犬への絶対NG行為①無視する、様子を見ない
飼い主さんのことが大好きな犬にとって、この上なく悲しいことは飼い主さんから無視されることでしょう。「遊んで!」「構って!」というアピールを露骨に無視されることだけでなく、バタバタと忙しそうにして犬の方に全く注意を向けないということも犬にとってはストレスになるでしょう。
確かに犬を飼っているからといって、常に犬だけに注意を向けて構い続ける必要はありません。仕事をしていたり、家事や育児で忙しく過ごしたりしている人も多くいると思います。
しかし、そんな中で近寄ってきた犬を邪険に扱ったり、明らかにコミュニケーションを求めているのに無視したりすると、犬はとても傷つくでしょう。犬はとても繊細な動物なので、飼い主さんの声のトーンや表情、仕草などから「迷惑がられている」と感づいてしまいます。
また、犬の日頃の様子に気を配らないことも犬を不幸にしてしまう原因になります。言葉でコミュニケーションが取れない犬だからこそ、ちょっとした動きの変化や表情、食欲や排泄物の状態をこまめに確認することは大切です。心身の健康状態を常に把握することは飼い主さんの大切な役割です。
犬への絶対NG行為②過剰なスキンシップや遊び
上記したように、犬は飼い主さんに構ってもらうことが大好きです。スキンシップやコミュニケーションが足りないとストレスを感じて、いたずらなど問題行動を起こす原因になることもあるでしょう。
しかし、それは適度なコミュニケーションであることが大前提となることです。愛犬をかわいいと感じてたくさんスキンシップを取りたいという気持ちはとてもよくわかりますが、適切でないタイミングや過度なスキンシップは犬にとって逆にストレスになってしまうことがあるのです。
特に、犬が寝ているときや自分のハウスやベッドで休んでいるときに激しくなでたり、強引に抱き上げたりすると犬はしっかり休むことができません。私たち人間と同じように、犬にも「ひとりでゆっくりしたい」というときがあるのです。そうした気持ちを無視してスキンシップを取ったり、遊びに誘ったりすると犬は迷惑してしまうかもしれません。
犬への絶対NG行為③しつけをしない
大切な愛犬に厳しくするのはかわいそう、欲しがるものは何でも与えてあげたい、などといった気持ちから、愛犬にしつけを行わない飼い主さんもいるようです。犬が欲しがるからと人間用に味付けされた料理やお菓子を与えたり、散歩は抱っこやカートでしたりする人もいます。
確かに、望んだ通りのことが叶えられれば犬は喜んで見せるでしょう。しかし、犬の健康を考えれば犬の要求ばかりに従っていてはよくないということもあるのです。
特に食べものや運動に関することは、飼い主さんがしっかりと管理して行わなければなりません。しつけをすることで始めは嫌がるようなことがあったとしても、長い目で見れば犬の健康や幸せを守ることにつながるはずです。
また、犬は元々何らかの“仕事”を持っていた動物です。狩りや害獣駆除、警護、牧畜など、それぞれの気質や体格に合わせた仕事をしてきました。
そのため、何かやることを与えられたり、それをクリアして飼い主さんにほめられたりすることは犬にとって幸せなことでもあります。現代の日本では犬に本当の仕事を与える機会は少ないと思いますので、しつけやドッグスポーツなどを通して、動物としての充実感や満足感を与えてあげることも大切です。
まとめ
多くの飼い主さんは愛犬のことを想い、大切にしていることでしょう。しかし、意外と犬の心理をわかっておらず、犬のためにならないNG行為をしてしまっている人も少なくないのです。
愛犬とのコミュニケーションやスキンシップは愛犬の表情や様子を見て、タイミングや力加減などを考えてあげるといいでしょう。また、人間との生活に必要なルールやマナーを教えたり、学ぶ楽しさを感じられるようなしつけや遊びを提供してあげたりすることも大切です。
犬の心理や気持ちを考えながら、適度な距離感で楽しいコミュニケーションを取っていけると、お互い幸せな生活を送ることができるのではないでしょうか。