犬はゼラチンを食べても大丈夫?与える時の注意点や犬用レシピをご紹介

犬はゼラチンを食べても大丈夫?与える時の注意点や犬用レシピをご紹介

ゼラチンは料理やおやつ作りで活躍する材料です。犬が食べても大丈夫なので、愛犬のためにゼリーなどを手作りしてみるのもおすすめです。犬に与える時の注意点やゼラチンを使った犬用のレシピをご紹介します。

犬はゼラチンを食べても大丈夫!

犬はゼラチンを食べても大丈夫

ゼリーやプリン、ムースを固めるのに欠かせないゼラチンは、ぷるぷるした柔らかい食感が特徴の凝固剤です。おやつの材料としてだけでなくスープやテリーヌ、野菜や肉のゼリー寄せといった料理を作るのにも活躍します。

様々なレシピで使われるゼラチンは、犬が食べても大丈夫な食材です。愛犬のごはん作りやおやつ作りにぜひ使ってみましょう。

ゼラチンは栄養豊富な食材というわけではありませんが、低カロリーで太りにくいのでダイエット中の犬でも安心して食べることができます。

消化吸収されやすいという特徴もあり、ゼラチンと一緒に摂取した食べ物の消化吸収もサポートしてくれます。犬は人間よりも消化器官が丈夫ではないので、消化吸収されやすいというのは大きなメリットといえるでしょう。

ゼラチンの主な成分はタンパク質の一種であるコラーゲンです。コラーゲンは美肌効果が高いことで知られる栄養素で、犬も摂取するとハリのあるきれいな皮膚やツヤのある毛並みになるという効果が期待できます。

またコラーゲンには関節痛を改善する効果もあります。健康と美容、両方のためにゼラチンで効率よくコラーゲンを摂取しましょう。

ゼラチンで作った料理やおやつは水分補給にも適しています。食欲が低下している犬や老犬の水分補給の補助としても役立ちます。

犬にゼラチンを与えるときの注意点

犬にゼラチンを与えるときの注意点

犬にとってゼラチンは食べても問題のない食材ですが、与える時にはいくつかの注意点があります。愛犬の体質にゼラチンが合っているかどうか、飼い主さんが見極めてから与えるようにしましょう。

タンパク質のアレルギーに注意

ゼラチンの原材料は牛や豚の骨や皮で、主な成分は動物性タンパク質のコラーゲンです。犬のアレルギーはタンパク質が原因である場合が多いので、ゼラチンを摂取する際にはアレルギーに注意しましょう。

タンパク質のアレルギーを持っているとわかっている犬には、ゼラチンを与えるのはやめましょう。アレルギーの有無がわからない場合は、食べた後の様子を見て飼い主さんが大丈夫かどうかを判断しましょう。

はじめてゼラチンを与える時はごく少量を食べさせて、食後の体調を観察してください。アレルギーがある場合は嘔吐する、下痢をする、体をかゆがる、フケが出る、目や耳が赤くなるなどの症状が現れます。

少しでもアレルギーが疑われるような症状が出たら、それ以上ゼラチンを与えるのはやめましょう。もしもアレルギー症状が重たい場合は動物病院に相談してください。

ゼラチンを食べた後も体調に問題がないようなら、少しずつ量を増やして慣らしながら食事やおやつに取り入れていきましょう。

はじめて食べた時に問題がなくても、続けて何回か食べるうちにアレルギー反応がでてしまうケースもあります。異常にすぐに気づけるように、毎日の愛犬の体調チェックを習慣にしましょう。

犬はアレルギーではなくても、慣れないものを食べると消化不良を起こして下痢をしてしまうことがあります。

すでにアレルギー検査をしてゼラチンを食べても大丈夫だとわかっている場合でも、慣れるまでは一度にたくさんは与えないように気をつけてください。

腎臓病の犬にゼラチンはNG!でも寒天で代用できる

腎臓病の犬はタンパク質の摂取量を制限しなくてはなりません。ゼラチンの主成分はタンパク質なので食べるのは控えたほうがよいでしょう。

腎臓病の愛犬もしくはタンパク質にアレルギーがある犬にも、ゼリーなどのゼラチンを使う食べ物を食べさせてあげたいという飼い主さんもいるでしょう。その場合はゼラチンの代わりに寒天を使いましょう。

