犬は黒糖を食べても大丈夫?注意点や関連製品の誤食による影響

犬は黒糖を食べても大丈夫?注意点や関連製品の誤食による影響

糖分をあげるのは良くないと知りつつ、愛犬に可愛くおねだりされると、ついスイーツのおすそ分けをしてしまう方もおられると思います。白砂糖に比べミネラルなどの栄養価が高いと言われる黒糖ですが、犬にあげても大丈夫なのでしょうか。

犬が黒糖を食べても大丈夫?

黒糖

犬に黒砂糖を与えても問題はありません。基本的には大丈夫です。ですが、犬に砂糖をわざわざあげる必要はありません。あくまでも飼い主の判断で与えるものです。

人間でも糖分の摂り過ぎが糖尿病や肥満の要因となるように、同じことが犬にも言えます。与える際には愛犬への健康障害を起こさないように充分に注意しましょう。

黒糖と白砂糖の違い

糖分は重要なエネルギー源のひとつですし、犬は甘味を好むので食欲増進のためにペットフードにも「ショ糖」を加えてあるものもあります。私たちが砂糖と呼ぶ場合、ほとんどが白砂糖を意味しますが、砂糖には黒糖と呼ばれるものもあります。

砂糖の原料は共にサトウキビとてんさいですが、製造過程の違いによって「精製糖(白砂糖)」と「含蜜糖(黒糖)」に分かれます。では、この2つの砂糖の違いは、何なのでしょうか。

黒糖とは

黒糖は不純物であるミネラルを分離させずに作られており、ミネラル分を1.3%~1.6%ほど含んでいます。そのため、いわゆる雑味があり、クセのある味なのです。

ここで言うミネラルとは主に、ナトリウムやカルシウム、リン、亜鉛など栄養素となるものです。沖縄や奄美諸島が主な産地として広く知られています。

白砂糖とは

白砂糖とは、いわゆる上白糖、グラニュー糖などとして知られています。製造過程でミネラルなどを分離させ精製し、ショ糖という甘味成分を結晶化させたもので、より甘みを強く感じるので料理やお菓子に使われています。

精製過程でミネラル分を不純物として取り除くため、白砂糖では0.01%~0.02%しかミネラルを含んでいません。

黒糖に含まれる栄養素と犬への影響

砂糖の隣にいる犬

ミネラルは身体の臓器の生成や機能維持に欠かせない栄養素で、さまざまな種類があるのですが、現在必須ミネラルと呼ばれる必要不可欠なミネラルは16種類となっています。

黒糖には多くのミネラルとビタミンが含まれており、主なものに次のようなものがあります。

黒糖に含まれている主なミネラル

  • カルシウム・マグネシウム・リン:骨や歯の代謝に必要な栄養素
  • 鉄銅:血液のヘモグロビンの合成に必要な栄養素
  • 亜鉛:被毛皮膚の発育保持に必要な栄養素
  • カリウム・ナトリウム:細胞の浸透圧を維持するのに必要な栄養素

これらの中でも特にカリウム・カルシウム・鉄・亜鉛は不足しがちなミネラルと言われています。

黒糖に含まれている豊富なビタミン

ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6 そしてビタミンB9が含まれています。これらビタミンB群は糖質・資質・タンパク質と言った3大栄養素の代謝を促進し、効率よくエネルギーに変える働きがあります。

このように黒糖には栄養素が多く含まれており、一見すると与えた方がよいのではないかと思ってしまいそうですね。

しかし、黒糖が体に良いミネラルやビタミンを多く含むからと言って、本来あげる必要のないものを過度に与えるのは、やはりNG。糖分の摂り過ぎは糖尿病や肥満などの、健康被害を招く危険性があり、充分な配慮が必要です。

犬に黒糖を与える方法

黒糖を食べる柴犬

食が細くなった高齢犬などに、ミネラルが豊富な黒糖で栄養補給をするという方法があります。また小型犬の子犬などで嘔吐や下痢を繰り返し、低血糖値になっている場合にも迅速に糖分補給することができます。

投薬を嫌がる犬には、少量の黒糖を解いてシロップ状にしたものと一緒に与え、飲ませやすくするという方法もあります。いずれも獣医師の判断に従って、与えすぎには十分注意しましょう。

ぬるま湯に溶かしてでミネラル補給

犬に黒糖あげる際は、ぬるま湯に溶かして与えるのが良いでしょう。食欲がなく体力が低下していくと、成犬でも低血糖値になってしまいます。低血糖になるとぐったりとして運動失調をおこしたり、痙攣をおこしたりする場合があります。

