犬の目について知っていると役に立つ話

犬の目について知っていると役に立つ話

普段、何気ない犬の目の動きの中には、思わぬサインが隠れています。犬の目に関する様々な豆知識や基本的な仕組みについて紹介させていただきます。

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犬の目の不思議

視力は動物世界では下の方にある

眼鏡をかけている犬

元々、犬の目の多くは若干遠視気味と言われていて、例えば私達人間の視力を1とすると、鷹は約5倍、馬は0.67倍、牛は0.4倍あり、そして気になる犬は0.27倍の視力しかありません。

最至近距離も33~50cmでまで近付いて、ようやく焦点が合うと言われてる事から、犬は他の動物の中ではあまり視力が良くないとされていて、猫やネズミに続く悪さだそうなんですよ。

ただし、全ての犬という訳ではなくて、ジャーマンシェパードやロットワイラー、ラブラドール、コリーなどの犬種は、逆に近視の傾向にあるそうなんです。

犬が見える色は2色だけ

犬の目

良く勘違いされている1つとして、犬の世界は白黒しか見えないとされていますが、実際では“赤色と緑色”が見えないんです。

私達が赤・緑・青の三色の光を感受することができるのに対し、犬は紫青、黄緑の周辺しか感受できないだけではなく、色の組み合わせの中でも緑と黄緑、黄色、オレンジ、赤の色合いを区別することができないんです。

よって、犬の目から見た世界は人間のそれよりも、ずっと単調な色合いでしか見えていないんです。

暗い所でピカッと光るのはなぜ?

目が光る愛犬

私にも経験がありますが、よく暗い場所で愛犬を撮影する時、ピカッと目が光ってしまったことはありませんか?

これは光の少ない暗い場所にいても、犬が周囲のものを見えるようにしている少ない光を反射するタペタムという細胞があるからなんです。

タペタムとは網膜の裏にある光の増幅装置で緑の色素があります。タペタム細胞は目の網膜の全面積の約半分ほどを占めていてるんです。

因みに犬によって光る色が違うという方がいますご、これは正確に言うと犬の目に入る光の位置によって違うんです。

光が”細胞”の辺りに反射すれば”緑色”に光って、それ以外の場所で反射すれと”赤色”に光るという仕組みになっているんですよ!

犬の目のトリビアはまだまだある!

ではここで、犬の目に関する様々な豆知識を挙げていこうと思います。皆さんはどこまで知ってるか確認してみましょう♪

盲導犬だけど、目はあまり良くない

休んでいる盲導犬

盲目の方の目となって生活のサポートをしてくれる盲導犬ですが、実は上記にも述べた通り盲導犬として働いている子でも近視は約15%ほどにしかとどまっていないんです。あくまでも視力の良し悪しではなく、訓練された使役犬としての個体能力として動いているんですね!

視力は弱くても暗闇は得意

真夜中にたたずむ犬

日中の明るい日射しの中では当然私達人間の方が視力が良く、その分動体視力も良いのですが、逆に夜の暗がりの中においての動体視力に対しては犬の方が優れているんです。

だから、夜の散歩中に愛犬が突然ピタッと立ち止まり、飼い主さんには見えない「動く物体」を目で追ったり、ひたすら暗黒の中を一点だけジィッと見つめている時は少々注意が必要かもしれませんね(笑)

犬がドライアイ知らずな訳とは

何と、犬には“瞬膜”という特有の第三のまぶたがあるんです。

だから瞬膜がある事により、人間のようにまばたきをしなくても目が乾かないそうなんですよ!ドライアイの私にとっては本当に羨ましいです。

じっと相手を見つめる意味は“絡まれている”

見つめる犬

犬が相手をまっすぐ見つめてくれると可愛い!見つめてくれてる!と思ってしまいますが、実際は「何だお前、やるのか?コラ」「調子に乗るなよ?俺の方が強いんだからな!」と言ってるのだそうです。

