犬に水菜を与えてもOK!
水菜には、犬に与えて中毒症状が起こるような成分は含まれていないので、犬も食べられる野菜です。犬に水菜を与えるときは、消化がしやすいように細かく刻んであげるようにしましょう。
水菜は、火を通しても通さなくても食べられますが、ビタミンCのように火を通すことで失われる栄養素もあるので、あえて生のまま与えるというのもいいでしょう。
逆に火を通すことで、体内に吸収しやすくなるβカロテンなどもあるので、どんな成分を与えたいかによって、選ぶといいでしょう。
犬に水菜を与えることによる健康効果
水菜は緑黄色野菜に分類される野菜なので栄養素が豊富です。
水菜は豊富な栄養素とともに水分も多く含まれているので、私たち人間にとってもですが、犬にとっても、うれしい栄養素がたくさん詰まっている優秀食材だと言えるでしょう。
クセなどもなく食べやすいので、犬に与えるおすすめの野菜です。
βカロテンによる抗酸化作用
ガンの予防や老化予防に効果があると言われおり、ウイルスや菌への抵抗力をつける役割もあるなど、さまざまな病気予防に効果的です。
またβカロテンは、必要な量のみ体内でビタミンAに変わり、ビタミンCとの相乗効果によって、犬の免疫力を高めてくれます。
皮毛や皮膚の健康維持や、視力を維持するには欠かすことのできない栄養素です。
ビタミンCによる免疫力向上
免疫力の向上や、コラーゲンの生成を促すなどの効果が期待できます。皮膚の健康状態を整えたり、関節炎などの予防にも役立っています。
犬はビタミンCを自分で作れると言われていますが、現代の犬には足りていないとも言われています。年齢を重ねるごとに、体内で体内で作ることのできるビタミンCが減ってくるので、普段から意識的に補うことで、犬の免疫力を高めてくれます。
ビタミンCは、体の調子を整えるには欠かすことのできない栄養素です。
カルシウムによる骨の病気予防
水菜のカルシウム含有量は、100g中200mgと野菜の中では抜群に多く、牛乳の約2倍も含まれており、骨や歯を形成するのに必要な栄養素です。
カルシウムは言わずと知れた、犬に欠かせない栄養素の代表格です。骨や歯を丈夫にし、骨折や骨粗しょう症のリスクを減らし、さらには精神安定の働きもあると言われています。
十分に摂取することで、神経や筋肉の働きを効率よく動かすことができます。
手作りのごはんがメインの場合は、カルシウムが不足しがちになってしまうので、意識して摂取した方がいいでしょう。
カリウムによって代謝が良くなる
水菜のカリウム含有量は、野菜の中でもとても多く、体内に含まれている余分な塩分を排出する効果があり、利尿作用や血液を下げる働きに効果があります。
水分が豊富
水菜の成分のほとんどが水分だと言われています。夏の暑い時期や、普段からあまり水を飲まない水分不足気味の犬にとっては、水分補給にも役立つでしょう。
犬が水菜を食べてもいい1日の量
犬に水菜を与えるときには、量をしっかり守って与えなければいけません。栄養素が豊富に含まれているからといって、たくさん与えすぎると、かえって体調不良を起こす原因にもなりかねません。
犬はもともと肉食をメインとした雑食なので、野菜に含まれている食物繊維を消化する機能があまり優れていません。たくさん与えすぎると胃腸へ負担をかけてしまうので与える量に注意しましょう。
目安として、犬に副食を与えるときは、一日の食事量の10%程度を目安にするといい言われているので、体重10kg以下の小型犬の場合、30~50gが与えていい水菜の適正量となります。
体重が5kgの犬のごはんの量が約300gなので、体重が1kg増えるごとにごはんの量が40gずつ増えていくということになります。体重が10kgの犬だと、ごはんの量は約500gなので、最大で与えられる量は、約50gとなるでしょう。
愛犬の体重によって与える量を調節してあげましょう。
犬への水菜の与え方
水菜は消化しにくいので、細かくカットしたり、ミキサーでペースト状にしてから与えるようにしましょう。サイズが大きすぎると消化不良を引き起こす可能性があります。
いつも与えているドライフードに混ぜてあげるだけで、特有のえぐみも感じなく、食べやすくなるでしょう。
トッピング程度に抑えて与えすぎない
すべての食材に言えることですが、与えすぎは禁物です。水菜は食物繊維が豊富で、便秘解消の効果が期待できますが、与えすぎると下痢などを起こしてしまうので、与えすぎないように量に注意しましょう。
水菜は繊維質が多いので、胃腸の弱い犬に与えすぎると、下痢や嘔吐を引き起こすこともあります。
子犬には与えなくていい食材
子犬に水菜を与えてはいけないわけではありませんが、子犬は消化器官が未発達なので、下痢や嘔吐などの消化不良を起こしやすいです。
水菜はほとんどが水分でできているので、わざわざ子犬に与えなくてもいい食材と言えるでしょう。
また、水分量が多いので、日頃から胃腸がデリケートな犬の場合は、便が柔らかくなることもあるので与えすぎには注意が必要です。
犬に水菜を与える時の注意点
栄養豊富な水菜は、機会があれば普段のごはんに取り入れたいところですが、犬に与える際のポイントや注意点にはどのようなものがあるのでしょうか。
水菜は正しい方法で与えれば、犬の健康に役立つ野菜ですが、注意点もあります。正しい知識を持って、愛犬の食生活に取り入れてみましょう。
また、犬は農薬の影響を受けやすいので、水菜を与えるときはしっかりと洗うことを心がけましょう。
アレルギーに注意
どんな食べ物でもアレルギーを起こす犬はいるので、初めて与えるときは少量から与えて、変わった様子がないか、食後の様子を見るようにしましょう。
キャベツ、白菜、小松菜などのアレルギー歴があるなら避けたほうが無難でしょう。
甲状腺に問題がある犬には与えない
水菜はアブラナ科の野菜です。アブラナ科には、ゴイドロゲンという成分が含まれており、甲状腺の活動を低下させる可能性があります。
甲状腺の病気を怠っている犬は、水菜に含まれている成分が甲状腺ホルモンの機能を邪魔し、活動に障害をきたしてしまう可能性があるので、念の為摂取を控えましょう
尿路結石の症状がある犬は気を付ける
水菜には、尿路結石の原因になりやすいシュウ酸カルシウムが含まれています。お湯で茹でるとシュウ酸カルシウムを減らすことができるので、与えたい場合は加熱しましょう。
まとめ
免疫力のアップをサポートする栄養素をもつ水菜は、生でも熱を加えても、おいしく食べられる万能野菜です。
健康な犬であれば特に神経質になる必要もありませんが、犬の体質や与える量によっては、健康を害する場合もあるということを、しっかりと理解した上で与える必要があります。
水菜は1年中手に入れることができるので、季節によってレシピを考えてみてもいいかもしれませんね。基本的にドッグフードは総合栄養食なので、愛犬にとって必要な栄養素は、年齢に合わせたドッグフードで摂取することが前提です。
水菜は時々のご褒美感覚で与えてみてはどうでしょうか。旬の菜が少ない冬の時期には、与える方法や量に気をつけながら、愛犬と共に食事を楽しめるといいですね。