犬にとってクランベリーは体に良い食材
結論から言ってしまえば、特定の疾患がない犬であればクランベリーを食べても大丈夫です。
クランベリーはツツジ科スノキ属ツルコケモモ亜属の植物で、同じベリーでもバラ科のラズベリーやブラックベリーとは別の種類です。最近では人間の健康にも良い効果が得られるスーパーフードとして人気がありますね。
なかなか生のクランベリーを購入することはできませんが、冷凍クランベリーやドライフルーツ、クッキーやクランベリージュースなどは見かけたこともあるのではないでしょうか。
人間にとってスーパーフードのクランベリーは、犬にも同様の効果が認められていますが、あくまでも健康な犬の場合です。どの犬にも与えていいわけではないため与える際には注意してくださいね。
犬がクランベリーを食べることで期待される効果
クランベリーにはポリフェノールが豊富に含まれており、強い抗酸化作用がありさまざまな病気の予防に効果があると言われています。
ビタミンCや食物繊維なども多く含まれています。ここでは犬がクランベリーを食べることで期待できる効果について見ていきましょう。
膀胱炎やストルバイト結石の予防
クランベリーに含まれるプロアントシアニジンはポリフェノールの一種です。プロアントシアニジンは犬に多くみられる膀胱炎やストルバイト結石を予防してくれる効果があります。
犬が血尿をして、あわてて病院につれて行ったら膀胱炎だった、なんて経験ありませんか?膀胱炎は慢性化したり再発することの多い病気です。
膀胱炎は尿道から大腸菌などの細菌が膀胱に入り込み、膀胱の細胞に付着して毒素を作り炎症が起こる病気です。炎症が悪化すると膀胱の細胞がはがれて尿中に入り、結石の元となって尿路結石を引き起こす場合があります。
犬が尿を我慢することで膀胱に尿が溜まり、細菌が増殖して尿のpHをアルカリ化してしまうためストルバイト結石にもなりやすくなってしまうのです。
そしてクランベリーを食べることでアルカリ化を酸性化してくれるだけでなく、大腸菌などの細菌の付着を防ぎ、尿と一緒に排泄してくれるのです。また、適量のクランベリーを楽しむ分には副作用はありません。
口腔内細菌も抑えて歯周病の予防
3歳以上の犬の80%が歯周病とも言われているほど、犬にとって歯周病は身近なものですが、クランベリーに含まれるプロアントシアニジンは歯周病の予防や進行を遅らせることにも効果があります。
歯周病の原因である細菌の付着を防いでくれるため、歯や歯茎の健康を保ってくれますよ。
アントシアニンで視覚機能の改善
クランベリーに含まれるアントシアニンには、抗酸化作用があるため病気の予防にも効果がありますが、視覚機能の改善や回復にも注目されています。
犬は視覚を失っても匂いや音、感覚で動き回ることができるため、犬の視力が落ちたり、片目が失明していても気づかないことが多いです。日頃から愛犬の目の健康にも気を遣ってあげたいものですね。
ペクチンで悪玉コレステロールの減少
クランベリーに含まれるペクチンはプレバイオティクスの一種で、腸内細菌の環境を整えてくれる効果があります。悪玉コレステロールを減少させてくれるほか、下痢や便秘などの改善にも効果が得られます。
ビタミンCで免疫力の維持
クランベリーは、抗酸化作用のあるビタミンCが豊富に含まれています。犬は自分の体内でビタミンCを生成することができるため、与える必要はないとされていますが、成長期の子犬や病気療養中、高齢の犬や運動量の多い犬は体内の抗酸化力が低下します。
抗酸化力が低下してしまうと酸化ストレスが上昇して、病気にかかりやすくなってしまうため、免疫力を維持する必要があるのです。また、ビタミンCは関節炎の予防や治療にも効果があります。
ポリフェノールとイソプレノイドでガン予防
クランベリーに含まれるポリフェノールとイソプレノイドは強力な消炎作用と抗酸化作用があるため、体内の酸化を抑え、動脈硬化の予防、がん予防、関節炎予防などさまざまな病気の予防に効果が期待されています。
犬へのクランベリーの与え方
生のクランベリーを販売しているお店は少ないですが、生のクランベリーを犬に与える際は少量からにしましょう。
