犬がたけのこを食べても大丈夫?注意すべき理由と正しい与え方を解説

犬がたけのこを食べても大丈夫?注意すべき理由と正しい与え方を解説

春に旬を迎えるたけのこ。特有の香りや味、食感が魅力的です。そんな春の味、たけのこを愛犬と味わいたい!という方もいるのではないでしょうか?犬にたけのこを与えるときの確認事項をまとめました。

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犬にたけのこを与えても大丈夫!

ザルののせたたけのこ

たけのこには、ネギのように犬に中毒症状を引き起こす成分が含まれていないので、犬が食べても大丈夫です。

「犬 たけのこ レシピ」で検索すると、さまざまな調理方法が出てきます。しかし、犬にたけのこを積極的に食べさせるのはおすすめしません。

たけのこはあくが強く、食物繊維やカリウムが多すぎる他、貧血や結石の原因となるシュウ酸、アレルギーを引き起こすアセチルコリン・ノイリンなどを含むからです。

カリウムはキャベツの約2. 5倍も含まれています。そのため、腎臓病などカリウム制限のある犬にも注意が必要です。

犬にたけのこを食べさせるときに注意が必要な理由

ビックリマーク

たけのこは独特の香りと歯ごたえがあり、さまざまな料理で楽しむことができます。様々な料理で楽しめる魅力的なたけのこですが、犬が食べる際にはいくつかの注意が必要です。

まず、与える際には健康状態がいいことを前提とし、鮮度の良いものを選び下処理をしっかり行いましょう。

穂先が黄色い、皮に光沢がある、茶色が薄い、形がしっかりしている、根元の赤い粒が小さくて少ないほど、新鮮で柔らかいたけのこです。

下痢の原因となるアク抜きが必要

たけのこは掘ってから、時間が経つにつれてあくがどんどん強くなります。こんにゃくやたけのこなど「あく」の強い食材は下痢を起こす可能性があるのであく抜きなどの下処理が必要です。

また、犬にとっては噛み切りにくい食材です。歯に繊維が挟まったり、噛んで細かくできずそのまま飲み込み窒息したりする可能性もあります。

食物繊維が豊富すぎて消化しにくい

たけのこにはキャベツの約1. 5倍の食物繊維が含まれています。食物繊維は犬の便秘解消に効果的です。

ただし、犬の祖先は肉食のオオカミだったため、食物繊維は消化されにくく、たけのこを食べ過ぎる下痢や嘔吐、消化不良を起こすことがあるので、与える量には注意が必要です。

もともとドッグフードには必要な食物繊維が含まれているので、たけのこをたくさん与える必要はありません。特別な日のトッピング程度にしましょう。

にタケノコを与える場合は、食物繊維を断ち切るように細かく刻んで与えることをお勧めします。

尿路結石症の再発・悪化につながる可能性がある

生のたけのこにはシュウ酸結石の原因であるシュウ酸が多く含まれています。すでに結石を抱えている犬は再発や悪化の可能性もありますので与えないでください。また、シュウ酸により貧血を起こす場合もあります。特に小型犬は影響を受けやすいので注意です。

カリウム制限のある犬は注意が必要

食物繊維だけでなく、カリウムも豊富なたけのこ。カリウム自体が腎臓に負担をかけるわけではりませんが、腎臓の機能が低下しカリウムが十分に排泄されないと過剰摂取となります。

過剰摂取すると高カリウム症となり、立てなくなる、元気がなくなるなどの症状が現れます。さらに数値が上昇すると意識がなくなったり、不整脈が起きたりなどの重篤化の恐れもあります。

健康な犬はカリウムをきちんと排泄できますが、腎臓の機能が低下している犬は注意が必要です。

生のたけのこは苦味が強いので食べにくい

生のたけのこにはえぐみ(苦味)が強いので、ちゃんとあく抜きをするためにも固い根元に竹串がスッと入るまで、時間をかけて茹でましょう。

また、米糠や米の研ぎ汁、重曹などを入れたアルカリ性の茹で汁にじっくり浸して、あくをたけのこから溶け出させる必要があります。

収穫から日が経ったたけのこであれば一度茹でて、改めて新しい糠入りの水などで煮てから放置するのが良いそうです。このようにあく抜きしてもえぐみが取れない場合には、もう一度茹でてください。

犬へのたけのこの与え方

犬の体に負担をかけないたけのこの与え方

たけのこによる悪い影響を述べましたが、悪いことばかりではありません。便通をよくする食物繊維をはじめ、塩分を排泄するカリウム、老化防止のグルタミン酸なども含まれています。

犬の体に負担をかけないたけのこの与え方を紹介します。

下茹でして十分にあく抜きをする

茹でるということはえぐみをとり、食べやすくするだけでなく、あくやシュウ酸、アセチルコリンなどを抜く目的もあります。犬の体に負担をかけないためにも、下茹でをして十分にあく抜きをしましょう。

穂先の柔らかい部分を細かくカットして与える

基本的な調理方法は人間と同じです。しっかり火を通して下処理し、皮を剥く。穂先の柔らかい部分をカットするか、ミキサーなどでペースト状にする。適量はありませんが、少量にしてあげましょう。

また、めんまや煮物など、人間用に加工された商品は塩分が多く含まれ、さまざまなリスクにつながるので、与えないようにしましょう。

「犬 たけのこ レシピ」”で検索すると、主に雑炊やスープなどが出てきます。手作り食にたけのこを入れる場合には、柔らかくなるまでしっかり煮込み、細かく刻んでから与えるようにしましょう。市販のたけのこの水煮を使うと、下処理をせずにすむので便利です。

犬用たけのこ炊き込みご飯レシピ

米、水、あく抜きして刻んだたけのこ(水煮でも可)、さやを剥き薄皮を取り除いた枝豆を炊飯器に入れよく混ぜて炊飯。炊き上がったら器に盛り、粗熱をとったら完成です。

炊き上がり後に取り分けて人間用に味付けをすれば、一緒に楽しむことができます。混ぜて炊くだけなので簡単に作れますが、過剰摂取などのリスクにつながることもあるので頻繁に与えることはおすすめしません。

犬が誤ってたけのこを食べてしまった時の対処法

シャキシャキとした独特の食感が楽しいのか、一本をあっという間に食べてしまう子もいるそうです。また、たけのこを掘っている間の時間潰しにと、おもちゃ代わりに与えてしまう飼い主もいるようです。

ですが、外側の固い皮を喉に詰まらせてしまったり、食物繊維やあくをそのまま摂取することで体調不良を起こしたりすることも。愛犬の様子を見て、具合が悪そうにしていたら動物病院に相談しましょう。

まとめ

いかがでしたか?犬がたけのこを食べるのは大丈夫ですがしっかりと茹でてあく抜きをすること、そして与える際には細かく刻むことが必要です。

たけのこを食べることは害があるわけではありませんが、メリットがあるわけでもありません。食物繊維やカリウムを摂りすぎて消化不良を起こしたり、結石を抱えている子は再発や悪化したりする可能性もあります。

また、子犬や老犬などは噛む力が弱く、繊維を噛みきれずに飲み込み窒息してしまう恐れがあるので注意してください。

愛犬と一緒にたけのこを楽しみたい時は健康であることを前提に新鮮なものを選び、あまり頻繁に与えないことを頭に入れておきましょう。

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