さらに血糖値が下がり過ぎると筋肉が硬直し、ひどい場合は命の危険もあります。特に飲み込むことも難しい高齢犬の場合、スポイトなどで少しずつ口の中に注入し、口中を湿らせてあげるのが効果的です。

カロリーに配慮する

黒糖100gのカロリーは354kcal(白砂糖100gは384kcal)と高カロリーです。成長過程や去勢・避妊手術の有無によって差がありますが、平均的には体重10㎏の成犬で去勢・避妊をしていない場合、一日に必要なカロリーは666kcalあたりと言われています。

通常の食事量以外に黒糖を与える場合は、ほんのひとかけらでも高カロリーになってしまいます。激しい運動をした時や食欲不振で体力が低下している時などの、緊急的な栄養補給以外には与えすぎないよう気を付けましょう。

犬に黒糖を与える時の注意点

黒糖を食べようとする柴犬

黒糖は体内に入るとブドウ糖となり、エネルギーとなります。また豊富なミネラルを含んでおり、エネルギーとミネラルを手軽に補給できる優れた食品です。犬に与えても問題はありませんが、次の点に注意しましょう。

あくまでも補助食品として扱う

犬は本来甘味を好む性質を持っています。そのため甘味を感じる不凍液の誤飲といった事故も生じるわけです。ですから飼い主が一度甘いものを与えてしまうと、それは深く記憶に残り、おねだりをするようになります。

しかし、高カロリーの黒糖や白砂糖を与えるのは、あくまでも補助食品だという認識を忘れないことが大事です。愛犬の求めるままに糖分を与えてしまうと、肥満や糖尿病などの病気を引き起こし、結局ダイエットや長期治療などで愛犬も飼い主も苦しむことになってしまいます。これは飼い主の責任と言えます。

食品の持つ甘味を利用ことも検討する

愛犬の好きな甘味を与えたいのなら、食材自体に甘みのあるサツマイモやかぼちゃ、リンゴなどを与えるのをお勧めします。

特にリンゴは歯の掃除になるので、イギリスのブリーダーなどは好んで与えています。ただし、果物も糖分は高いので与えすぎには注意しましょう。

犬が黒糖を使った製品を食べてしまっても心配ない?

ケーキを食べようとするチワワ

私たちが普段食べているおやつにも、黒糖を含んだものがいろいろと見かけられるようになりました。黒糖を使ったおやつとして代表的なものに、かりんとうや黒糖蒸しパンなどがありますね。

かりんとう

黒糖を使った代表的なお菓子と言えば「かりんとう」ですが、普通サイズのかりんとう1個が約2.4g、カロリーは11kcalとなります。最近人気の大きなかりんとうは1個が9g、カロリーは何と40kcalです。

かりんとうは小麦粉の他に、塩分も含まれており、油で揚げてあります。かりんとう100gで441kcalと高カロリー食品なので、おやつとして与えすぎないようにしましょう。

黒糖蒸しパン

黒糖蒸しパン1個、約106gのもので366kcalと、やはり高カロリーです。蒸しパン系には小麦粉、黒糖の他にバターも入るので、他のパンより糖質もカロリーも高めです。やはりあげすぎは禁物です。

誤飲してしまった時の対処法

黒糖自体は身体に悪影響を与えるものではありませんが、おやつとしてあげる以上の量を誤って食べてしまった場合は、しばらく様子を観察しましょう。

胸やけを起こしたりして食欲不振になる程度なら、食事を抜くなどして調整します。

もし嘔吐や下痢を起こしたり、口元や目元を痒がってかいたりする場合は、黒糖や小麦粉によるアレルギーも考えられるので、速やかに獣医師に診察してもらいましょう。

袋に成分表などが表示されていれば、それを提示した方が明確な判断を獣医師に仰げます。いつ、どういう状況で食べたか、様子がどう変化したのかなど、出来るだけ正確に説明しましょう。

まとめ

黒糖の画像

黒糖を犬にあげても特に問題はありません。しかし、大型犬と小型犬では体に比率する分量が大きく違います。

小型犬の場合、飼い主がわずかだと思う量も、体重比で行くと意外と大きな比率を占めているので、特に注意が必要です。

本来、犬におやつは必要ありません。犬におやつをあげたいのは愛犬とのコミュニケーションを取りたい、愛犬の機嫌を取りたいという、飼い主側の気持ちの問題が大きく影響しています。

ですから糖分の過剰摂取で引き起こされる肥満や糖尿病に対し、飼い主は十分に配慮する必要があります。愛犬の健康管理は、全て飼い主の責任下にあることを自覚して、適切な分量のおやつをあげるようにしましょう。

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