう。
逃げられないための方法
ここまで5つの理由をご紹介してまいりました。ここからは愛犬を抱っこに慣れさせるためのステップをご紹介していきます。このステップを順に行うことで、逃げられにくくなるでしょう。
方法1:日頃から触られることに慣れさせる
まずは日頃から人に触られる事になれさせる事が必要です。人に触られる事になれていないのに、急に抱っこをしてしまうと、触られる事に慣れている子よりも「怖い」という恐怖感が大きくなってしまい、抱っこになれさせる事が後々、難しくなってしまう恐れがあります。
そのため、日頃から撫でてあげたり、ブラッシングを小まめに行うなど、人に触られるという事に対して慣れさせておきましょう。
方法2:抱っこに慣れさせる前に膝に乗せる
人に触られる事になれさせたら、抱っこをする前にもう1ステップ入れましょう。抱っこをするのではなく、まずは膝の上に乗せる事に慣れさせましょう。膝の上に乗れるようになれば、抱っこにチャレンジする際に抱っこしやすくなりますよ!
始めは地面から離れていない場所に飼い主さんが座り、その状態で膝の上に乗せると良いでしょう。地面から離れていないという事で、犬の不安感が軽減されるからです。
方法3:抱っこの仕方をマスターする
膝に乗る事ができるようになったら、いよいよ抱っこをしていきましょう。抱っこをするためには、正しい方法をマスターする事が重要です。
正しい抱っこの仕方は、まず利き手ではない方の腕を犬の両脇の下に通してください。こうすることによって、まずは上半身を支える事ができます。
しかしこのままでは下半身を支える事ができていないため、不安定な状態となってしまいます。そこで上半身を支えていない利き手で犬のお尻を支え、しっかりと安定させてあげましょう。
ここで注意したいポイントは、この時の犬の体勢として、赤ちゃん座りのように縦になってしまっている場合、犬の下半身に負荷がかかってしまっている状態ですので止めましょう。
正しい抱っこされている時の犬の体勢は、上半身が前に出ており、お尻が飼い主さんの体に密着しているという状態です。この状態ならば、犬の体が縦になる事はなく、全身を支えてあげる事ができます。
方法4:抱っこした後にご褒美を
そして最後に、大人しく抱っこされる事ができたら、ご褒美におやつなどを与えましょう。こうすることで、抱っこをするとおやつがもらえる、と犬は抱っこに対してポジティブな認識を持ちます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が抱っこを嫌がる理由には様々な原因が考えられます。もしも最後に紹介した「病気の可能性」に当てはまるかもと心配になった方は、すぐに獣医さんに診てもらうようにしましょう。
ユーザーのコメント
30代 女性 チョコママ