人間の1時間は犬にとっては約4時間!犬時間とは?
犬は人間よりもずっと早いスピードで年齢を重ねていきます。犬種によって異なりますが、犬は約4~8倍の速度で年を取っていき、寿命を迎えてしまうのです。そのため、人間が過ごす時間の感覚と犬の時間の感覚自体も違うと考えられています。はっきりとわかってはいませんが、今の研究では犬は7時間周期で1日を過ごしていると考えられています。つまり私たちが1日24時間を過ごしている間に犬は3日以上の時間を過ごしているということなのです。私たち人間にとっての1時間は犬にとっては4時間にも相当するため時間はとても貴重なのです。
犬と過ごす時間が短いとよくない?
犬はあっという間に年を取り、当然のことながら私たち人間よりも先に寿命を迎えてしまいます。そんな貴重でスピーディな犬の時間サイクルをどのように過ごすかは飼い主次第になります。基本的に犬はひとりで過ごす時間をあまり好まず、飼い主である家族と一緒に過ごす時間に充実感を感じると言われています。実際ドイツやスウェーデンなど動物愛護先進国では5時間以上の留守番を条例で禁止していたり、長時間の留守番を虐待とみなすこともあります。
もちろん長い時間そばにいればそれだけでいいというわけではありませんが、長い時間ひとりで過ごしている犬はストレスがたまりやすくうつのような症状がみられることがあるとも言われています。
短い時間でもOK!愛犬を満足させるコミュニケーション
愛犬と長い時間を一緒に過ごすことができればそれがベストですが、仕事や家事などでそうもいかないことが多いと思います。そんな中でも愛犬に寂しい思いをさせず充実した毎日を過ごさせるためにはちょっとしたコツやコミュニケーション方法を知っておくといいでしょう。
頭を使うトレーニング
お散歩などで体を動かすことはとても大切ですが、家の中で頭を使わせることも犬にとってはいい刺激となります。簡単なしつけやトリック(一発芸)などをほめながら少しずつ教えることは、犬の脳を活性化させたり達成感を感じさせることに役立ちます。忙しくてお散歩にたっぷり時間を取れない時などには頭を使わせて疲れさせ、充足感を与えてあげるといいでしょう。
本能を刺激して全身を動かす遊び
犬と遊ぶ時にもできるだけ犬の本能を刺激するような動きを取り入れると満足感がアップします。動物が狩りをする時の追いかける・捕まえる・噛みちぎるなどの行動をおもちゃを使って遊びに取り入れると漠然とおもちゃで遊ばせている時よりもずっと質の高い遊びになるでしょう。おもちゃでのひっぱりっこやかくれんぼ、犬種の特性に合わせて嗅覚や視覚を使った遊びなどをぜひ取り入れてみましょう。
1日5分のマッサージ
犬は飼い主との触れ合い、スキンシップを好む動物です。優しく声をかけながら体をほぐすようにマッサージすることで犬は満足感を得ることができますし、全身の健康チェックをすることができます。マッサージやスキンシップは短い時間でも十分なので、1日の終わりなどに少しだけ時間を取って毎日の習慣としてスキンシップを取るのもおすすめです。
犬と過ごす時間の長さではなく「質」を高めよう
飼い主と過ごす時間が短く、ひとりで過ごす時間が長い犬はストレスをためやすかったり、うつっぽくなってしまう傾向があると書きましたが、もちろん時間の長さだけが重要なわけではありません。
海外では長時間の留守番は好ましくないとされていますが、日本と海外では生活環境も仕事に関する事情も全てが異なるため犬の飼育状況もどうしても同じようにはいかないでしょう。
だからこそ、ひとりで過ごす時間が多くなりがちな日本の犬たちのために私たち飼い主は多くの工夫と心配りをしなくてはならないのだと思います。
長い時間一緒にいれないのであれば、一緒にいられる時間をいかに密度濃く過ごすかということを考えてあげましょう。
あっという間に過ぎてしまう愛犬との時間を、犬も飼い主もお互いに楽しく幸せに過ごすことができるように大切にしていきたいですね。