ゼラチンと同様に凝固剤として使われる寒天ですが、ゼラチンの主成分がタンパク質なのに対して寒天の主成分は食物繊維なので、タンパク質がNGな犬でも寒天は問題なく食べられます。

食物繊維の効果で便秘解消も期待できるので、タンパク質の摂取に問題がない犬でも便通の改善が目的ならばゼラチンよりも寒天を使うほうが効果的です。

ただし寒天はゼラチンとは違い消化吸収されにくいというデメリットがあるので、消化不良にならないように食べる量には気をつけましょう。

犬に有害な食材を使用した料理やおやつに注意

ゼラチンを使った美味しいおやつとしてぶどうゼリーやコーヒーゼリー、チョコレートプリンなどがありますが、これらは全て犬に与えるのは危険な食材が含まれています。

ぶどうは犬が食べてはいけない果物のひとつです。ぶどう中毒は嘔吐や下痢を引き起こし、腎臓へも負荷をかけ最悪の場合は死に至るといわれています。

人間にとってぶどうはとても美味しくゼリーの具としても定番ですが、犬にとっては命にかかわるリスクのある食べ物なので、ぶどうゼリーは絶対にあげないでください。ゼリーには犬が食べても安全な果物を使いましょう。

コーヒーゼリーも、コーヒーに含まれるカフェインが犬にとっては有害です。犬は人間よりもカフェインに対して敏感なので消化器官や中枢神経に悪影響を及ぼしてしまいます。

コーヒーだけでなくココアや紅茶にもカフェインは含まれるので、愛犬におやつをあげる時はココア風味や紅茶味の食べ物にも注意しましょう。

チョコレートプリンは、チョコレートに含まれるテオブロミンという物質が犬にとって危険です。カカオ濃度が高いチョコレートだと、少量でも中毒症状を引き起こし命にもかかわる可能性があります。

チョコレートが大好物という飼い主さんも多いとは思いますが、犬にとっては毒になってしまうので愛犬のおやつにチョコレートは絶対に入れないでください。

この他にも犬が中毒症状を起こす食材が使われていないか、犬に食べ物を与える時にはよく確認しましょう。

ゼラチン以外で栄養をしっかり摂取する

ゼラチンは様々な料理に使える便利な食材ですが、栄養価が高いとはいえません。

コラーゲンによる皮膚や被毛をきれいに健康的にする効果や、関節痛を和らげる効果などは期待できますが栄養補給として十分ではありません。

ドッグフードや手作りごはんでバランスよく栄養を摂取することが大切なので、ゼラチンを使ったおやつだけでお腹がいっぱいになってしまわないように注意しましょう。

手作りごはんにゼラチンを使う場合も、メインの食材に栄養豊富なものを選んであげてください。

逆にいつも食べ過ぎで肥満が気になる犬には、低カロリーで満腹感を得られるゼラチンはたくさん食べても太りにくいのでおすすめです。

ゼラチンを使った犬用おすすめレシピ

ゼラチンを使った犬用おすすめレシピ

市販のゼリーやプリンは人間用に砂糖多めで作られているので、犬の健康にはよくありません。ゼラチンを使って愛犬のためにおやつを手作りしてみましょう。

またごはん作りにもゼラチンは活用できます。犬用のレシピでおすすめのものをご紹介します。

ささみと野菜のゼリー寄せ

〈材料〉

  • 鶏のささみ
  • 野菜(にんじん、ブロッコリーなどお好みのもの)
  • 粉ゼラチン(1本)
  • ささみのゆで汁(250cc)

〈作り方〉

  1. ささみはゆでてほぐしておきます。ゆで汁を使うので250cc取っておきましょう。
  2. 野菜を細かく刻みます。野菜は何を使ってもいいので愛犬の好みや色どりを考えて選びましょう。
  3. 取っておいたささみのゆで汁と粉ゼラチンを鍋に入れて沸かします。ゼラチンをしっかり溶かし、沸騰したら火を止めて冷ましましょう。
  4. タッパーや小鉢にささみ、野菜、ゼラチンを溶かしたゆで汁を入れて冷蔵庫で冷やします。1時間ほどで固まるので、お皿に取り出して食べさせてあげましょう。

