犬にミルクを与えるメリット
「そもそも犬にミルクをあげて大丈夫?」
「成犬にもミルクを与えて大丈夫?」
「水で水分補給が出来るのに、わざわざミルクをあげる必要は無い?」
そんな皆さんに読んでいただきたい、犬用ミルクをあげるメリットについてご紹介します。
水分と栄養を同時に補給できる
犬にミルクを与える最大のメリットは、手軽に栄養補給ができることです。特に栄養価の高いヤギミルクや、栄養素を加えた調整乳が人気です。
夏バテ予防や熱中症予防に効果あり
普段与えている飲料水にミルクを足して風味をアップさせると、あまり水を飲んでくれないわんちゃんも喜んで飲んでくれるので、水分補給の機会を増やすことが出来ます。
暑い日はミルクを凍らせてシャーベットにするのも良いですね。
ただし、夏場は長時間室温に置きっぱなしにするとミルクの成分によって水が傷みやすくなりますので、飲み切れる量だけ与えましょう。
子犬からシニア犬まで飲める
ミルクと言えば子犬用のイメージがありますが、生まれたての子犬用からシニア犬用まで、さまざまな種類のミルクがあります。
子犬の場合、ミルクから少しずつ飲み水に移行した後も、栄養補給のためにミルクを与える日を設けても良いでしょう。
食欲が落ちたシニア犬には、栄養豊富で飲みやすいミルクをフードと組み合わせて上手に活用することで栄養を補うことができます。
犬に与えるミルクの選び方
さっそく愛犬にミルクを買ってあげよう!と思って調べてみると、ヤギミルク、調整乳、液体ミルク、粉ミルクなど、たくさんの種類があって迷ってしまう方も多いかもしれません。
ここでは、ミルクの中からぴったりなものを選ぶ方法をご紹介します。
「犬用ミルク」と表示があるものを選ぶ
牛乳には、乳糖(ラクトース)という成分が豊富に含まれています。
しかし、犬は乳糖を分解する「ラクターゼ」という消化酵素が少なく、乳糖を分解することが難しい体質のため、小腸で乳糖の消化吸収がスムーズに行われず、下痢をしてしまうことがあります。
このように、体内で乳糖を分解できないことを「乳糖不耐症」と言います。
子犬期は小腸のラクターゼが最も多く、離乳すると急激に減少します。この現象は哺乳類に共通してみられる現象で、犬は人間以上に乳糖不耐症になる割合が高いそうです。
愛犬にミルクを与える場合は、乳糖が分解されている「犬用ミルク」「犬用牛乳」を選ぶと安心です。
犬の年齢や体質に合わせて成分が調整されたミルクを選ぶ
スーパーなどでカルシウム入りや乳酸菌などが含まれている牛乳を目にすることがあると思いますが、犬用ミルクにも、成分が調整された調整乳があります。
犬は、子犬、成犬、老犬とライフステージごとに体質が変化します。子犬には子犬用ミルクで十分な栄養を、老犬には優しい成分で低脂肪低カロリーなものなど、犬の年齢や体質によって調整乳を上手に活用しましょう。
粉末や液体など使いやすい形状のミルクにする
犬用ミルクにはさまざまな形状のものがあります。与え方によって適したものを選びましょう。
〈液体ミルク〉
液体状のミルク。そのままあげられるので手間がかかりません。
〈粉ミルク〉
液体ミルクを加工・調整して粉状にしたミルク。賞味期限が長く、必要な量を取り出して使えます。フードにかけて与えることも可能です。
〈ミルク成分入りおやつ〉
ボーロやビスケットなど、犬用おやつの中にミルクの成分が含まれているものがあります。手軽に栄養を補えますが、与え過ぎると肥満につながるので注意しましょう。
ヤギミルクとラクダミルクを選ぶメリット
乳糖不耐症やアレルギーを起こしにくいミルクとして、推奨されているのがヤギミルクとラクダミルクです。別名「キャメルミルク」と呼ばれ、近年では人間向けにも注目されています。
ヤギミルクは、犬の母乳に近い成分で構成されており栄養価も高いので、犬用のおやつや、フードのふりかけにもよく使われています。
ラクダミルクは、日本ではなじみがありませんが低脂肪高たんぱくで、ミネラルとビタミンが豊富に含まれているので犬にとっても栄養豊富なスーパーフードと言えます。
子犬用ミルクおすすめ人気5選
子犬の成長に必要な栄養素がたくさん含まれているおすすめ子犬用ミルクをご紹介します。
【粉ミルク】ロイヤルカナン CHN ベビードッグミルク
安全で高品質な子犬用ミルクとして人気のロイヤルカナン。
さっと溶けてとにかくダマになりにくく、使いやすいという口コミが寄せられています。フードにかけてからぬるま湯でふやかしてミルク粥のように使う方も多いようです。
ロイヤルカナン製品は輸入品のため、消費期限の記載が日本のものとは異なります。消費期限切れのものが届いた、という口コミがみられるため、購入前に確認すると良いでしょう。
【粉ミルク】ニチドウ ベビーミルク 小型犬用
栄養補給や免疫強化のために開発された犬用ミルクです。0歳~シニア犬まで、さまざまな年齢に対応しています。
なかなか水を飲まない子犬に与えたところゴクゴク飲んでくれた、フードにかけて与えたら食いつきがよくなった、などの口コミが寄せられています。
100gの小さめパックで届きます。はじめて犬用ミルクを試してみたい方にぴったりのサイズです。また、小型犬~大型犬用まで幅広く販売されています。
【液体ミルク】ドギーマン ペットの牛乳 幼犬用
ペット用品大手のドギーマンから発売されているミルクです。
