犬は菜の花を食べても大丈夫?中毒のリスクや注意点、与え方のポイントを解説

犬は菜の花を食べても大丈夫?中毒のリスクや注意点、与え方のポイントを解説

菜の花は春になると道端で見かけることも多いです。散歩中に愛犬が食べてしまい心配になった飼い主さんもいるのではないでしょうか。犬が菜の花を食べても大丈夫なのか、注意点などをご紹介します。

犬が菜の花を食べた!中毒のリスクはある?

犬が菜の花を食べた

春の風物詩である菜の花は、黄色い花を咲かせるかわいらしい花であえ物やおひたしにして食べるとおいしいです。スーパーなどで売られているだけでなく、春には道端に咲いているのを見かけることもあります。

お散歩中に愛犬が菜の花を食べてしまって、「犬が食べても大丈夫なのか?」と心配したことがあるという飼い主さんもいるでしょう。

基本的に菜の花は犬が食べても大丈夫なものです。ですが、生のままの菜の花は犬に与えるべきではありません。

菜の花はアクが強いという特徴があり、アクの正体であるシュウ酸という成分は結石症の原因になります。シュウ酸は茹でることで含有量を減らすことができ、犬にも安心して与えられるようになります。

また、菜の花は犬にとっては消化に負担がかかる食材です。消化不良を起こさないためにも茹でて柔らかくしてお腹に優しい状態にしてから食べさせる方がよいでしょう。

お散歩中に少しくらい道端の菜の花を食べてしまっても、すぐに中毒症状を起こして大変なことになるという心配はしなくてもいいですが、基本的にはお家で加熱調理したものを与えるようにしましょう。

生で菜の花を食べた場合は、消化不良でお腹を壊すなど体調を崩す可能性があるので少し気をつけて様子を見てください。

犬が菜の花を食べる理由

菜の花と犬

そもそも、なぜ犬は菜の花を食べてしまうのでしょうか。菜の花以外にも、公園や道端に生えている草を食べてしまうという犬は少なくありません。

空腹だった・胃腸がムカムカしていた

犬が草を食べる理由として、単純に空腹だからということがあげられます。逆に食べ過ぎなどが原因で胃腸がむかむかしているときにも何かを食べようとする傾向があります。

犬は草を食べて嘔吐することで胃腸の不快感をすっきりさせようとする本能があるようです。頻繁に草を食べたり他にも気になる様子の変化が見られたりして調子が悪い状態が続くようなら、何らかの治療が必要な病気の疑いもあるので動物病院で一度診察を受けましょう。

食感が好き・遊びの延長線上

草の味や触感が好きで食べたり、ちぎるのが楽しくて遊びがてら食べているという犬もいます。散歩が楽しくて家に帰りたくないことのアピールや時間稼ぎをしているという説もあります。

その他に考えられる理由

さらに、体内の寄生虫を草と一緒に排便することで自分で駆除しようとしているのではないか、食事で不足しているビタミンや繊維質などの栄養素を補おうという意図があるのではないかといった説もあります。ですが、はっきりとした事実はわかっていません。

犬が菜の花を食べるときの注意点

注意点

菜の花は犬に生で与えるべきではないと説明しましたが、他にも食べさせるべきではないケースがあります。愛犬の健康のために注意点をしっかり確認してから食べさせるようにしてください。

甲状腺疾患や腎臓疾患のある犬には食べさせない

菜の花に含まれるゴイトロゲンという成分は、甲状腺ホルモンを作るのに必要なヨウ素の吸収を妨害してしまいます。健康な犬なら問題ないのですが、甲状腺に疾患がある場合は菜の花を与えるのはやめておきましょう。

