犬に舞茸(まいたけ)を食べさせても大丈夫?メリットや与え方、注意点

犬に舞茸(まいたけ)を食べさせても大丈夫?メリットや与え方、注意点

舞茸(まいたけ)はその独特な香りや食感が人気のきのこです。愛犬が食べても良いものなのか、気になりませんか? 今回は舞茸を犬が食べても良いのか、与えた場合の効果や注意点までをご紹介します。

犬が舞茸(まいたけ)を食べても大丈夫!

まいたけと丸の札をもった犬のイラスト

独特な香りや歯ごたえが美味しい舞茸(まいたけ)を、欲しがる愛犬に与えて良いものなのか気になる飼い主さんはいませんか?

舞茸はサルノコシカケ科のきのこの一種で「舞ってしまうほど美味しい」ことから名付けられたといわれています。もとは秋の味覚でしたが、近年ではスーパーでも一年中販売されています。

昔から漢方薬等に使われているほど健康に効果的な食材で、犬にとっての中毒症状も含まれておらず愛犬に与えても問題ありません。健康に良い栄養素を含んでいるため、愛犬の健康維持として与えるには最適な食材といえます。

しかし、舞茸に限らずきのこ類は犬がそのまま食べてしまうと、胃腸に負担をかけやすい食材であるため与え方には注意が必要です。

犬にまいたけを与えるメリットや栄養素

野菜とデータ表

犬が舞茸を食べることで、以下のような栄養と効果が期待できます。しかし、以下の効果は主に人間が食べた場合を想定しているため、犬が食べた場合は多少効果に差があります。

免疫力アップとがん予防が期待できる「β-グルカン」

舞茸は、きのこ類の中でもβ-グルカンの含有量がトップクラスです。β-グルカンは食物繊維を構成する多糖類で、体内の免疫力アップや自然治癒力を高めることで、がん予防に効果があります。

丈夫な骨・歯・筋肉を作り出す「ビタミンD」「エルゴステロール」

舞茸は、ビタミンDとエルゴステロールを含む食材です。ビタミンDとエルゴステロールは体が太陽光などの紫外線に当たることで、体内のカルシウム吸収をサポートして犬の丈夫な骨や歯、筋肉を作り出す効果があります。

ダイエットや肌の健康維持に効果的な「ビタミンB群」

舞茸には、ビタミンB2やナイアシン(B3)といったビタミンB群も含まれています。

ビタミンB群は体内で炭水化物・たんぱく質・脂質の代謝促進・新陳代謝を促す働きをするため、ダイエット効果が期待できます。さらに、ビタミンB群は皮膚や目の角膜といった器官の健康維持にも必要な栄養素です。

艶のある毛並みにする効果がある「亜鉛」

舞茸はミネラル成分の一つである亜鉛を含んでいます。亜鉛は体内で、コラーゲンやケラチンの合成に関与しており、犬の皮膚や被毛、傷の治癒などの効果があります。

最近、愛犬の毛並みに艶がない、皮膚トラブルを起こした後で傷があるといった場合には、ぜひ舞茸がおすすめの食材といえます。

体内の水分量・血圧をコントロールする「カリウム」

舞茸はミネラル成分の一つであるカリウムを含んでいます。体内でカリウムは、余分な水分を排出し、血圧をコントロールする働きがあるため、むくみや高血圧予防に効果があります。

さらに、神経伝達や筋肉の収縮、ホルモン生成といった体内の重要な機能も担っています。

腸内環境改善から肥満・がん予防にまで効果的な「食物繊維」

舞茸は食物繊維を豊富に含む食材です。一般的に食物繊維は体内で腸内環境や便通改善、急激な血糖値上昇を予防する効果があります。

特に腸内で膨張し排便を促す不溶性食物繊維を多く含んでいるため、肥満予防や大腸がん予防にも効果があります。

花粉症などのアレルギー症状を改善する効果がある

近年の研究で、舞茸は花粉症などのアレルギー症状を改善する効果があることが解明されています。愛犬がアレルギー体質の場合は、積極的に舞茸を与えて、アレルギー症状の緩和を試みても良いかと思います。

犬に舞茸を食べさせるときの与え方

だし汁

愛犬に舞茸を与える場合には、以下のことを参考にしてください。

加熱してから細かく刻んで与える

舞茸などのきのこ類は、そのまま生で食べてしまうと胃腸に負担がかかりやすい食材です。必ず加熱して愛犬が食べやすいように、細かく刻んで与えるようにしましょう。

出汁を風味アップや水分補給に役立てる

舞茸に含まれるビタミンB群は水溶性です。出汁には舞茸から溶け出たビタミンB群が豊富に含まれています。ワンちゃんが飽きてしまいやすいドッグフードを出汁でふやかして風味アップさせたり、水分補給に役立てたりするのがおすすめです。

犬に舞茸を与える時の注意点

ビックリマークと四角のブロック

愛犬に舞茸を与える場合には、以下の注意点を守りましょう。

食べさせる量に注意する

舞茸に含まれる不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して大きく膨張する性質があります。適量であれば腸内環境改善や肥満・がん予防に効果的です。

しかし、過剰摂取すると嘔吐や下痢などの消化器症状を引き起こす可能性があるので食べさせる量に注意してください。

愛犬へ舞茸を与える場合は、一口程度の少量にしましょう。

食物アレルギーを起こしていないか注意する

どんな食材であっても体質や摂取したときの体調によって、物アレルギーを引き起こすことがあります。舞茸も犬では報告はありませんが、人の場合で食物アレルギーを引き起こした事例が確認されています。

愛犬に初めて舞茸を与える時は、一口よりも少ない量を与えてみましょう。以下のような食物アレルギー症状が現れないか、よく観察してください。

もし、食物アレルギー症状が現れたら舞茸を与えるのを止め、症状が酷い場合は早急にかかりつけの獣医師に診てもらうことをおすすめします。

〈食物アレルギー症状〉

  • 嘔吐や下痢などの消化器症状
  • 体をかゆがる、皮膚が赤くなるといった皮膚炎

老犬や腎臓病持ちなら与えない

舞茸だけでなく、多くのきのこ類にはカリウムが含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウムを排泄するよい効果が期待できる成分です。

しかし、犬の腎臓の機能が低下していると、カリウムが排泄できず体内に蓄積するため健康に悪影響を与える可能性が高くなります。

老犬や腎臓病持ちの犬は腎臓の機能が低下しているため、舞茸を含むきのこ類を与えるのは控えてください。

まとめ

今回は愛犬に舞茸を与えても良いのか、与えた場合の効果や注意点までをご紹介しました。

犬が舞茸を食べても、健康上問題はありません。舞茸は健康に良い栄養素が含まれていて、さまざまな健康効果が期待できるおすすめの食材です。

しかし、舞茸に限らずきのこ類は犬がそのまま生で食べてしまうと、胃腸に負担をかけやすい食材であるため、与え方には注意してください。

ぜひ今回紹介した舞茸の与え方や注意点に気をつけた上で、愛犬に食べさせてみてはいかがでしょうか。

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