犬のしっぽの形の名前、いくつ知っていますか?
1.ファン・テール(Fan Tail)
ポメラニアンのしっぽのように、被毛量が多く、フサフサでモフモフなしっぽを背中に向けて持ち上げている、扇を広げたように見えるしっぽのことをファン・テールと呼んでいます。しっぽを振っているとき、左右にゆらゆらとなびく長い被毛がとても美しいですよね。
2.セーバー・テール(Saber Tail)
ジャーマン・シェパード・ドッグやバセット・ハウンドのしっぽのように、緩やかにカーブしているしっぽのことをセーバー・テールと呼んでいます。しっぽを上に向けてピンッと立てた姿は、三日月と表現されることもあります。また、剣状尾やサーベル尾と呼ばれることもあります。
3.オッター・テール(Otter Tail)
ラブラドール・レトリバーのしっぽのように、根本が太く、先端へ向かって細くなっているしっぽのことをオッター・テールと呼んでいます。根本が太く丸く、先が細いことから、カワウソのしっぽのようだ、と例えられることもあります。もしかして、お気づきでしたか?オッター(Otter)は英語でカワウソを意味するんです。
4.フォックス・ブラッシュ(Fox Brush)
ラフ・コリーやシェットランド・シープドッグのしっぽのように、密生し、毛量の多いしっぽのことをフォックス・ブラッシュと呼んでいます。ブラッシュ(Brush)とだけ呼ばれることもありますが、キツネのしっぽに似ていることから、フォックス・ブラッシュと呼ばれることが多いようです。
5.リング・テール(Ring Tail)
アフガン・ハウンドのしっぽのように、まるで円を描くかのように丸くカーブしているしっぽのことをリング・テールと呼んでいます。しっぽの先がクルンッとカーブしている様子が特徴的です。輪状尾と呼ばれることもあります。
6.スクリュー・テール(Screw Tail)
フレンチ・ブルドッグやボストンテリアやブルドッグのように、螺旋状にキュッと曲がりくねっているしっぽのことをスクリュー・テールと呼んでいます。自然な状態のしっぽのことを言い、断尾していない状態です。螺旋状に曲がりくねっていることから螺旋尾と呼ばれることもあります。
7.巻き尾(Curled Tail)
柴犬や秋田犬のしっぽのように、背中に向かってクルンッと巻いたしっぽのことを巻き尾と呼んでいます。英語ではCurled Tailです。日本犬のしっぽは、まとめて巻き尾と呼ばれることが多いのですが、実はもっと細かくわけて呼ぶことができます。例えば、「右巻」「左巻」「二重巻」「堅巻」「浅巻」「半巻」「太鼓巻」などです。漢字を見てみると、しっぽの巻き方によって、呼び方が変わるのだということがわかりますね。
8.差し尾
甲斐犬や紀州犬のしっぽのように、巻くことなく倒れたしっぽのことを差し尾と呼んでいます。差し尾には「半差し尾」「太刀尾」「薙刀尾」の3つのタイプがあります。半差し尾は、しっぽの先端が背中に触れるもので、半差し巻とも呼ばれています。太刀尾は太刀のような形から、薙刀尾は薙刀に似ていることから呼ばれているそうです。
なぜ、犬のしっぽにはたくさんの種類があるのか
犬にとって、しっぽは重要な役割を持つものですよね。自分の気持ちを表現するためでもあり、仲間とコミュニケーションをとるためでもあり、身体のバランスをとるためでもあります。
断尾の習慣のある短いしっぽを持つ犬種であれば、使役犬として活躍した歴史があり、長いしっぽが不便であったことがわかります。毛量の多い長いしっぽを持つ犬種であれば、寒い地域で生まれたことや、体温の低下を防ぐ必要があった、ということがわかります。犬のしっぽの形をよく知ると、その犬の歴史や生み出された経緯なども知ることができるのではないでしょうか。
まとめ
犬のしっぽの形の名前には、
- ファンテール(Fan Tail)
- セーバーテール(Saber Tail)
- オッターテール(Otter Tail)
- フォックスブラッシュ(Fox Brush)
- リングテール(Ring Tail)
- スクリューテール(Screw Tail)
- 巻き尾(Curled Tail)
- 差し尾
などがあり、あまり聞き慣れない名前ばかりですよね。みなさんの愛犬のしっぽの形に当てはまる名前はどれでしょうか。ここにはない名前である可能性もありますね。