犬に人間用のプリンを与えても大丈夫?
結論から言ってしまうと犬に人間用のプリンを与えてはいけません。市販されている人間用のプリンの原材料には、犬が中毒を起こすような食材が使用されていないことがほとんどですが、中にはプリンのコクを出すためにチョコレートや洋酒を使用しているものもあります。
チョコレートには「テオブロミン」、お酒類には「アセトアルデヒド」といった有毒成分が含まれており、犬は体内で代謝や分解することができないため、中毒を起こしてしまうことがあります。命にかかわる症状を引き起こすこともありとても危険です。
他にも、プリンには牛乳が使用されているものが多く、牛乳不耐性の犬はは下痢になってしまうことも考えられます。また人間が「甘くて美味しい」と感じるのは糖分が多く使用されてるからです。
目を離したすきに愛犬にプリンを舐められてしまったからと言って、体に異変が出るわけではありませんが、人間用のプリンを習慣的に与えることで肥満や糖尿病といったリスクが高くなってしまう可能性があります。
人間用の味の濃いものを食べさせてしまうことで、犬用に作られている味の薄いもの(ドッグフードも含む)を食べなくなってしまうこともあるため、愛犬の健康のためにも人間用のプリンは与えないようにしましょう。
愛犬にプリンを食べさせる方法と注意点
犬の味覚は人間の5分の1程度しかありません。感じられるのは甘味、塩味、苦味、酸味の4つですが、特に甘味を好む傾向があると言われています。甘いものが好きな犬にとってプリンは美味しいと感じることでしょう。
しかし、人間用のプリンを与えることはNGです。与える場合は市販の犬用プリンや犬用の手作りプリンにしなければいけません。ここでは犬用プリンや手作りプリンを与える際の注意点をご紹介します。
アレルギーに注意
犬用プリンや手作りプリンであっても、アレルギーに注意しなければいけません。卵や乳製品、ゼラチンなどにアレルギーを持つ犬もいます。初めて与える際は少量ずつにして、愛犬の様子を観察する必要があります。
アレルギー症状は、目の充血、皮膚が赤くなる、発疹、体を痒がる、下痢、嘔吐、脱毛などが見られます。愛犬がプリンを食べて異変が表れるようであれば、獣医師に相談してくださいね。
習慣化しないよう注意
犬用プリンはカロリー控えめで薄味に作られています。しかし、普段与えているるドッグフードより糖分は多めです。習慣化してしまえば愛犬の肥満や糖尿病といったリスクが高まるため、与えすぎには注意が必要です。
プリンは『贅沢なおやつ』の位置づけにして、特別なご褒美にしておくことが重要です。美味しいプリンばかり与えてしまうと、ドッグフードを食べなくなってしまうこともあるため、習慣化しないように気をつけましょう。
あくまでもおやつであることを忘れない
犬が1日に必要な栄養を摂るためには、バランスの良い食事が大切です。「手作りプリンで栄養たっぷりだから」と、主食代わりに与えることはできません。主食はドッグフードであることを念頭に置き、プリンはおやつとして適量を与えてくださいね。
カラメルソースやバニラエッセンスに注意
愛犬用のプリンを手作りする際に、注意しなければいけないのはカラメルソースやバニラエッセンスは使用しないことです。
カラメル色素ははドッグフードの着色料として使用されることもありますが、カラメルソースは砂糖を煮詰めて作られるため、犬に与えてはいけません。
また、バニラエッセンスはアルコールから抽出された香料、バニラオイルはオイルから抽出された香料からできています。
天然のバニラから抽出されたものは少なく、人工的な香料から作られているものが多く販売されています。バニラの香りが好きな犬もいますが、手作りするならバニラエッセンスやバニラオイルは控えましょう。
犬用プリンのおすすめ商品とレシピ
愛犬に人間用を与えてはいけませんが、犬用や手作りであれば問題ありません。特別な日のおやつだけでなく、病気などで食が細くなっているときなどは喉の通りが良いものがあると食べてくれることもあり便利です。
ここではおすすめの犬用と手作りのレシピをご紹介しますので、参考にしてくださいね。
NAMARA!ドッグプリン