犬の世界ではジッと相手を見つめるほとんどの場合が、威嚇や優位性の表現なんです。

これは犬同士だけではなく、人間に対しても同じです。普段から一緒に過ごす愛犬ならともかく、初対面の犬にこのような視線を貰ったら注意してください。

相手を見つめ返してしまうというのは、“売られたケンカを買う”という意味になってしまいますので、急に飛び付かれたり吠えられたりする恐れがあります。

逆に愛犬が飼い主さんに対して行う場合は「どうしたらいいですか?」と飼い主さんの意見を伺がっているという意味が強くなるので安心して下さい(笑)

まばたきするのは退屈、服従のサイン

服従ポーズの犬

犬は瞬膜があるので、生理的なまばたきは基本的にはしません。

それなのに時おりパチパチ目を開けたり閉じたりするのは、「退屈だなぁ」という時だと言われてます。

そして犬がまばたきをする意味はもう1つあります。それは“服従します”なんです。

例えば他の犬と視線を合わせた後でまばたきをした場合は、服従心を示しているんです。ただしあくまでも「参りました!降参です!」という完全な服従というよりは、「はいはい、私が下っぱですよ」といった譲歩に近い服従心なんです。

なんだか人間社会で上手くやっていく行動と似ていて面白いですね!

目は尻尾以上に喜びを表す?

目を細める犬

皆さんの愛犬が、ふと目を細めたりする時ってありませんか?実はこの行為は『嬉しい時』を表している表情なんです。嬉しくて顔の筋肉がゆるむために、目を細める表情に見えるのです。

更に他にも「信頼しているからね」という相手に対する信頼の証という意味も含まれてます。

私達人間の場合は反対に目を細めるというと、対象物が見えにくい時や、まぶしい時などのイメージの他に機嫌の悪いときにする事もあるので、犬を叱る時は目を細めない方が良いかもしれません。

嬉しいと目を会わせない

嬉しくて目を合わせない犬

意外な事なんですが、犬によっては飛び切り嬉しい時にも目をそらすことがあるんです。ただこれは全ての犬がやる訳ではなく、良くしつけられた犬だけに見られるんです。

それはどういう意味かというと、普通は嬉しい時には飛び掛かったり顔を舐めたりするのですが、そこをしつけが行き届いている犬が敢えて尻尾を振りながら大喜びをしつつもプイと視線をそむけるのは、興奮した自分をクールダウンしようと努力するからなのだそうですよ!

視野

犬がどのくらいの視野があるのか想像できますか?目の位置から何となく私たち人間より広そうと感じると思います。実際、犬の視野は人間の200度よりも広い250度なんです。「え?たったそれだけの違いなの?」と言いたくなりますが、犬と人間の視野の範囲を画像で比較すると…

犬と人の視野の差

なんと3割も広いんです!これは獲物を逃がさないように特化した結果なんですね。

番外編

豆知識とは少々違うのかもしれませんが、我が家の愛犬・プシュケが幼少期の頃に体験した、目に関する不思議な出来事を少しお話しさせて下さい。

その当時、実家の近くの公園が定番の散歩コースだったのですが、一時期そのコースでチワワの男の子と一緒になってました。

実はそのチワワ君、何故か不思議な目力を持っていまして、いつも他の犬と出くわすとキャンキャン吠えたり構ってと飛び付いたりするヤンチャ盛りだったプシュケなのに、その子にジッと見つめられると大人しくしているんです(上記のサインとは違い、その子は怒ってはいませんでした)。

すると決まってそのチワワ君は、プシュケの目の辺りを優しくペロペロ舐めるんです。しかも時おり「キュゥ~ン」と悲しげな声を出しながら。

その時は飼い主さんと「何で目なんか舐めるのかしらね」と笑っていましたが、それから数年後になってプシュケの目に先天性の病気が判明したんです!

