犬の目は暗闇で光る!?
フラッシュ撮影で犬の目が光ってしまうのは、犬が暗闇でも優れた視覚能力があることに関係しています。
犬の祖先オオカミは夜行性で、暗闇の中で狩りをして生きてきました。そのため犬も暗い場所でものを見ることができます。暗い場所でのその能力は、人間のおよそ5倍であると言われています。
暗闇でも見える犬の目の秘密は、網膜の後ろにある「タペタム」と呼ばれる光の反射板の役割をする鏡のような膜にあります。わずかな光でも、タペタムで反射拡散することによって網膜に光を集め、ものが見える構造になっています。
フラッシュ撮影だけでなく、暗闇で犬などの動物の目が光って見えるのは同じ原理です。暗闇で光る目は、タペタムがわずかな光を反射させているからです。
犬の目は「赤」か「緑」に光る
前述したタペタムは網膜の半分ほどの面積を占めています。また、タペタムは緑の色素を持っています。そのため、写真撮影をした際にフラッシュの光がタペタムによって反射されると、目が緑色に光って写るのです。
タペタムがない場所で光が反射された場合は、網膜の後ろの毛細血管の色である赤色に光って写ります。
つまり、犬の目が写真撮影ごとに赤く光ったり、緑色に光ったりするのは、フラッシュ光が目のどこに反射しているかによるということです。
明るい場所で取った写真の目が光っているのは病気の場合もある?
暗い場所で撮影した写真の目が光る理由は前述した通りですが、明るい場所で撮影した写真なのに愛犬の目が光っていたら、緑内障や白内障などの目の病気の可能性があるので注意深くみてください。
目の浮腫みなどによって光の透過が変わり、目が違う色に写ることがあるそうです。
犬の撮影、目が光らないようにするためには
犬の撮影、フラッシュはできるだけやめて
犬だけでなく猫の目も前述したように、タペタムというわずかな光を反射する細胞構造です。フラッシュのような強い光を急に焚くと、目を傷める恐れがあります。人間が太陽を直視してはいけないのと同じような理由です。
特に気を付けたいのは、まだ発達段階の子犬です。かわいい写真をたくさん残したい気持ちはわかりますが、目の機能が完全ではない上、外部刺激に敏感な時期にはフラッシュは絶対にNGです。
フラッシュを使わなくても大丈夫
写真はカメラレンズが光を取り入れて像を写す仕組みになっています。つまり、明るければ明るいほど鮮明な写真が撮れるというわけです。
なので室内での撮影は、やはりフラッシュを使いたくなってしまうかもしれませんが、愛犬のためにグッとがまんをして他の方法を試しましょう。
カメラ機能を活用して、フラッシュ無しでも愛犬の写真を素敵に撮れるようになるといいですよね。
ひとつめの対策は、ISO感度をあげること。
これは昔でいうフィルム感度のことです。数値が大きいほど少ない光で撮影できるようになりますが、写真の粒子は粗くなります。反対に数値が小さいほどたくさんの光を必要としますが、なめらかな画質になります。ほとんどのデジタルカメラで調整ができると思いますので、屋外日中明るいところでは100、屋内の蛍光灯下だったら1600など試してみてください。
またマニュアル操作が出来るカメラなら露出やシャッタースピードの設定を変えるのも良いでしょう。少し練習が必要になるかと思いますが、露出とシャッタースピードの関係を理解しておくと写真の腕が一気に上がります。
室内でフラッシュを使いたいけど愛犬のために控えたい、というときは、露出数値(F値)を小さくし、シャッタースピードはゆっくりにしましょう。
まとめ
犬の目にはフラッシュやストロボのような強い光は、できるだけ避けてあげたいですね。人間の目が赤くなってしまう対策に、カメラには「赤目防止フラッシュ」なるものが装備されていて犬にも有効でしょうが、犬にとっては強い光が目に入るに変わりはないのでこれはあまりおすすめしません。
デジカメやスマホで手軽に写真が楽しめるので、愛犬の写真はいっぱい撮ってしまいます。きれいな写真を撮るための基本的かつ簡単な方法は、明るい場所でとにかくピントを合わせることだそうです。
余談ですが、せっかく家族みんなでうつった写真なのに赤目になっちゃってる…とがっかりすることがありますよね。そんなときにおすすめなのが、最終手段の画像処理ソフトです。画像処理ソフトにある“赤目修正ツール”というので直すことができます、もちろん犬の目も直せますよ。
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20代 女性 モエ