犬がラーメンを食べるのは大丈夫?体に与える影響や食べてしまった時の対処法

犬がラーメンを食べるのは大丈夫?体に与える影響や食べてしまった時の対処法

海外から伝わったラーメンですが、国民食と呼ばれるほど日本人に愛される食べ物です。寒くなってくるとよりおいしく感じるラーメンですが、犬に与えても大丈夫なのでしょうか。愛犬のためにも、しっかり知識をつけておきましょう。

犬にラーメンを与えてはいけない!

ラーメン

犬は人よりも優れた嗅覚を持っているため、美味しそうなにおいがすると、そばに寄ってくることも多いでしょう。

愛くるしい顔で欲しそうにしていると、おすそ分けしてあげたくなると思います。試しに少しあげたらおいしそうに食べた、なんてこともあるのではないでしょうか。

では、ラーメンはどうでしょうか?おやつ程度にラーメンを犬に与えることは大丈夫です。

しかし、あくまで犬に与えてもダメではないだけであり、与えることをおすすめできるものではありません。生麺やインスタントなどの麺は避けた方が無難でしょう。

ラーメンを与えたいなら

犬にラーメンを与えたいときは、犬用に作られた商品を選びましょう。犬用に作られたカップラーメンは、犬の体に合わせた成分で作られているので、与えても大丈夫です。

人が問題なく美味しく食べているものであっても、犬が食べると有害となる食べ物はたくさんあります。普通のドッグフードで栄養バランスが取れている犬に与えることは、健康を乱すことになるかもしれません。

犬にラーメンを与えることで、健康状態にどのように影響を与えるのでしょうか。

犬がラーメンを食べるとよくない理由

ぐったりしてる犬

一般的なスーパーで購入できるラーメンには、保存料や品質保持剤が含まれていることがほとんどです。人にとっては美味しい食材でも、犬にとっては有害で、健康を害し、中毒症状や命の危険に陥ってしまうかもしれません。

添加物や化学調味料が含まれている

ラーメンの麺には、中華麺の黄色みと弾力を出すために「かんすい」という食品添加物が含まれています。人にも良くないとされている添加物を、人よりも体の小さい犬に与えない方がいいことはわかるはずです。

涙やけや臭い、毛並みがパサパサになるなど、犬の健康を考えたら与えない方がいいでしょう。インスタントのものや生麺も食品添加物が含まれているので与えるのはやめましょう。

ドッグフードにも添加物が含まれていますが、品質保持や、栄養強化のため、栄養バランスを整えるために必要であり、「ペットフード安全法」によって安全基準がきちんと定められているので、心配はいりません。

また粉末スープには、うま味成分として化学調味料が使用されています。塩分も含まれているので、与えるのはやめましょう。

アレルギーを起こす可能性がある

ラーメンの麺は小麦粉からできているため、アレルギー反応を起こしてしまうかもしれません。最もアレルギー性が高いと言われているのが小麦であり、小麦は犬には消化しにくいと言われている、たくさんのグルテンが含まれています。

もともとアレルギーを持たない犬の場合であっても、小麦を食べ続けることによってアレルギーを発症し、症状が現れることがあります。アレルギーの症状は、すぐに現れなくても、数ヶ月後に現れることもあるので安心はできません。

おねだりがクセになってしまう

ラーメンに限られたことではありませんが、少しでも人が食べている食べ物を与えると、「人の食べ物はおいしい 」と覚えてしまいます。犬はとても素直で賢いので、毎回期待して欲しがるようになってしまいます。

普段、自分が食べているものよりおいしいものがあるとわかれば、ドッグフードを食べなくなってしまうかもしれません。

ドッグフードの中には、犬にとって必要な栄養素が含まれているので、きちんと食べてくれないと、健康を維持するための栄養素が足りなくなってしまいます。

ラーメンの汁

ラーメンの汁はネギや塩分が入っています。犬に必要とされている塩分量は、人よりも少なく、少量でも塩分過多になってしまう危険があるので気をつけなければいけません。

犬は、塩分を尿と一緒に排出することができます。しかし塩分を過剰摂取すると、肝臓に負担をかけ、肝機能が低下してしまい、尿を体の外に排出することが間に合わなくなってしまいます。

