犬に癒し効果があるのはなぜ?
犬を抱きしめる、なでる、寝顔を見ると、なんだか幸せな気持ちになりませんか?
現代社会はストレスを感じる機会が多くあります。仕事で疲れて体がヘトヘトなのに、帰宅して犬がいると、とても幸せな気持ちになります。犬も一緒に幸せな顔をしていると、疲れも吹っ飛びますよね。
また、最近はテレビでも「癒しの動物特集」が多くみられます。テレビに映るかわいい動物を見ると幸せな気持ちになります。
犬の癒し効果は感覚的な気持ちではなく、科学的に証明されています。人はなぜ犬に癒されるのか、その理由を紹介します。
犬と触れ合うことで「幸せホルモン」が分泌される
人は、人同士の触れ合いでオキシトシン、セロトニンという「幸せホルモン」が分泌されます。このホルモンは犬を触れ合うことでも分泌されることがわかりました。
オキシトシンは、分泌されると疲れを軽減させてくれたり、ストレスを緩和してくれたりする効果があります。
また、オキシトシンは他人を思いやることでも分泌される「思いやりホルモン」とも呼ばれています。犬のことを考えただけで幸せな気分になれるなんて、素敵ですよね。
セロトニンは日光を浴びることでも生成されます。日光を浴びながらの犬との散歩は、エストロゲンを分泌する絶好の機会です。
恋をしたときと同じホルモンが分泌される
人は恋をするとフェニルエチルアミンというホルモンが分泌されます。このホルモンは「天然の惚れ薬」とも呼ばれ、脳を鈍らせたり、ストレスを軽減させたりする効果があります。
恋愛することで分泌されるホルモンですが、犬やペットと触れ合うことでも分泌されます。
癒しだけではない!犬が人間にもたらすうれしい効果とは?
犬との生活は大変な反面、うれしいこと、楽しいことがたくさんあります。犬友達が増えたり、家族の会話が増えたりと想像していなかったうれしい効果を感じられます。
また、帰宅時に犬がお出迎えしてくれるだけで、「求められている」と感じることはありませんか?人は求められると、愛情を感じ、幸せな気持ちになります。犬を飼おうか迷っている人は、犬が人間にもたらすうれしい効果を参考にしてみてください。
犬と一緒に散歩すると運動不足が解消され、健康を促進できる
ひとり暮らしでは自分の気分次第で散歩の有無を決められますが、犬がいるとそうはいきません。毎日の散歩は、犬にとって本能を満たす大切なルーティーンです。雨の日も、風の日もレインコートを着ての散歩が必要でしょう。
小型犬なら10分程度の散歩でよいですが、中型犬以降は朝夕2回30分~60分の散歩が必要になります。一緒に散歩すれば、犬も飼い主も運動不足が解消され自然に健康増進につながります。
他の犬の飼い主とつながりができる
大人になると、新しいコミュニティーに入る機会は減ってしまいます。犬がいると、毎日散歩で会う飼い主さんや、ドッグランで会う犬友達が増えていきます。
実際に会わなくてもSNSで同じ犬同士のコミュニティーに参加することもあるかもしれませんね。同じ犬種の飼い主さんとつながりができれば、悩みの共有や情報交換ができ話に花が咲きます。
人対人では打ち解けるのに時間がかかりますが、犬が間にいれば不思議とすぐに打ち解けられます。
家族の会話が増えたり、子供の成長に良い影響が出たりする
犬がいると、家族の会話は自然に犬の話題になります。今日の可愛かった行動や、体系の変化など家族での会話が増えますね。
子供がいる家庭では、犬も一緒に成長していきます。犬と子供は互いに良き遊び相手であり、親友のような存在になるかもしれません。犬の成長スピードの方が速いので、子供は犬の最期を共に過ごし命の大切さを学んでいきます。
飼い主の話を聞いてくれる
不安なことや心配事は他人に話しにくいですよね。ですが、犬ならこっそり話せることってありませんか?
口に出して考えを整理することで心がすっきりすることもあります。犬は決して、悩みの答えはくれませんが、飼い主に耳を傾けよい話し相手になってくれます。
責任感を高めてくれる
犬のお世話を子供に任せれば、自然に子供の責任感が身に付きます。犬がいることで「頼られている」と感じられます。子供だけでなく、大人も犬のために働く意欲が向上したり、生活にメリハリがついたりするため生活の質が向上します。
犬が持つ癒しの力はアニマルセラピーとしても役立つ
アニマルセラピーとは、動物とのふれあいによりストレスを緩和したり、自立心を向上させたりすることを目的としたセラピー療法です。セラピーとは、癒しのことです。
日本だけでなく、世界で行われており「アニマル・アシステッド・セラピー」と呼ばれています。病院や障害をもった患者に実施され、対象動物は犬だけでなく、ネコ、ウマ、ウサギ、イルカなどがセラピーアニマルとして活躍しています。
動物と触れ合うことで、幸せホルモンが分泌され、ストレスが減少されることがわかっています。
2013年のイギリスの研究によると、高血圧患者はドックセラピーを受けることで血圧が下がったとの結果が出ています。
アニマルセラピーは実際、動物に触れ合い癒されますが、かわいい動物の画像や写真、動画を見ることでも癒しの効果は得られます。
トロント大学の研究によると、好ましい写真を10分間見たグループは、そうでないグループよりリラックスした状態が継続し、3倍も長い時間歩行できた。という研究結果があります。
犬に触れ合ったり、写真を見たりすることで心と体の健康を向上できます。
犬も飼い主と触れ合うことで喜びを感じ、癒されている!
幸せホルモンであるオキシトシンが分泌されて癒されるのは人だけでしょうか?犬も飼い主を触れ合うことでオキシトシンが分泌されることがわかっています。
アメリカ・クレアモント大学院の神経科学者によると、犬は飼い主と遊ぶことで多くのオキシトシンが分泌されるのがわかりました。
人は、見知らぬ人との交流より、親しいパートナーと交流する方が多くのオキシトシンが分泌されます。
驚くことに、犬は人と接することで、人が親しいパートナーと交流するときと同じように多量のオキシトシンが分泌されているのです。このことから、犬はとても人を愛してくれることがわかります。
人からの一方的な感情ではなく、犬も同じように幸せを感じてくれるのはうれしいですよね。
好きな音楽を聴くこともまたオキシトシン分泌に効果があります。日ごろ疲れを感じる人は、好きな音楽を聴きながら犬と触れ合うと、さらに癒しのひと時を味わえますね。
まとめ
生活の中に犬がいるだけで、生活の質はグッと向上します。犬と触れ合うと癒されるのは感覚的ではなく、科学的に証明されている事実だとわかりました。
「幸せホルモン」であるオキシトシン、セロトニンは、ストレス軽減、自律神経が整う、癒される。と、良い事づくしです。
犬の寝顔を見るだけで、癒されるのと同様に、犬の画像や写真、動画を見るだけでも癒しの効果を得られます。最近の、動物癒しブームは科学的に効果があることがわかりました。
動物は犬に限らず、ネコやウマ、イルカなど多種にわたります。これらの動物はペットではなく、アニマルセラピーとして働く動物もいます。
うれしいのは、触れ合って癒されるのは人だけでなく、動物も同じように幸せを感じていることですす。
犬とたくさん遊んで、触れ合ってあげてください。飼い主が愛情を表現した分、犬も十分に愛情を返してくれます。これからも共に良い関係を築いていきたいですね。