犬はみょうがを食べても大丈夫!
みょうがには栄養素が豊富に含まれますので、多少フードに混ぜたり手作り食で混ぜたりして、犬に与える分には問題ありません。
夏や秋ごろに旬のみょうがは、ショウガ科ショウガ属の多年草で生姜(しょうが)の仲間です。みょうがの歴史は、3世紀ごろに『魏志倭人伝』で書かれているほど古く、日本になじみのあるものです。食用に栽培しているのは日本のみで、日本でしか食べられない野菜です。
みょうがは、爽やかな風味や辛味と特徴的な匂いを持っています。食べた時にシャキシャキと歯応えのある食感をしており、大人の味とも言われます。
日本では、料理のアクセントに使ったり漬物にしたりするので、なじみのある食べ物として、犬にも与えたいと思う人もいるかと思います。ですが、独特な匂いや辛味があるので、犬が好んで食べることはなかなか少ないと思います。
今回は、犬にみょうがを与えときの効果や与えるときの注意を解説していこうと思います。
犬がみょうがを食べると期待できる効果
みょうがを犬に与えるメリットは、様々な栄養素が含まれているということです。
人では高血圧の予防だったり血行を良くしたり、冷え性などに効果があると言われていますが、犬にとってもメリットはあるのでしょうか?どの成分がどのように犬に作用していくのか解説していきたいと思います。
赤血球の形成
みょうがには葉酸や鉄分が含まれています。葉酸は水溶性ビタミンでビタミンB群の一種です。ビタミンB12とともに、赤血球の形成を助ける働きがあります。
また代謝に関与しており、DNAやRNAなどのタンパク質の生合成を促進し細胞の生成や再生を助けるので、体の発育にも大切と言われています。そのため胎児の成長にも効果的な妊娠中に必要な栄養素です。
鉄分は血液中のヘモグロビンの構成成分で、酸素の運搬という重要な役割があります。赤血球が減りすぎると貧血の原因になります。
血圧上昇を抑える
みょうがに含まれているカリウムはミネラルの一種です。カリウムは、ナトリウムと一緒に細胞の浸透圧を維持していたり、心臓や筋肉機能の調節などの働きをしたりしています。
またカリウムには、腎臓でのナトリウムの吸収を抑制する働きがあります。ナトリウムの吸収を抑える事で体の塩分量を調節し、血圧が上がるのを防いでくれます。
夏バテ予防
みょうがの芳香成分に、αピネン(アルファーピネン)という成分があります。血行を良くして消化を促す働きがあるため、食用不振の時や夏バテに効果があるとされます。
また、大脳皮質に働きかけて眠気を取り除き神経の興奮を静める働きやストレスを和らげる効果もあります。
腸内細菌を整える
みょうが100グラムあたりに2. 1グラムの食物繊維が含まれています。食物繊維には、腸内細菌を整える働きがあります。腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌や毒素を排出します。
犬にみょうがを与える時の注意点
みょうがを与える時のメリットはいくつか紹介しましたが、注意すべきこともいくつかあります。
みょうがはドッグフードに入っているわけではないので、必ず食べなければいけないものではありません。犬にみょうがを与えたい場合は、犬の体調をよく見て気をつけてあげるようにしましょう。
与えすぎはNG
みょうがには「アリルプロピルジスルフィド」という成分が含まれています。アリルプロピルジスルフィドという成分には、玉ねぎにも含まれているので、犬にとって有毒な成分です。
アリルプロピルジスルフィドは赤血球を破壊する作用があるため、犬に大量に与えるのは危険です。犬に中毒症状がでると、元気消失・発熱・嘔吐・下痢などがおこってきます。ひどい場合には、貧血や血便などもおこします。
消化しやすいようにカットする
みょうがを大きいまま与えると消化不良になり、嘔吐や下痢をする可能性が高くなります。ですので、犬が食べやすいように小さく切って消化しやすいようにしてあげると良いです。
みょうがを茹でることもおすすめです。香りも特徴的なため、犬の食いつきが悪くなることもありますが、茹でると辛味や香りも抑えることができます。また、茹でることで消化もしやすくなります。
食物アレルギーに注意する
犬にも食物アレルギーがあり、稀にみょうがでも発症する場合があります。みょうがを初めてあげるときは少量からあげるようにして下さい。
そして、犬が痒がったり嘔吐や下痢をしたりしないか、確認することをおすすめします。嘔吐や下痢をした場合は、動物病院を受診することをお勧めします。
みょうがが傷んでいないか確認する
みょうがは、あまり日持ちする野菜ではありません。みょうがの傷み具合は、臭いや見た目で判断できます。購入してそのままにしておくと、実のしまりがなくなりフカフカしてきます。内部が変色してしまうときもあります。
みょうがは、冷蔵庫で保存して3〜4日は持つことができます。すぐに使いきれない場合には、冷凍するのもおすすめです。凍ったまま刻むことができます。また、刻んでから冷蔵保存でも大丈夫です。
まとめ
夏の野菜であるみょうがを犬に与えることは可能です。具体的にはフードのトッピングなどに少量使ったり、手作りフードで少量使ったりしましょう。
与える際は与え方や量など注意すべきことを覚えて与えてください。与え方によっては、嘔吐や下痢をすることもあります。少量与えることは大丈夫ですが、犬の体格によって量は異なりますので注意して下さい。
みょうがを与えてアレルギー症状や中毒症状がでた場合には、すぐに動物病院を受診して下さい。家で無理やり吐かせるのは危ないので、絶対にしないようにして下さい。
以上の注意を守って、愛犬にみょうがを安全に食べさせるようにして下さい。