ペットショップやホームセンターでも200㎖サイズのものがよく売られています。液体タイプなので、開封してすぐに与えることが可能です。
毎日ミルクを飲む子犬用に、1ℓサイスでまとめ買いする飼い主さんが多いようです。注ぎ口にキャップが付いているので、栓をして冷蔵庫で保存できます。
【液体ミルク】ロイヤルカナン ドッグミルク リキッド
ロイヤルカナンミルクのリキッド(液体)タイプです。
水分不足や栄養不足を防ぐために、獣医さんに勧められた飼い主さんも多いようです。体調を崩して何も食べてくれない時もこれだけは飲んでくれた、という口コミも寄せられています。
医療用にも用いられるもので、体調不良の時の栄養補給用として与えるのに適したミルクです。
【おやつ】アドメイト 犬用おやつ ママラブパピー ミルクトリーツ
生後3か月の子犬から食べられるおやつです。
牛乳由来の成分を豊富に含み、子犬のおなかにもやさしく作られています。ミルクを飲んでくれない子犬でも、手軽においしくカルシウムやたんぱく質を摂ることができます。
ボーロやクッキーのような甘い香りで、食べやすい小粒サイズです。砂糖・食塩不使用、アレルギーを起こす可能性があるとうもろこしも使用していません。
成犬・老犬用ミルクおすすめ人気5選
成犬の栄養補給と水分補給、老犬の健康維持に適した低カロリーなおすすめミルクをご紹介します。
【粉ミルク】ワンラック ドッグメンテナンスミルク
成犬・老犬用の粉ミルクで最もポピュラーな商品のひとつです。高タンパク・低カロリー、乳糖調整済みなのでおなかにも優しく作られています。
なかなかご飯を食べてくれない高齢犬でもこのミルクは飲んでくれた、という口コミが寄せられています。夏バテなどで食欲が無い時の栄養補給にも最適です。
【粉ミルク】奇跡のヤギミルク
成犬・老犬の栄養補給におすすめのヤギミルクです。牛乳よりも消化吸収が早く、下痢や便秘を起こしにくいという特徴があります。
毎朝少しずつ飲ませて便秘が改善した、他のミルクより甘い匂いがするので残さず飲めた、という口コミが寄せられています。
100gの小さめパックで届きます。はじめて犬用ミルクを試してみたい方にぴったりのサイズです。
【液体ミルク】ロイヤルカナン ドッグミルク リキッド(低脂肪)
栄養補給用におすすめのロイヤルカナンのミルクです。低脂肪なのでカロリーが気になる成犬・老犬向けに最適です。
食欲が落ちた高齢犬の介護用に、このミルクをシリンジで与えるように獣医さんに勧められたなどの口コミもあります。
リキッドタイプなので、粉ミルクのように溶け残りなどダマになる心配もありません。
【液体ミルク】ドギーマン わんちゃんの国産低脂肪牛乳 全犬種用
ペットショップやホームセンターでも購入できるドギーマンの液体ミルクです。
200㎖の飲み切りサイズなので保存用のキャップはありません。5キロ以下の超小型犬の給与量は100㎖なので、開封後2回に分けて与える際は、冷蔵庫で保管しましょう。
低脂肪で体に優しく、値段もお手頃なので日常的にミルクを飲む成犬・老犬におすすめです。
【おやつ】ペッツルート 無添加 ヤギミルクでやわらか煮込み鶏
ヤギミルクで鶏ささみをやわらかく煮込んでいます。おなかに優しく栄養価が高いヤギミルクと、高タンパク低カロリーな鶏ささみを一緒に食べられるおやつです。
シニア犬にも食べやすく、食いつきが良いという口コミが寄せられています。わんちゃんが大好きなささみのおやつなので、1日の給与量を守り、与えすぎには注意しましょう。
犬にミルクを与える時の注意点
必要な栄養素を手軽に摂れるミルクは、愛犬の健康維持にぴったりの食品です。与え方や量を守り、愛犬の体調に合わせて与えましょう。
作り方や与える量を守る
犬用のミルクでも、与え過ぎると肥満や下痢の原因となります。商品に記載されている通りの濃さで、適切な量を与えるようにしましょう。
人間用の牛乳は与えない
牛乳には、乳糖(ラクトース)という成分が豊富に含まれているため、消化不良を起こす可能性があります。犬用ミルクを与えましょう。
温度に注意する
ミルクを与えても飲まない場合、人肌くらい(35℃~37℃)に温めると飲みやすくなることがありますが、冷やしすぎ、温めすぎには注意しましょう。
嘔吐や下痢の症状がでたら与えない
犬種、体重、年齢に関係なく、個々の体質によってミルクが合わないことがあります。嘔吐や下痢などの症状がある場合は与えるのを止めましょう。
特に体調が変化しやすく消化機能が低い子犬や老犬などは注意が必要です。症状がひどい場合は獣医師に相談することをおすすめします。
腎臓病の子には与えない方が安全
ミルクの中にはリンが多く含まれます。健康な犬であれば何の問題もありませんが、腎臓病を患っている場合、ミルクに含まれるリンが腎臓に負担をかけてしまう可能性があるため、与える前にかかりつけの獣医さんに相談することをおすすめします。
まとめ
子犬用のものと思われがちな犬用ミルクですが、子犬からシニア犬まで幅広い年齢、犬種に適した商品が販売されています。ヤギミルクやラクダミルクなど種類も豊富で、液体ミルク、粉ミルク、おやつなど形状もさまざまです。
栄養補給、水分補給、食欲増進の効果が期待できるミルクは、愛犬の健康維持のために積極的に取り入れたい食品ですが、愛犬の体調や年齢に合った「犬用ミルク」を選んで、上手に活用しましょう。