犬がいる家に『観葉植物』はダメ?
今回は犬がいる家で育ててはいけない『観葉植物』をご紹介していきます。しかし、その前に犬と観葉植物は相性が良いのか否かについてお話しします。結論から言ってしまうと、犬を飼っているお家に観葉植物は極力置かないことを推奨します。これは大きく分けて2つの理由があります。
1つは留守中に犬がいたずらをし倒してしまうと、下敷きになったり、怪我をしたりする恐れがあるからです。もう1つは誤食です。犬が観葉植物を誤って食べてしまい中毒症状を起こしてしまう可能性があります。
犬にとって無害な観葉植物であれば、そのまま上手く消化されることもあるでしょう。しかし、中には犬にとって有毒な観葉植物もあり、これを犬が誤って食べてしまうと、最悪の場合、死に至る危険性もあるのです。
観葉植物は綺麗でおしゃれなため、インテリアとして人気が高いです。しかし、以上の理由から、犬がいる家では置かない方が無難です。観葉植物を室内に置く場合は、犬にとって無害な観葉植物を選ぶ必要があります。
犬がいる家で育ててはいけない『観葉植物』は?
では、犬がいる家で育ててはいけない『観葉植物』とは、どのような観葉植物が当てはまるのでしょうか。実は犬にとって有害な観葉植物は、ここでは紹介しきれないほどたくさんあります。そのため、ここでは特に危険な観葉植物をご紹介していきます。
1.ユリ
さまざまなバリエーションがあり、可愛らしくも美しいユリの花。しかし、ユリは有毒成分が含まれていて、犬が少しでも口にしてしまうと中毒症状を発症してしまう恐ろしい観葉植物なのです。ユリに関しては、花びらや葉、球根はもちろん、茎の部分や花粉を舐めただけでも中毒症状を引き起こした例も報告されています。
主に、嘔吐や下痢、食欲不振やよだれが大量に出るといった症状が見られ、症状が進行すると急性肝不全を引き起こします。最悪の場合、死に至ることもあるので、ユリは家の敷地内に飾ったり、育てたりしないようにしましょう。
2.チューリップ
可愛らしく、多くの色で楽しませてくれるチューリップは、ご家庭で育てている家も見かけます。しかし、チューリップは犬が食べてしまうと、ツリピンと呼ばれる成分が中毒症状を引き起こします。
このツリピンとは、心臓毒とも呼ばれており、その名のとおり、心臓に障害をもたらす毒です。そのため、最悪の場合、こちらも死に至る危険性が高いです。
春になると公園などでも咲いているところを多く見かけます。家ではもちろん、散歩ルートにチューリップが植えられている場合は、そちらも注意しましょう。
3.スズラン
可憐な見た目から、アクセサリーのモチーフにも用いられることのあるスズラン。一見、無害に見えるこの小さな観葉植物も、強心作用を持つ毒を多く含んでいます。
そのため、スズランを食べてしまうと、嘔吐や下痢、めまいを引き起こした後、血圧低下や心臓麻痺を引き起こすことがあります。1時間以内と短時間に症状が進行していくので、食べてしまった場合は、早急に動物病院へ連れて行く必要があります。
手遅れになると死に至る危険性が非常に高くなるため、「もしかしたら食べてしまったかも」と疑いがあるだけであっても、動物病院へ連れて行きましょう。
4.スイセン
スイセンは観葉植物の中でも、犬の誤食事故が多い観葉植物です。お家の庭で栽培しているご家庭も多いため、飼い主が少し目を離した隙に食べてしまった…というトラブルが後を絶たないのです。スイセンは不溶性のシュウ酸カルシウムを含んでいるため、触るだけでも皮膚炎を引き起こす非常に怖い観葉植物です。
人間であっても30分ほどで死に至ることがあるため、非常に致死率も高い観葉植物です。犬であれば、人間よりも体が小さいため、体全体に毒が回りやすく、少量であってもすぐに胃のTの危険が及びます。犬を飼っている家では、スイセンは絶対に育てないようにしましょう。また、公園などにスイセンが生えている場合は、近付かないよう予め注意しましょう。
5.ナンテン
一見、何の問題もなさそうなナンテン。しかし、この赤い実や葉に猛毒が含まれていることをご存知でしょうか。犬が食べてしまうと、呼吸困難や意識障害を引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。
漢方にも使われることのあるナンテンですから、「大丈夫だろう」と置きっ放しにしてしまうと、愛犬の命を奪ってしまうことも…。お正月にはナンテンを飾るというご家庭も多いので、犬を飼っているご家庭では、ナンテンを飾ることを避けるか、犬が入らない場所に飾るなど近付かせないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。一般家庭で育てることの多いチューリップやユリをはじめとした観葉植物は、愛犬の命を脅かす有毒性があります。観葉植物をインテリとして飾る際は、必ず犬に有毒な観葉植物でないかを確認してからにしましょう。