正面からまっすぐはNG!初対面の犬との正しい挨拶方法

正面からまっすぐはNG!初対面の犬との正しい挨拶方法

初めての人に会うとき、ワンちゃんは人間が思う以上に緊張したり不安を感じたりしています。ワンちゃんに余計なストレスを与えず挨拶するためには、ワンちゃん目線で知っておきたいいくつかのポイントがあります。

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人と犬

飼い主さんの許可を得ること

ちょっと目には大人しそうだったり、フレンドリーに見えたり、あるいは堂々として動じないように見えても、それは傍に信頼する飼い主さんがいるから。そこに初対面の人が近づいてくれば、犬は少なからず緊張します。落ち着いて見える子でも、見知らぬ人に対してトラウマがあるかもしれず、あるいはあなたが持っているモノや着ている服などが犬に違和感を抱かせ、警戒心を高めるかもしれません。

まずは飼い主さんに「ワンちゃんにご挨拶してもいいですか?」など、ひとこと断りましょう。

近づく時は落ち着いてカーブを描きながら

初対面の犬に近づくときは、正面からまっすぐ、はNG。

時々、小さなお子さんが「ワンちゃんだー!」と走ってきて、正面にポンッと勢いをつけて座ることがありますが、これは犬をおびえさせてしまいます。

飼い主さんの許可を得たら、ややカーブを描きながら近づきましょう。犬の近くに行っても正面にしゃがみ込まず、やはり犬に対して体を外側に開いて斜めにして座ること。これは、犬どうしの挨拶にならっています。犬も、相手の犬に近づくときはカーブを描いて近づきます。

要は犬に威圧感を与えず、犬の退路を塞がないよう、物理的にも精神的にも自由に動けるスペースを与えてあげることです。

まずは人どうしのコミュニケーションで犬に判断する余地を与えて

子供と犬

人の意識が思いっきり自分に集中することも、犬によってはストレスになります。犬に挨拶する時は、必ずしも犬目線でしゃがまなければいけないというものでもありません。

飼い主さんとご挨拶したり、何気なく言葉を交わすなど、まずは人どうしのコミュニケーションを。その間、犬が、こっそりあなたのにおいをかいだり、「この人は安心できそうだ」と確認するための余裕を与えてあげることも大切です。

犬は自分の飼い主と他の人との関係性をとてもよく見ています。飼い主さんがリラックスして接している相手であれば、リラックスできる犬は多いものです。

テンションを落として落ち着いて接する

かわいいワンちゃんや、顔見知りの人のワンちゃんに初めて会ったような時、つい「きゃー!かわいいっ!!」と声を上げてしまいがちですが、ハイテンションは犬にとってストレスになることがあります。

中には「かわいいっ!」の言葉がポジティブに条件付けされていて、しっぽフリフリのフレンドリーな反応を見せる犬もいますが、そういう犬ばかりとは限りません。

犬は周囲の人間の息づかいやテンションにとても敏感な生き物です。人の興奮した口調や急な動きは、犬をびくつかせたり、興奮させてしまうこともあります。

意識的にテンションを下げ、犬に伝わるようゆっくり落ち着いた声と態度で接しましょう。

ピョンピョン飛びついて来る犬にも落ち着いて

とにかく人が大好きで、近くに来た人には誰彼かまわずピョンピョン飛びつく犬もいます。つい嬉しくなって、こちらもテンション・アップしてしまいがちですが、それにつられて、犬自身もさらに興奮してしまいがち。その興奮をなだめるように、あくまで落ち着いて接すること。飛びつきは犬の足腰にも負担をかけるので、スッと体を離し、犬が四つ足をついていられるようにすることも大切です。

にぎりこぶしのにおいをかがせる

にぎりこぶしは犬の頭の形。てのひらを正面から向けるより、犬は安心してにおいをかぐことができます。

ついでに裏技・・・。この時、握りこぶしの中に美味しいモノをひとかけら忍ばせておけば、犬の緊張もほどけるかも。言ってみればワイロです(笑)。

もちろん飼い主さんに断ることは言うまでもありません。

なでる時はアゴの下か胸を

人間の子どもを撫でるように、頭の上から手を近づけると、犬は本能的に防御の心理が働きます。また、手のひらを顔の正面に近づけるのも同様。手の甲側から、アゴの下や胸をそっと撫でましょう。その際、目を凝視しないように。

犬の発しているシグナルをよく見て

上を見る犬

撫でている時など犬により近づいた時、犬の表情や体の様子をそれとなく観察することがとても大切。
犬がフッと無表情になったり、ごくごくかすかにうなり声が聞こえたら、それは警告のサインと受け止め、ゆっくり手をどけて目をそらし犬から距離を取りましょう。

