犬が骨のおやつで死亡する事故が増加
米食品医薬品局(FDA)が、犬用おやつによって起こる死亡事故が増加していることを確認し、特定のおやつが犬を死亡させる可能性があることを指摘しています。特定のおやつに当たるものは牛や豚、鶏などの骨を使用したもので、骨を加工したり他の素材を骨でコーティングしたりしたおやつに、その危険があると警告を出しています。
FDAによると、それらの骨タイプのおやつによって2015年に8匹、2016年に15匹の犬が死亡していることが確認されています。この他にも70匹が病気になったり誤飲事故を起こしたりしているとされています。
報告によると、骨タイプのおやつを食べた犬が喉に詰まらせて窒息したり、消化不良を起こして消化器官に傷をつけたり負担をかけたりするとのこと。犬はしっかり噛んでいるように見えても、大きな塊のまま飲み込んでしまうことが多く、その他にも長い期間をかけて食べることでおやつにカビが生えてしまっていることなどもあるとされています。
犬の骨のおやつはなぜ危険?
骨タイプのおやつは、犬のおやつとして定番とも言えるほど人気があります。しかし、FDAから死亡例が増加されているという警告が出され、不安に感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
犬の骨のおやつによる危険を避けるためには、まずなぜ骨が犬にとって危険なのかという理由を知ることが大切だと思います。
理由は大きく分けて2つあります。1つ目の原因として考えられるのは、骨が喉に詰まって窒息してしまう急性の食道閉塞の可能性です。
2つ目は、とがった骨によって消化器官が傷つけられてしまったり、大きい状態に飲み込んでしまうことで消化不良を起こしてしまったりすることが考えられます。当然のことながら骨のおやつはとても硬く、太さによっては簡単に噛み砕くことはできず、長時間かけて少しずつ削り取るようにして食べることになります。
しかし、早く食べたい気持ちが強かったり、飼い主さんや同居犬に取られないように慌てて食べたりすることで、大きな塊のまま飲み込んでしまうことがあるのです。食道閉塞が起きた場合、直後から大量のよだれを垂らしたり嘔吐したりするような仕草が見られます。次第に呼吸困難を起こして最悪の場合、死に至ります。
犬に骨のおやつを安全に与える方法
骨を含め、牛皮で作られたガムなど硬く大きな犬のおやつは長く楽しむことができるため、多くの飼い主さんが与えていると思います。これらのおやつを安全に食べさせるためには、いくつか注意しておくべきことがあります。
あまりにも太く硬すぎるものは犬の歯が折れたりエナメル質が削れたりしてしまうことがありますし、かみ砕くことができないことで丸飲みしようとしてしまう犬もいるので注意が必要です。
特に気をつけたいのがまっすぐ伸びた部分の両サイドが丸くなっている牛骨や両サイドが結んである牛皮ガムなどは、丸い部分を飲み込んでしまいがちなので十分気をつけなければなりません。
また、食べさせるときにも犬に与えっぱなしにするのではなく、犬がどのように食べているか観察したり、骨を手で持って反対側を犬にかじらせたりするなどして、丸飲みしないようにしましょう。
特に初めて食べるおやつは犬も食べ方もわからず勢いで食べようとして飲み込んで喉に詰まらせることが多いので、必ず飼い主さんの監視下で食べる練習をさせてください。万が一喉に詰まらせた場合に備えて、初めてのおやつを留守番中に与えることはできるだけ避けましょう。
まとめ
骨のおやつは犬も喜んで食べますし、静かにしていてほしいときなどにもとても便利です。しかし、選び方や与え方によっては犬の健康はおろか命さえも脅かしかねないということを忘れないようにしましょう。上手に与えて安全におやつを楽しむことができるように、観察と配慮を心がけましょう。
ユーザーのコメント
50代以上 男性 ただ犬
一番最初に飼った犬は飼い主の無知のせいでいろいろと迷惑をかけました。