北海道で人気の犬用ケーキブランドのNAMARA!の犬用です。安心・安全はもちろん、北海道産にこだわり人間用の食材の使用や人間用のケーキ工場で作られています。甘さ控えめの犬用ですが、人間も食べることができるので愛犬と一緒にいかがでしょうか。
可愛いわんちゃんのデコレーションがされており、プードルやダックス、チワワなどの犬種から選ぶことができますよ!冷凍商品なのでストック可能です。
デリカテッセン かぼちゃのプリン馬肉入り
卵や牛乳、生クリーム、ゼラチンなどは使用されていない、ヘルシーな犬用かぼちゃプリンです。原材料はかぼちゃ、馬肉、豆乳、ブロッコリー、寒天だけというシンプルでなおかつ無添加というのも嬉しいですね。
かぼちゃや馬肉といったわんちゃんの好物が入っており、ご馳走となること間違いなし!冷凍で半年間保存できるのもポイントです。
ワンズカフェクラブ 【無添加】とろ~りかぼちゃプリン
ペット栄養管理士・ジュニア野菜ソムリエの監修によるかぼちゃプリンです。安心・安全はもちろん、犬の健康も考えられているため、人間が食べる食材で作られているだけでなく無添加ということも嬉しいですね。
豆乳やかぼちゃ、オリゴ糖、ゼラチンといったシンプルな原材料なので、安心して与えることができます。冷凍保存ができるため、ストックしておくこともできておすすめです。
デビフペット カロリーエースプラス ムースタイプ
こちらはおやつではありませんが、知っておくと便利な総合栄養食の缶詰です。デビフは動物病院でも使用されることのある安心のメーカーです。流動食がリニューアルされ、ムースタイプになりました。
離乳期からシニア期まで幅広く対応しており、ムース状なので愛犬の食が落ちてしまっているときにも食べさせやすいです。ドッグフードのトッピングとしても使用できますよ!
おすすめ手作りレシピ
愛犬に市販の犬用をプレゼントするものいいですが、せっかくなら手作りしてみてはいかがでしょうか。簡単にできるレシピをご紹介します。
【材料】
- 卵(Mサイズ):1個
- 無調整豆乳 :120ml
【作り方】
- 大きめの計量カップに豆乳を入れます。
- 卵を割り入れてよく混ぜます。
- 茶こしでこしながら耐熱容器に流し込んでおきます。
- 鍋やフライパンに2~3cmほど水を入れ、沸騰したら弱~中火にし、プリンの入った容器を並べます。
- ふきんをかぶせたフタをして、弱~中火で5分蒸します。
- 5分程経ったら火を止めてそのまま15分ほど放置して完成です。
材料がシンプルなので簡単です。粗熱をとってから冷蔵庫で1日保存することができます。人間用にアレンジする場合はお砂糖を加えるだけでOKです。
おすすめ手作りレシピ
卵や大豆にアレルギーがあるわんちゃんには、こちらがおすすめです。
【材料】
- ペット用牛乳:300cc(低脂肪牛乳でも可)
- はちみつ :大さじ1杯
- 粉ゼラチン :5g
- 水 :大さじ3杯
【作り方】
- ゼラチンは水でふやかしておきます。
- 鍋に牛乳とはちみつを入れ、沸騰させないように火にかけます。
- 人肌程度に温まったら火を止め、ふやかしたゼラチンを入れて溶かします。
- 粗熱が取れたら容器に流し込み、固まるまで冷蔵庫で冷やせば完成です。
ゼラチン(豚などのタンパク質)にアレルギーのある犬には粉寒天がおすすめです。粉寒天を使用する場合は2g程度で作ることができます。粉寒天は90℃以上の温度でよく溶かさなければ固まらないため、沸騰させても問題ありません。
おすすめ手作りレシピ
上記で簡単な愛犬用の手作りレシピを2つご紹介しました。基本のレシピにアレンジは自在です。自然な甘さをプラスしたい場合はかぼちゃやさつま芋を加えるのもおすすめです。
ノンアルコールで砂糖不使用の甘酒を使用した『あまざけぷりん』のレシピもありますのでチェックしてみてくださいね。
まとめ:愛犬にプリンを与える時は犬用プリンを!
基本的に犬はドッグフードと水だけで十分と言われていますが、愛犬に少しでも美味しいものを食べさせてあげたいと思う飼い主さんがほとんどでしょう。誕生日や特別な日のご褒美としてプリンを食べさせることはいけないことではありません。
しかし、人間用は犬にとって好ましくない食べものです。愛犬の健康のためにも犬用や手作りをプレゼントしてあげましょう。