犬にセロリを与えても大丈夫!
セロリは食物繊維やビタミンなどの栄養素が多く含まれており、身体に良い栄養素ばかりで犬でも食べられる野菜です。
セロリは独特なニオイがするので、私たち人間では好き嫌いが結構分かれますが、犬にとっては嫌なニオイではなく、むしろ好きな子が多いです。
ですが、与え方や与える量には注意してください。あまり与えすぎたりすると下痢をしたりすることもあります。
また、アレルギーや持病がある場合は、セロリを食べることによって体調が悪くなる可能性もありますので、与える前に獣医さんに相談しましょう。
「生」のセロリや「葉」の部分を食べても大丈夫
犬にセロリを与える場合は、生でも加熱をしたものでもどちらでも大丈夫です。生だととても新鮮で茎のシャキシャキ感があります。生の場合は少し硬さがあるので、小さめに切ってあげるのがおすすめです。
加熱したものは繊維が柔らかくなって、食べやすさがありますが、生でも加熱したものでも栄養素はどちらもあまり変わらないです。
食べることができる部分ですが、セロリの葉と茎のどちらも食べていいです。どちらかというと、葉のほうが食物繊維などの栄養素が多いとされていますので、硬いものが苦手な犬には葉のほうを与えてもいいですね。
茎は食感が葉よりもシャキシャキ感があるので、葉よりも茎が好きな犬もいます。犬の好みに合わせて与えるのが良いと思います。
低カロリーで体調管理にも良い食材
セロリは、栄養価が高い食材ですが低カロリーの食材でもあります。そのため、ダイエットをしたい犬や少し太ってきた犬などにおすすめで、体調管理をするのにも良い食材です。
ですが、低カロリーだからと言ってセロリばかり与えてしまうと、食物繊維などを消化できずに消化不良を起こすこともあります。
ダイエットだからと言って偏ったご飯にはせずに、普段のご飯にたまに与えるぐらいにするのが体調管理にはちょうど良いです。
【他の野菜とのカロリー比較(100gあたり)】
野菜 | カロリー |
---|---|
かぼちゃ | 91 kcal |
パセリ | 44 kcal |
にんじん | 37 kcal |
カリフラワー | 27 kcal |
キャベツ | 23 kcal |
ピーマン | 22 kcal |
大根 | 18 kcal |
セロリ | 15 kcal |
きゅうり | 14 kcal |
もやし | 14 kcal |
セロリの栄養素や犬に与えるメリット
セロリにはカリウムやビタミン類などの栄養素が豊富に含まれています。そのような豊富な栄養素から健康な身体を維持することができます。
セロリに含まれる栄養素からどのような効果が期待できるかご説明します。
食物繊維で便の状態を整えることかできる
セロリには不溶性食物繊維という食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維は腸の運動を活発にし、便の排泄を促す効果があります。
便秘気味の犬や便が出にくい犬にセロリを与えると、便の状態を整えることができるでしょう。ですが、便秘だからと言って与えすぎには注意してください。
与えすぎることによって、逆に下痢気味になったり便秘が酷くなったりすることがあるので、与える場合はエサのトッピング程度が良いでしょう。
βカロテンで視力の維持とガンを予防する
セロリに含まれるビタミンのうち、βカロテンは犬の身体にとても良い影響を与えます。βカロテンは犬の体内でビタミンAという栄養に変換されて視力を維持し、大きな病気であるガンを予防する効果もあります。
ビタミンはとりすぎても悪いことはないので、ビタミンが多く含まれた食事を与えるのは、犬の健康維持に最適です。
カリウムによって血圧を下げる効果がある
セロリにはカリウムが豊富に含まれており、カリウムは犬の身体にある余分な老廃物や塩分を排出してくれます。
また、利尿作用もあり、血圧を下げる効果もあります。犬は血圧が高いと心臓や脳などの生きるための大事な部分に負担がかかり、病気になることもあります。
