犬にえびせんを与えても大丈夫?
犬にとって人間用のえびせんは、塩分過多になってしまうので与えてはいけません。どうしても、えびせんを食べさせたい方におすすめの方法もご紹介します。
人間用のえびせんは塩分が多いためNG!
人間用のえびせんは、塩分が多いので犬に与えるのは控えてください。塩分の過剰摂取は、腎臓や心臓に負担がかかります。
塩分(ナトリウム)を過剰摂取すると、塩分を薄めるために水分を取ることになり、体内で水分量が増えると血液増加の原因になります。
多量の血液を循環させると心臓に大きな負担がかかるため、最悪の場合、心臓病になってしまう可能性があり、治すのが困難になってしまいます。
そのため、塩分の取りすぎには細心の注意を払ってください。さらに、腎臓疾患がある犬は、病気を悪化させる場合もあるので注意してください。
成犬に必要な塩分量(ナトリウム)は体重1㎏当たり約50㎎、体重10㎏の犬に必要な食塩摂取量は1.21gです。かっぱえびせんに含まれる食塩相当量は1袋85gあたり1.4g、一般的なえびせんは100gあたり約2.0gです。
体重10㎏の成犬であっても、人間用えびせんの食塩相当量はかなりの過剰摂取になることが分かります。では、どうしてもえびせんを与えたいときの対処法をご紹介します。
犬用のえびせんならOK
どうしても愛犬にえびせんを与えたい場合は、犬用えびせんを試してみてはいかがでしょうか。アレルギーの原因になる小麦粉が不使用で作られています。油で揚げないノンフライ製法なので安心できます。
犬用のえびせんは、あまり多く発売されていないのでおすすめです。
犬がえびせん(人間用)を食べてしまったときの対処法
ここからは万が一、犬が人間用のえびせんを食べてしまったときの対処法をご紹介します。慌てず落ち着いて行動するよう心がけてください。
もともと甲殻類アレルギーを持っているワンちゃんは、すぐに動物病院を受診することをおすすめします。
食べていたら口の中のものを出させる
まず、えびせんを食べてしまったら口の中から出してもらいましょう。口を触られるのが嫌な場合は、おもちゃなどワンちゃんが好きなものと交換してもらいます。
口に入れてすぐは、まだ飲み込んでいない可能性があるので、素早く口から出してもらいます。もし、飲み込んでしまった場合の対処法は以下の通りです。
アレルギー症状が出てないか確認する
えびせんを飲み込んでしまったときは、アレルギー反応が出ていないか確認しましょう。えびのアレルギーを持っているワンちゃんは、すぐに動物病院を受診してください。
えびにはチアミナーゼという酵素が含まれており、その酵素にはビタミンB1を分解する力があるため、ふらつきなどの症状が出る場合があります。
分解酵素チアミナーゼは熱に弱いため、すでに加熱されているえびせんであれば、ビタミンB1不足になることはほとんどありません。しかし、アレルギー反応には注意が必要です。
なぜなら、甲殻類に含まれるトロポミオシンは熱に強く、加熱してもアレルギー反応が出ることがよくあります。
アレルギー症状は、主に下痢や嘔吐・皮膚のかゆみや目の充血などがみられます。場合によっては呼吸困難に陥る可能性があるので、アレルギー反応が出ていないかすぐに確認しましょう。
調子が悪そうならすぐに病院へ連れていく
えびせんを飲み込んでから普段と様子が異なる場合は、すぐに動物病院を受診してください。特に、強いアレルギー反応が出ているときは、呼吸困難になる可能性が考えられるので早急に病院で診てもらいましょう。
無理に吐き出させようとせず、落ち着いて迅速に行動してください。
まとめ
以上がえびせんについてのご紹介でした。
- 人間用のえびせんは塩分過多になるので与えない
- どうしても与えたい場合は犬用えびせんをあげる
- びせんを飲み込んだ時は様子を見てから動物病院を受診する
塩分過多は犬の内臓に負担をかけてしまいます。愛犬と長く一緒にいるためにも、必要な栄養素を理解して食事を楽しんでください。
えびの風味がどうしても好きなワンちゃんは、犬用のえび風味おかしを試してみてはいかがでしょうか。