また、腎臓に疾患がある場合も菜の花は控える方が賢明です。菜の花にはリンが含まれており、リンが正常に排出されないと甲状腺の機能に支障を来すおそれがあります。

腎臓疾患があるとリンの排出力が健康な犬よりも低下しているので、腎臓病の悪化や他の不調を引き起こすリスクがあります。

菜の花を食べることで得られる栄養素の効果よりもリスクの方が上回ってしまっては意味がないので、健康上の問題がある場合は与えないでおきましょう。

アレルギーに注意

どのような食べ物でもアレルギーに気をつける必要があります。特に初めて食べさせる時には注意しましょう。まずは少量を与えて食べた後に体に不調が出ないか様子を見てください。

主なアレルギー症状には嘔吐、下痢、体をかゆがる、フケが出る、目や耳が赤くなるなどがあるので、これらの症状が出ていないかチェックしましょう。

少しでも気になる変化があった場合は菜の花をそれ以上与えるのはやめて、なかなか回復しないときや症状が重いときは早めに動物病院に相談してください。

初めて食べたときに異常がなくても、何度も食べているうちに突然アレルギー症状を引き起こすケースもあるので、愛犬の体調は常にチェックして異常が見られたらすぐに気づけるようにしましょう。

新しい食べ物を与えるたびにアレルギーを心配するのが大きな負担に感じる場合は、思い切って動物病院でアレルギー検査を受けるのもおすすめです。リスクのある食べ物を避けることができるので愛犬にとっても安心です。

道端の菜の花には要注意!

菜の花をはじめとして生えている草を食べてしまっても、それが安全なものなら心配はいりません。しかし除草剤がまかれている草は犬の体に悪影響を及ぼすので、除草剤散布の張り紙や看板がある場所では注意しましょう。

もしも、誤って除草剤のまかれた草を食べてしまって嘔吐やけいれんなどの症状が見られた場合には、すぐに動物病院に相談してください。

また、植物には毒性のあるものもあり、犬が食べてしまうと嘔吐や下痢をすることがあります。中には触れるだけで皮膚炎を引き起こしてしまう植物もあるため、安全かどうかわからない植物には近づかせないほうがよいでしょう。

花壇によく咲いている馴染みのある植物でもアジサイやチューリップ、アサガオ、パンジーなど有害なものがたくさんあります。全ての植物について安全かどうかを把握するのは困難なので、植物はむやみに食べさせないことをおすすめします。

植物の有害性や除草剤が気になるけれど愛犬が草を食べたがるという場合は、犬や猫が食べる用の草の栽培キットも売られているので、自家栽培して与えるという方法もあります。

菜の花を食べることで期待できる効果

栄養効果

菜の花には犬に与えるときに注意すべき点もありますが、健康によい栄養素も豊富な食材です。

人と犬では食べ物の栄養素の効能が異なる可能性はありますが、菜の花を食べることでどのような効果が期待できるか解説します。

βカロテンで生活習慣病や老化を予防

菜の花に豊富なβカロテンは糖尿病や動脈硬化などの生活習慣の予防に効果的です。抗酸化作用を持つので細胞の老化を抑制し若々しい体作りにもつながります。また、βカロテンは体内でビタミンAに変換され皮膚や粘膜の健康を保ってくれます。

皮膚や粘膜が強くなると免疫力が上がるので、病気にかかりにくく元気に過ごせる可能性がアップします。いつまでも愛犬に健康でいてもらうために、βカロテンは積極的に取りたい栄養素のひとつです。

ビタミンB1、B2で疲れにくい体になる

ビタミンB1とB2は糖質や脂質をエネルギーに変換し、エネルギーの代謝を促進する働きを担っている栄養素です。エネルギーの代謝がスムーズだと疲れにくく元気に動き回ることができます。

ビタミンB1、B2が不足すると体内に栄養が十分に行き届かず、すぐに疲れてしまう体になります。体を動かすのが好きで、毎日元気よく散歩をしたり運動をしたりする犬には特にしっかり摂取してほしい栄養素です。