そのため、血圧が高い場合は下げる食事をとることが大事です。ですが、カリウムもとりすぎると腎臓の病気にかかる場合があるため、カリウムの与えすぎには注意してください。
犬にセロリを食べさせるときの与え方と注意点
セロリは犬に必要な栄養素がたくさん含まれているので、与えたいと思う飼い主さんもいると思いますが、どのように与えればいいのでしょうか。
人間にとっては食感も良いですし、あまり食べにくいとは思わないですが、犬にとっては硬い部分が多い食材になります。消化不良などを起こさないように、与える方の注意点をご説明します。
スジを取って細かく刻んでから与える
セロリは繊維が多いため、その分スジも多いです。人間でもスジの多い食べ物は噛みきれなかったり、飲み込みづらかったりします。
犬は人間よりも小さい身体なので、人間よりも飲み込みづらさを感じますし、食べにくいと感じてしまいます。また、セロリは茎の部分が硬いので、大きく切ってしまうと飲み込むことができないこともあるため、細かく刻んでから与えましょう。
セロリは犬にとってはそのままでは食べづらい食材なので、食べやすいようにしてあげてください。
セロリを好きな犬は多いですが、ニオイなどが嫌いな犬もいたりしますので、刻んで与えて食べるか様子を見るのもいいかもしれません。
少量ずつ与えて消化不良を起こさないかみる
セロリを食べ慣れていない場合は、いきなりたくさんの量を与えずに様子を見ながら少しずつ与えてください。
セロリはスジが多いことから消化しづらいため、ちゃんと消化されずに消化不良を起こしてしまう可能性があります。酷い場合には消化不良だけではなく、腸閉塞になってしまうこともあるので、一気に与えないようにしましょう。
1日に与える量の目安
1日に与える量の目安については、茎であれば約5センチ、葉は1〜2枚がいいでしょう。レシピとしては、セロリをメインの食事にするのではなく、餌のトッピングに少量与えてみたり、ミキサーなどで細かくして与えるのがおすすめです。
セロリのアレルギー反応がでないか観察する
犬の食物アレルギーはその食べ物を食べてみないとわからない場合が多いです。そのため、セロリを与える場合も、最初は少量を与えて痒みなどのアレルギー反応が出ないかしっかりと観察するようにしましょう。
アレルギーは食べてすぐに症状が出るわけではありませんので、犬の体調がおかしくないかなど長期的に様子を見るようにしてください。
また、もともとシラカバやハンノキ、ヨモギなどの花粉アレルギーがある犬はセロリを与えることに注意してください。シラカバなどの花粉アレルギーはセロリなどの野菜に含まれるアレルゲンと交差反応を起こし、食物アレルギーを発症することがあります。
そのため、シラカバやハンノキなどのアレルギーがある犬については、セロリを与えるのはおすすめしません。
持病がある場合には事前に獣医に相談する
セロリなどの野菜は基本的には栄養素が豊富で犬の健康にも良いことが多いですが、病気を持っている犬に与える時は事前に獣医さんに相談してください。
先ほど説明したアレルギーでも花粉アレルギーがある場合には、与えるのが良くない場合もあります。腎臓や心臓に疾患のある場合には、セロリに含まれるカリウムを摂取することによって、腎臓や心臓の病気を悪化させる恐れがあります。
また、他の病気を持っている場合でも、セロリに含まれているものが、病気にどのような影響を与えるのかがわからないため、与える前には獣医さんに相談しましょう。
まとめ
セロリは人間にとっても犬にとっても健康に良い栄養素が豊富に含まれた野菜です。少しニオイが独特ですが、犬は好きな場合も多く、基本的には与えることは犬の身体にもとても良いです。
ですが、セロリは硬い部分や繊維質の部分が多いため、与える際には犬が食べやすいようにしっかり配慮してあげましょう。
与え方によっては、消化不良などを起こしてしまうため、逆に健康を害してしまう恐れがあるので、与え方を事前に調べてから与えるようにしましょう。
セロリは葉と茎で食感も全然違うため、犬にとっては食感も楽しめる食べ物になると思います。犬の健康を維持するために、適度にセロリを与えてみるのもいいかもしれません。