ご自宅でエンゼルケアを行うために
エンゼルケアとは、死後に行う処置・保清などのケアのことをいいます。動物病院で、エンゼルケアを行ってくれる場合もありますが、飼い主さんの手で行うこともできます。エンゼルケアは決して難しいことではありません。
愛犬が亡くなってからお見送りまでの時間を、お家で穏やかに過ごせるように、少しだけあなたがお手入れしてあげましょう。
身体をキレイにする
身体をキレイに拭いて、ブラッシングもしてあげましょう。被毛が、体液や糞尿などで汚れているかもしれません。その場合は、洗い流さないシャンプーがあると便利ですが、それでも汚れが取れない場合は、その部分をシャンプーしてあげてもいいでしょう。
ただし、ご遺体が温まってしまうと、痛みの元です。お湯やドライヤーの温度を下げ、手早く行いましょう。
高齢犬や病気の治療中の犬は、シャンプーするタイミングを逃してしまうこともありますよね。お見送りの前に、一番その子らしい姿にしてあげてください。
体液が漏れないようにする
ご遺体の口・鼻・肛門といった場所から、体液が漏れ出てしまうことがあります。体液をタオルやガーゼで優しく拭き取り、脱脂綿を詰めてあげましょう。もし、漏れ出る体液の量が多い場合は、途中で交換してあげてください。
治療のために、点滴の針や給餌用のチューブをつけたままになっている場合は、動物病院で外してもらいましょう。お家で外した場合、取り外したものは医療廃棄物として、動物病院で捨ててもらいましょう。
ご遺体は、全身が脱力してしまうため、尿や便が出てきてしまうこともあります。お腹を触って、膀胱に尿が溜まっているようなら、手全体を使って優しく圧迫して、排尿させてあげましょう。この処置は力加減が難しいので、動物病院にお願いしてもいいでしょう。
手足を曲げ、目や口を閉じる
ご遺体は、亡くなってから2~3時間ほどで死後硬直が起こります。手足や口から固まってしまうので、その前に姿勢を整えてあげてください。
手足は身体の方へ優しく曲げてあげましょう。これは、手足が伸びたままだと棺に納められなくなってしまうことがあるためです。
口は、舌を中に納めて閉じてあげましょう。その際、脱脂綿を詰めたり、口の中の汚れを拭ってあげたりといった処置は、先に行っておきましょう。
多くの場合、亡くなった犬の目が自然に閉じることはありません。目が開いてしまうのは、亡くなるときに苦しんだり、辛かったりしたから、というわけではありません。犬が亡くなったときの、自然な状態です。目を閉じさせたい場合は、長い時間手やテープで抑えたり、接着剤で留めてあげたりする必要があります。
お家で一緒に過ごすには
愛犬がなくなってから葬儀までの時間を、ご自宅で一緒に過ごすときに気をつけたいのが、ご遺体の安置場所です。安置場所は腐敗を防ぐために、直接日光が当たらない涼しい場所、風通しのいい場所を選びましょう。夏場であれば、冷房を寒いくらいの低温に設定した部屋を用意しましょう。冬場は、暖房をつけない部屋に安置するのがよいでしょう。
ご遺体の腐敗を防ぐために、ご遺体を冷やしてあげましょう。特に、亡くなる2日より前まで食事をしていた場合は、忘れずに行ってください。ご自宅の冷凍庫にある保冷材で構いません。保冷材をタオルなどで包んで、お腹を冷やしましょう。ご遺体と保冷材の間に、タオルやペットシーツをあてておくと、ご遺体が濡れてしまうのを防ぐことができます。
まとめ
愛犬が亡くなったときに、お見送りまでの時間の過ごし方についてご説明いたしました。これらのケアを行ったとしても、ご自宅で一緒に過ごせる時間は、長くて2~3日です。この数日のうちに、ご家族はお別れやご葬儀の手配を行わなければなりません。
お家で過ごす際には、ぜひたくさん撫でて、声をかけてあげてください。愛犬との思い出や、感謝など、たくさん伝えてあげましょう。
愛犬とのお別れは、とても辛く悲しいことです。亡くなった直後は、何も手につかないような気持ちになってしまうかもしれません。
ですが、大切な愛犬との最後の時間を、大切に過ごしていただきたいと思います。エンゼルケアは、一生懸命生きた愛犬をお見送りするための、とても大切なケアなのです。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 匿名
かなり長く(1ヶ月位)おけます。
ドライアイス不要です。
ドライアイスを入れるとパンクします。
膨らんできたら たまにガス抜きをするだけ。
夏でも冷房でガンガンに冷さなくて大丈夫です。
楽天 アマゾンなどで販売しています。
50代以上 女性 匿名
おしっこもトイレで済ませて。
うんちはトイレまで間に合わなかったようでソファの横を汚していたのですが。
本当に綺麗になって亡くなりました。
最後の最後まで飼い主孝行な子でした…