ビタミンCで艶のある被毛を育てる

美肌効果が高いことでおなじみのビタミンCは、犬によっても美容効果が高い栄養素です。ビタミンCはコラーゲンの生成を促す働きがあるので、毛の艶がよくなったり皮膚にハリが出て健康的になったりします。

見た目が健康で美しくなるだけでなく、抗酸化作用で免疫力がアップしてウイルスなどに負けない体づくりができるので毎日摂取するよう心がけましょう。

犬は体内でビタミンCを作り出すことができますが、体内で作られる量だけでは十分とはいえません。さらに、老犬になると作り出せるビタミンCの量が減少する傾向があるので、より食事から摂取するように気を配る必要があります。

鉄分で貧血予防

菜の花は野菜の中でもトップクラスの鉄分含有量を誇ります。鉄分は赤血球の中のヘモグロビンを作り、赤血球が酸素を運ぶ働きをサポートします。立ちくらみなどの貧血の症状は、体内に酸素が十分に行き届いていないことが原因で起こります。

ドッグフードだけでは鉄分が不足することが多いので、他の食べ物で足りない分を補いましょう。散歩でたくさん歩いたときなどは体が多く鉄を消費するので、貧血にならないように気をつけてください。

食物繊維で便秘を解消

菜の花が消化不良を起こしやすい理由は、食物繊維が豊富だからです。食物繊維は整腸作用があり、適量を食べるなら便秘を改善するという効果が期待できます。

食物繊維は本来なら健康によい成分なのですが、消化しにくく食べすぎると消化不良を起こして腹痛や下痢の原因になってしまうというデメリットがあります。

適量を守ることと消化しやすいように茹でたり細かく刻んだりという工夫をして与えることに留意すれば、菜の花は愛犬の便秘解消に役立ってくれるでしょう。

カルシウムで丈夫な骨と歯を作る

カルシウムは骨や歯を形成し丈夫にしてくれる栄養素です。健康な骨と歯を手に入れることは犬の豊かな生活に欠かせません。子犬は骨や歯を形成する大事な時期なので、十分に摂取するようにしましょう。

老犬は骨や歯が弱って、骨粗しょう症になったり硬いものを噛むのに苦戦するようになるので、強い骨と歯を育てておくために若いうちからカルシウム不足には気をつけなくてはなりません。

骨折のリスクを減らしていつまでも元気に歩ける足でいてもらうために、そして高齢になってもおいしくご飯を食べられるように、カルシウムの豊富なものを積極的に食べさせましょう。

犬に菜の花を与える際のポイント

犬に菜の花を与える際は必ず茹でてから食べさせましょう。結石症の原因となるシュウ酸の含有量を減らし、柔らかく調理することで消化器官への負担も軽くできます。

犬は人よりも消化器官が短く、人間ならきちんと消化できるものでもうまく消化吸収ができないという場合があります。消化不良になると下痢や便秘といったお腹の不調を引き起こしてしまうので気をつけましょう。

また、胃腸の負担を軽くするために、細かく刻んで与えるとよいでしょう。菜の花は購入から日がたつと筋っぽくなってしまうので、新鮮なうちに食べることをおすすめします。

まとめ

菜の花畑にいる犬

菜の花は犬が食べても大丈夫な食べ物ですが、健康のためには生のままではなく茹でたものを与えるようにしましょう。

道端に生えている菜の花やその他の草、花壇の植物には除草剤がまかれていたり種類によっては有害なものもあるので注意が必要です。

菜の花は茹でることで犬の健康にリスクのある成分の含有量を減らしたり、消化しやすくできるのでしっかり茹でて、さらに負担を軽くするために細かく刻んであげましょう。

また、甲状腺や腎臓に疾患がある犬には与えないほうが安全です。犬の健康促進が期待できる栄養素が豊富なので、普段の食事の栄養補給のサポートとして役立ててください。

旬の時期には菜の花を食べて愛犬と一緒に春を味わいましょう。

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