犬がドクダミを食べたけど大丈夫?食べようとする理由や注意点を解説

犬がドクダミを食べたけど大丈夫?食べようとする理由や注意点を解説

愛犬がお散歩の途中にドクダミを食べた!これって大丈夫なの?ドクダミって名前の響きからして体に悪そうだし心配ですよね。今回は犬はドクダミを食べても大丈夫なのかを詳しく解説します。

犬がドクダミを食べてしまったけど大丈夫?

ドクダミを食べようとしている犬

お散歩中、ドクダミの強い匂いに興味津々で近づいて食べてしまう犬もいますが、これって本当に大丈夫なのでしょうか?

結論から申しますと、ドクダミは犬が食べても問題ありません。

名前に「ドク・毒」が付いているので不安になりますが、昔から毒下しの効能があるので、毒を抑える意味の毒矯め(どくだめ)、毒矯み(どくだみ)から名前がついたと言われています。

昨今では犬にもその効能があると考えられ、犬用のドクダミ成分が含まれたお茶や栄養補助食品、サプリメントなどが販売されています。安全に摂取したいのであればおすすめです。

ドクダミの匂いが大丈夫なワンちゃんは多いですが、猫は苦手なようで、糞尿被害を防ぐためにどくだみ茶の茶殻を撒いておくと、匂いの苦手な猫は寄ってこないという効果があります。

【ドクダミって何?】
ドクダミは日本のどこにでも生えている野草で、ドクダミ科ドクダミ属の多年草です。半日陰の場所に多く生息しています。昔から薬草として漢方薬やどくだみ茶など健康食品としても親しまれているので知っている方も多いのでは?

全体に独特の強い匂いがあり、とても強い生命力があります。殺菌、排膿効果や解毒作用があり皮膚病に効くとも言われています。

その他にも利尿作用・便秘解消・抗炎症効果・高血圧・動脈硬化・冷え性・むくみ・肩こり・美肌効果など、その効能は多種多様で、十種の効能があるので「十薬」とも呼ばれています。

5~8月が開花時期で白い花びらが付きますが、これは苞と呼ばれる蕾を包むために葉が変形した部分であり「花」ではありません。葉はハートの形をしていています。昨今ではさまざまな犬用のサプリメントにもドクダミが配合されています。

犬がドクダミを食べる理由

草を食べているフレンチブルドッグ

では、なぜ犬はドクダミを食べようとするのでしょうか?

犬がドクダミに限らず草を食べる本当の因果関係は解明されていませんが、考えられるいくつかの理由と健康上のサインがあります。

不足しがちな栄養素が摂れる

ドクダミは昔から漢方薬として使われてきたことから、とても栄養価が高い植物で知られています。強い匂いの成分は精油の成分でもあるデカノイルアセトアルデヒドやラウリルアルデヒドが由来し殺菌作用がります。

ドクダミには普段の生活で不足しがちな栄養素であるミネラル(カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、マグネシウム、マンガン)、ビタミン(ビタミンB2、ナイアシン、パンテトン酸、ビタミンK)、フラボノイド(クエルシトリン、クエルセチン、コリン、ルチン)が多く含まれています。

犬に不足しがちな亜鉛や銅も含まれているので、犬が好んで食べるのは理にかなっているかもしれません。

草を食べるのは体調不良が原因の場合もある

もし、愛犬が散歩中にドクダミや雑草をパクパクと食べてしまったらビックリしますよね。犬はもともと健康であれば草は食べません。

草を食べてしまう行動には、いくつかの問題点がある可能性があり、それには以下のような場合があります。

  • お腹の不調
  • 空腹しのぎ
  • 食物繊維を補うため
  • 異物を草と一緒に嘔吐排便したい
  • ビタミンミネラル葉酸などの栄養不足
  • ストレスが溜まっている
  • 遊びの一環まだ帰りたくない

犬が草を食べる行為自体の原因ははっきりとわかっていませんが、これらのように、足りない栄養を補うためや体調不良のサインの場合があるので注意が必要です。

あまりにも大量に食べるようでしたら、ストレスが原因かもしれません。なぜストレスが溜まっているのかを考えて、原因を取り除いて上げる事が大切です。長すぎる留守番や運動不足・食事量が足りていないなど、さまざまな原因を考えてみましょう。

そして、犬はドクダミや雑草を食べた後に嘔吐する場合があります。これらの行為が習慣になると、頻繁な嘔吐によって脱水症状や栄養不足になってしまいます。

犬に草を食べさせる行為自体、あまり好ましくはないことかもしれません。

犬の皮膚病やアレルギーには効果あるの?

ドクダミには殺菌効果や解毒・排膿効果があり、犬の皮膚病やアレルギーを直すために使用する場合もあります。

しかし、大昔から漢方で使われてきたとはいえ、むやみに葉汁を作って使用したり、突然食べさせたりすると、ドクダミ自体にアレルギー反応を起こしたりする危険もあります。

与えたり、葉汁を塗ったりする前にパッチテストなどをして、慎重に使いましょう。

犬がドクダミを食べるときの注意点

注意のマーク

犬が食べてしまっても大丈夫なドクダミですが、好き勝手に食べさせるのはやはり危険です。いくつか注意しなければならない点があります。

カリウムが含まれるため食べ過ぎには要注意

犬が食べても利点が多く栄養価が高いドクダミですが、カリウム成分がたくさん含まれていますので、高カリウム血症や肝機能低下の危険があります。

食いしん坊のワンちゃんは、たくさんの草を食べてしまうことで腸閉塞になる可能性もあります。あまりに多くの量を食べてしまうのは注意が必要です。

アレルギーがある可能性も

道端に生えているドクダミや草には、花粉やノミ・ダニが付着していることもあります。勝手に食べる事を許してしまうと、めったに食べない野草を初めて食べることで、草花粉やノミ・ダニのアレルギー反応を引き起こす場合があります。

ワンちゃんによっては草だけでなく、花やきのこを食べてしまう場合もありますので、身近にある植物全てには注意が必要です。

除草剤の危険性

ドクダミが生えている場所によっては、除草剤が散布されていることもありますので、むやみに草を食べさせるのはとても危険です。花壇などの草は特に食べさせないようにしましょう。

道端に生えている草も安全とはいえません。食べると危険な草花も生えていますので、わからない時は食べさせないようにした方が安全です。

ノミダニ・寄生虫の可能性も

草がたくさん茂っている場所には、ノミやダニも生息している場合が多く、犬が草を食べる事で体内に取り込んでしまう危険性があります。

場合によっては、ネズミの尿や寄生虫の卵がついているので、食べさせないに越したことはありません。犬に寄生虫の駆除薬を飲ませているから大丈夫と考えるのは過信にすぎません。

まとめ

ドクダミ茶の画像

どうでしたか?ドクダミはその名とは裏腹に食べても意外にも大丈夫で驚きますよね。しかし、愛犬がお散歩中に草を食べてしまったらびっくりしますよね。健康な犬は本来、草は食べませんが、たまにパクパクって食べる事くらいはあります。

これは犬の習性なので仕方ないこともあるのですが、飼い主さんが気を使わなければいけないのは、「なぜ食べてしまうのか?」をしっかりと観察して原因を見つけてあげることです。

そして、犬に好き勝手食べさせるのはとても危険な行為なので、飼い主さんがきちんと見張ってあげてください。

どうしても草を食べるのが好き!というワンちゃんには犬用に安全に食べれられる、家庭で栽培する草のキットが販売していますので、利用してみるのも良いかもしれません。

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