そのチワワ君は何かしら相手の悪い箇所が見える力を持っているのではないかと思ってます。

いろんな犬の目

ウィンクしている犬

犬の可愛らしい瞳、良くみると犬種によって形や色が違うんです。

目の色は何種類?

目の色は主に、

  • 茶色
  • 黄色
  • 青色

という具合に4つに分かれています。因みに我が家の愛犬は茶色でした♪

目の形は?

犬の目には5つの形があります。挙げていくと、

アーモンド・アイ

アーモンドのような形の目です。このタイプの犬種は、ゴールデンレトリバー、ラブラドールなどに見られます。

オーバル・アイ

卵型、楕円形をした目です。このタイプの犬種は、主にトイ・プードルに見られます。

サーキュラー・アイ

真ん丸としま円形の目をしています。このタイプの犬種は、フォックステリアに見られます。

トライアンギュラー・アイ

瞼の外側からツンと吊り上った三角形の目をしてます。このタイプの犬種は、アフガン・ハウンド、柴犬、ブルテリアに見られます。

出目

文字通り、飛出し気味の丸い大きな目です。このタイプの犬種は、パグ、狆に見られます。

犬の目に関するまとめ

虫を見つめる犬

犬の目は人間や他の動物と比べて視力は弱く、あまり目を頼りに行動をしません。でも他の動物以上に犬は目を使って様々な感情を表し、また興味深い豆知識が沢山あります。

これを機に皆さんの愛犬の目を良く観察してみてはいかがでしょうか?

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 バニラ

     犬の見ている世界は、わたしたちの見ている世界とはまったく違うようです。食事にしても、赤や緑の野菜は人間にとって「おいしく感じる」色ですが、犬にとってはそうでもない、ということなんですね。愛犬のフードに野菜などの食材をプラスしているのですが、にんじんやブロッコリーをゆでたものを入れてカラフルにして、「おいしそう!」と思うのは人間だけなのか……。当然、犬にとって大事なのは、食べ物の見た目より味、香り、量、ですね。

     おもちゃなどのグッズも、人間の感覚でいうと、赤いほうが注意を引きそうですが、犬にとって赤は「見えない色」。遊んで楽しいおもちゃかどうかは、形や感触、動きで決まるんでしょうね。でも、犬は緑と黄色の識別ができないということなら、緑の多い外で「とってこい」の遊びをするときなんかは、青いボールやおもちゃを使ったほうが、犬にとっては見えやすいのかな?と思いました。ちなみにうちの愛犬たちは、どの子も青い骨のおもちゃが大好きで、取り合いになるくらいです。
  • 投稿者

    女性 komanu

    犬は視力よりも嗅覚に頼りますので、人間や他の動物と違い、視力が良くないです。
    以前、わが家の愛犬の目の玉の表面にゴミがくっついていることがあり、「痛くないのかな?」と思い取り除いた方がいいのか調べたことがあったのですが、彼(彼女)らは目に異物が入っても、痛がるどころか気にならないみたいです。
    それからちょこちょこ愛犬の目を気にするようになりました。
    ある日草むらに入って帰ってきたときに草だねが2、3粒目頭に入っていても全く気にしていませんでしたが、飼い主としては気になってしょうがなかったので、取りましたが。

    また、別の日に愛犬の寝起きに瞬膜がひっくり返り、赤く見えたのを発見」したのには驚きました。初めて見たので動物病院に連れて行こうと支度をしていたらいつの間にか何事もなかったかのように戻っていました。冷静になってから調べ、その後何事も異常がみられなかったので安心しました。
    あくまでわが家での出来事でしたが、眼球に傷がついたりすると大きな病につながることもあみたいです。
    愛犬のことなのでこれからも注意深く見ていきたいです。
  • 投稿者