結果、尿道結石の原因や、肝臓や心臓に負担をかけてしまうことになります。ネギを犬に与えてはいけないと認識している飼い主さんがほとんどだと思います。犬によっては、ネギを舐めただけでも中毒症状が起こり、最悪の場合も考えられます。

ネギは加熱しても危険

ネギは生でも加熱しても危険な食材です。エキスが入っているスープなども要注意です。人が気づかないところで、ネギの成分が旨味として含まれている食べ物はたくさんあります。

急性の中毒症状が起こらなかったとしても、潜在的な貧血や、肝臓の機能を低下させてしまいます。直接ネギを与えていなくても中毒症状が出る可能性があります。「ネギは取り除いたから大丈夫」と考えるのはやめましょう。

犬がラーメンを食べてしまった時の対処法

犬がラーメンを食べてしまった時の対処法

体調が悪いといつもと比べて落ち着かず、部屋中をウロウロしたり、ブルブル震えたりします。そんな様子に不安になるかもしれませんが、そんな時こそ落ち着いて行動ができるように、もしもの時の備えで対処法を知っておきましょう。

元気であれば様子を見る 

ラーメンを食べた後も、どこも変わった様子がなく、いつもと同じ様子であればしばらく様子を見ましょう。犬の体は人よりもはるかに小さいです。即座に症状が出ないとしても、元気だからといって油断は禁物です。

無理に嘔吐させない

インターネットで調べると吐かせる方法がたくさんありますが、無理矢理吐かせることはやめましょう。濃い食塩水を犬に飲ませることはとても危険です。

食塩は舐めさせることで吐き気を催すことがありますが、副作用として塩分の過剰摂取が起こります。塩の過剰摂取により引き起こされる塩中毒の危険性があり、塩の量を間違えると最悪の事態を招いてしまいます。

オキシドールを少量飲ませる方法は、犬の胃に刺激を与え吐かせる方法です。しかし、その際に胃の粘膜を荒らしてしまい胃炎を起こしてしまいます。

ひどい場合は胃の粘膜に穴が開き、腹膜炎を起こしてしまい危険です。どの方法もデメリットの方が起こりやすく、命の危険が及ぶことまであります。

どのくらい食べたか把握しておく

もしもの場合に備えて、何をいつ、どれくらいの量食べたのかなど把握し記録しておきましょう。ラーメンを食べた後の様子や、その後水を飲んだか、ご飯を食べたかなど詳しいことをメモしておくと安心です。

嘔吐や下痢が続く場合は病院へ連れていく

可能であれば、吐しゃ物や排泄物を持参し、難しそうであれば写真を持参して動物病院へ行きましょう。

事前に動物病院へ電話をし、わかる範囲での症状や様子を伝えると迅速な対応に役立ちます。食べたものと同じ商品があれば、必ず持っていきましょう。

まとめ

犬にとって私たちが食べているものはにおいが強く、食欲をそそられるものばかりだと思います。人にとって栄養バランスの良いものであっても、人より小さな体の犬にとっては栄養バランスが悪く、体にとって大きな負担になってしまう可能性もあります。

ラーメンに限った話ではなく、人の食べ物を与えるということは、様々な病気のリスクを伴います。一本だけならいいかな...と、ラーメンをおすそ分けしてしまうのは愛犬の健康のためになりません。一度与えてしまうと、次ももらえると期待しておねだりをしてきます。

欲しそうにしていても、おすそ分けしたい気持ちをぐっとこらえて、あげないようにすることを徹底しましょう。

愛犬の健康を守れるのは飼い主さんだけです。愛犬と末長く暮らすためにも、日々の食事からサポートしていきたいものです。犬には人の食べ物ではなく、犬の栄養バランスを考慮したものを与えてあげてくださいね。

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