また犬がアクビをしたら、やはりそれ以上しつこく撫でず、犬を自由にしてあげるために体を離して自分の意識を犬からそらしましょう。

アクビはカーミングシグナルという、犬にとってのコミュニケーション手段。初めての人に接する緊張や不安、不快感を紛らすサインと考えられるので、犬の気持ちをくんであげましょう。

犬種によって

一般的に愛玩犬と呼ばれるグループの犬はフレンドリーな犬が多いですが、チワワなど極小犬では、警戒心や恐怖心が強い子も少なくありません。また、柴犬や秋田犬など、日本犬は敏感な気質の犬が多く、素人では表情の変化を読みづらかったり、時には飼い主も予測できない行動に出ることもあるため、慣れていない人は安易に近づかないほうが良いかもしれません。

もちろん、日本犬の中にもフレンドリーな犬はいます。飼い主さんがきちんとその子の性格を把握していて、許可を得られたなら大丈夫と言えます。ただし、その場合も、犬の表情や体全体の様子にはそれとなく注意を払っておくことが大切です。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 SUSU


    ミニチュアダックスの男の子と暮らしています。
    愛犬は子供が苦手です。
    お散歩をしていると、小型犬のせいか、かわいいー!と子供に追いかけられることも多く、吠えかからないように神経を使う時も多いです。

    大人であれば、飼い主が話している相手には基本、友好的で触られても嫌がる素振りはありません。ただ、よく観察をしていると、触り方によって好き嫌いがあるようです。
    記事にもあるように、いきなり頭を触られたり、後ろから腰の辺りを触れられることは苦手です。のけ反る、逃げる、あくびをする、白眼をむくなどのカーミングシグナルを出しています。

    困るのは、お母さんと幼稚園くらいのお子さんを連れた場合です。
    お母さんは子供の教育のために、犬に興味を持っているのであれば触れさせようというお考えなのだと思いますが、「触らせてもらう?」と子供に話しかけながらこちらに近づいてくることがあります。
    こちらに聞くわけでもなく・・・子供に話しかけているので聞こえてはいるでしょ?というスタンスなのだと思いますが、断るタイミングもなく本当に困ってしまいます。
    聞こえないふりをして足早に歩いても追いかけてくることも多いです。
    最終的には、丁寧にお断りをしていますが、ムッとされることも少なくありません。

    触っていいですか?と飼い主さんに聞くことはもちろん大切だと思いますが、私は基本的に知らないワンコをこちらから触ろうとしないようにしています。
    お散歩中に始めて会うワンコの場合、犬同士が挨拶をした後、私の匂いを嗅いだり目の前に来てくれた時は、一声かけてから胸を静かにそっと触るようにしています。

    犬の鼻先に拳を付きだして匂いを嗅がせる方法もよくあげられますが、犬が興味を持っていない又は嫌がっている段階で鼻先に拳を付きだすことは、嗅げ!!という強い行動に取られてしまうため、噛まれる危険性もあり注意が必要です。

    以前、ペット可のホームセンターで愛犬を抱っこして買い物をしている際、自称ダックス好きの中年男性が、愛犬の正面からまっすぐ歩いてきて、愛犬の目に向かって真っ直ぐ指を差してきたので、慌てて抱っこしている向きを変えました。
    自分はダックスが好きで詳しい、そのように抱っこの向きを変えることはヘルニア予防には良くないと説明してくれましたが、自分の行動がどれだけ犬に不快感やストレスを与えているかについては全く分かっていないようでした。

    ただ好きだけでは済まされないこともあります。愛犬のため、飼い主として勉強すべきところはきちんとやろうと思っています。
  • 投稿者

    40代 女性 こたママ

    他の方のコメントでも書かれていますが、うちの犬も小さな子供が苦手です。特に犬を怖がることなく、「きゃー!わんちゃんかわいい!」と駆け寄ってきてくれたり、ぐりぐり頭をなでまわしたりしっぽを触ろうとしたりする子供ほど苦手です。そういう子たちって、ここに書かれている行動そのものを取るというか、犬がびっくりしたり警戒するような行動をとるんですよね。真正面から見下ろすように立って急に手を出して頭をなでたり、犬がちょっと動くだけで「きゃー!」ってジャンプして逃げたり。悪気がないのはわかるけど、うちの子も怖がってしまうし、びっくりしすぎて噛んだりなんてしたら大変なことになるからどうしても子供を避けてしまいがちです。まずは大人が正しい接し方を学んで、子供に教えてあげなくちゃいけないですよね。
  • 投稿者

    女性 ゴン吉

    気になるわんちゃんに挨拶したい時は、まず飼い主さんに挨拶をして敵ではないことを知ってもらってから手のひらを伸ばすようにしています。
    犬は初対面の人を警戒するので、飼い主さんとの対応を見ていると思います。
    尻尾を振っているかどうかも見ながら、かつ堂々としていると受け入れてもらいやすいです。
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