    40代 女性 SUSU

    「目は口ほどに物を言う」という言葉がありますが、これは人間に限ったことではなく、ワンコにも言えることなのかもしれませんね。
    ダックスの男の子がいますが、アーモンドアイの瞳で上目使いをしたり、ウルウルと見つめてきたり、つまらなそうに目線を落としてみたり、とても表情豊かです。

    記事にある初対面の犬からじっと見つめられたら絡まれていることになる、という点についてですが、見つめていると同時に、眉間にシワが寄っていたり、身体が前傾姿勢で自分を見ている、前足の辺りの背中の毛が立っているなどのシグナルが合わせて出ている場合は、敵視している、吠えかかる、攻撃する寸前ということになります。
    この場合は、視線を合わさずに横を向いてまばたきをしながらゆっくりと立ち去った方が無難です。犬に対して身体を横にしてまばたきをすることは、「敵意はありません。落ち着いて。」というシグナルになります。
    この他、お散歩中に会った他の飼い主さんのことをただ少し興味を持って見ている、家族と格好が似ているからあれ?と思って見ていることもあります。
    こういう場合は、上記のようなシグナルはなく、ただ少し見つめているだけですので、数秒でしたら特に問題はないかと思います。
    見つめられたらじっと見つめ返したりはせずに、少し視線をはずしてニコっとすることで大丈夫かなと思います。

    我が家の愛犬もお散歩中に立ち止まって携帯を見ている人、遊歩道などで運動のため後ろ歩きをしている人など、いつもと少し違う行動をしている人を見ると、立ち止まってじっっと注視していることがあります。この際、注視している人に向かって前傾姿勢をとり、背中の毛は逆立っています。
    こういう場合、飼い主としてはこれ以上、ロックオンさせないことが重要となります。声をかけたり、愛犬と注視している人の間に横向きに身体を入れたりしてワンコが視線をはずすことで、はっと我にかえってもらうことが出来ます。この際、「大丈夫だよ、少し離れて歩こうか。」と提案することが出来ます。
    なお、日頃のお散歩で名前を呼んでアイコンタクトを出来るようにしつけをする必要はありません。
    普段のお散歩で意味もなく名前を呼んでいると、呼ばれても特になにもない。と学習してしまいます。そうなると、ロックオンしている最中はそちらを優先してしまうことになりますので、この人が呼んだということは何かあるのかな?と思ってもらえる信頼関係を普段から築くことが大切です。

    なお、犬もシニアになると黒目の部分が白くなってきたり、始めての場所では物にぶつかったり夜のお散歩を嫌がるようになります。
    愛犬も9歳になり、シニア期に入ったのをきっかけに目の老化を少しでも遅らせるために、アントシアニンが配合されたサプリメントを食事にトッピングするようにしています。
    ただ、サプリメントも成分によっては薬と認識され肝臓に負担をかけてしまうこともあるため、出来るだけ食材から摂取できるように、綾紫芋のパウダーを購入しごはんにひとつまみ与えています。少し甘味があるようで食いつきも良いようです。
    目立った症状はないが、そろそろ予防程度で何か考えようかなというワンコさんにはおすすめです。

    https://item.rakuten.co.jp/blue-kitchen/tomu/
  • 投稿者

    20代 女性 てとめる

    犬の目って割とぼやっとしか見えていないんですね!!獲物を狩ったりするからはっきりと遠くまで見えているんだと思っていました!!それをこの記事で知ってまず思ったのがやっぱり盲導犬ですよね。目のかわりになっているなんて思っていたら、目以外の部分でも色んな役割りで盲導犬として活躍しているんですね。動体視力がもの凄くいいことから、あんなに色んなものを的確に捉えたりするんですね。フリスビーなんて視力が悪かったら取れなそうなのにすごいです。見えている範囲も人間より広くかったのも知りませんでした。また見える色も白黒だと思っていました(笑)まさか赤と緑だったとは…。色んなことをこの記事で知りました!これから愛犬をまた違う目でみれそうです。
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