粉ゼラチンは使うものによって分量が異なるので、説明書きを読んで調整してください。ゼリー寄せが固まりすぎて食べづらそうな場合は、少し温めなおすと柔らかくなります。

食べ物を上手に噛めない子犬や老犬には、ゼラチンを使った料理は少し温めて柔らかめにしてあげるのがおすすめです。

製氷皿でつくるヨーグルトゼリー

〈材料(製氷皿1枚分)〉

  • プレーンヨーグルト(200g)
  • 果物(りんごや桃などお好みのもの適量)
  • 粉ゼラチン(大さじ1)
  • お湯(大さじ2)

〈作り方〉

  1. 粉ゼラチンにお湯をかけてふやかします。プレーンヨーグルトを耐熱容器に入れて、600Wの電子レンジで1分温めます。果物は1cm角にカットしておきましょう。
  2. 温まったヨーグルトにふやかしたゼラチンを加え、ゴムベラを使ってよく混ぜます。果物も入れて混ぜながら粗熱を冷ましましょう。
  3. スプーンですくって製氷皿に入れ、冷蔵庫で冷やします。5時間以上冷やして十分に固まってから食べさせましょう。

ゼリーを丸吞みすると喉に詰まらせる危険性があるので、スプーンでつぶして食べやすいようにしてあげてください。特に口の小さな小型犬や子犬は気をつけましょう。

一度で食べきれない分は冷凍庫で保存し、食べる前に冷蔵庫に移して解凍しましょう。

カボチャのプリン

〈材料〉

  • カボチャ(約80g)
  • 豆乳(100cc)
  • 水(25cc)
  • 粉ゼラチン(2.5g)

〈作り方〉

  1. カボチャは皮をむき、ゆでるか電子レンジで加熱して柔らかくしてからつぶしながら粗熱を取ります。
  2. 鍋につぶしたカボチャ、豆乳、水を入れて混ぜてから火にかけます。温まってふつふつしてきたら火を止め、粉ゼラチンを加えて溶かしながらよく混ぜましょう。
  3. 容器に入れて粗熱を冷ましてから冷蔵庫に入れ、固まるまで待ちましょう。

完成したらプリンの上に、小さくカットしたカボチャやヨーグルトで作ったクリームなどをトッピングすると見た目も華やかになります。よりなめらかなプリンにしたい場合は、カボチャをこし器でこしましょう。

カボチャの代わりにさつまいもを使って、さつまいもプリンにするのもおすすめです。愛犬の喜ぶほうを選んでください。

りんご入りレアチーズケーキ

〈材料(丸型1個分)〉

  • クリームチーズ(50g)
  • 絹ごし豆腐(30g)
  • 粉ゼラチン(2g)
  • 水(小さじ2)
  • りんご(適量)
  • はちみつ(小さじ1)

〈作り方〉

  1. ゼラチンに水を加えてふやかします。ケーキ型に薄く油を塗っておきましょう。
  2. りんごをすりおろしてボウルに入れ、絹ごし豆腐を加えて混ぜ合わせます。別の容器でクリームチーズとはちみつを混ぜてから、ボウルに加えてりんごや豆腐とよく混ぜます。
  3. ゼラチンを湯せんで溶かし、ボウルに加えて混ぜます。ケーキ型に流し込んで冷蔵庫で冷やしましょう。

完成したレアチーズケーキには、愛犬のお好みの果物をカットしてトッピングしてあげるのもおすすめです。

砕いたビスケットを型にしきつめてからチーズケーキを流し込んで冷やすと、ビスケットが土台の豪華なケーキになります。愛犬のお誕生日やクリスマスなど、特別な日のおやつにどうぞ。

まとめ

ゼリーやプリンなどのおやつを作るのに欠かせないゼラチンは、犬が食べても大丈夫な食材です。ゼラチンを使うことで愛犬の手作りごはんの幅も広がります。

主な成分がコラーゲンなので、きれいで健康的な皮膚や被毛を育てたり、関節痛を和らげたりする効果が期待できます。水分補給の補助にもおすすめですし、低カロリーなのでダイエット中の犬でも安心して食べられます。

ただしコラーゲンはタンパク質の一種なので、犬はアレルギーに注意が必要です。タンパク質の摂取に制限が必要な腎臓病の犬も控えるようにしましょう。

またぶどうやコーヒーなど、犬に有害なものを使用したゼリーは中毒になる危険性があるので絶対に与えないでください。

ゼラチンを使った犬用のレシピもご紹介しました。愛犬のためにおやつやごはんを手作りしてあげましょう。

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