クランベリーを大量に与えてしまうと消化不良や下痢になってしまうことがあります。個体によって適量が違うため、様子を見ながら少しずつ与えましょう。
愛犬にクランベリーを与える際は、人間用に加工された商品や生のクランベリーは与えてはいけません。記事内でも説明している犬用に加工された商品を与えるようにしてください。
また、クランベリーは摂取しすぎると体調不良の原因にもなります。犬用の加工品ごとに決められた適正量を守るようにしてください。適正量は商品パッケージの裏面または、販売サイトに記載されているので必ず参照するようにしましょう。
犬にクランベリーを与える際の注意点
シュウ酸カルシウム結石の犬には与えてはいけない
クランベリーはアルカリ化した尿を酸性化してくれるため、膀胱炎やストルバイト結石の犬に効果があります。
ただし、シュウ酸カルシウム結石の犬には与えてはいけません。シュウ酸カルシウム結石の原因は尿が酸性化してしまうことが原因となるためクランベリーを与えてしまうと悪化する可能性があります。
結石が悪化すると排尿困難になり腎不全や尿毒症にもなってしまう可能性があるため絶対に与えないでください。
ドライフルーツのクランベリーは添加物に注意
クランベリーはドライフルーツとして販売されていることが多く手に入れやすいですが、犬にドライフルーツを与える際はパッケージに記載されている添加物をしっかりチェックしてください。
砂糖や保存料、着色料や香料などが使用されているドライフルーツは犬の健康によくありません。原材料がクランベリーだけのものを選ぶようにしてください。
また、ドライフルーツは栄養が濃縮されているため、おやつの度に与えると肥満にもつながります。1日1回2粒にするなど、しっかり量を決めて与えるようにしましょう。
クランベリージュースなどの加工品はダメ!
スーパーなどで売られているクランベリージュースやクランベリークッキー、ジャムなどの加工品には砂糖がたくさん使われています。
犬の肥満や歯周病の原因にもなりかねませんので、与えるなら犬のおやつ用に販売されている犬用クランベリクッキーなどにしてください。
犬に与えたいクランベリー配合サプリメント
クランベリー
「クランベリー」は、有機栽培のクランベリー100%を使用して作られているクランベリーパウダーです。添加物や余計なものは一切入っていないため酸っぱいですが、ほんの少量を与えるだけで十分です。
いろいろ入っているものは愛犬に食べさせたくない、という方でも安心して与えることができるおすすめのサプリですよ!
クラニマルズ ベリーベリー
「クラニマルズ ベリーベリー」は、オーガニックのクランベリーとラズベリー、ブルーベリーのエキスだけで作られているサプリです。
3大パワーフルーツの効果は泌尿器系や口腔内疾患の予防、抗がん、抗炎症、抗ウィルス、抗バクテリアなどの効果が科学的に立証されています。
パウダータイプなのでご飯などに混ぜて与えることができ、こちらも余計なものは一切入っていないサプリですよ!
【クランベリー配合】いのちの酵素
「【クランベリー配合】いのちの酵素」は、米ぬかに含まれる50種類以上の酵素とクランベリーエキス、麹菌、にんにくから作られているパウダー状のサプリです。
にんにくに抵抗を感じる方もいると思いますが、少量のにんにくは犬にとっても健康効果は認められているので安心してください。
口腔内や泌尿器疾患の予防や改善に効果のあるサプリですが、生きた酵素によってしっかり栄養を吸収できるように考えられている日本製のサプリです。
犬の健康維持のためにクランベリーがおすすめ!
シュウ酸カルシウム結石の犬には与えてはいけないクランベリーですが、そのほかの犬たちにとっては、膀胱炎や尿路結石の予防だけでなく、さまざまな良い効果をもたらしてくれます。
動物病院で治療中の場合や処方食を食べているときには与えてもよいかを必ず確認してください。
犬用のおやつでクランベリークッキーや、クランベリーが含まれているプレミアムフードもあるくらいですから、犬がクランベリーを食べても大丈夫です。
いつものフードにクランベリーが含まれていないのであれば、サプリや犬用おやつなどでクランベリーを与え、愛犬の健康維持につなげましょう!
最近は、インターネット通販でドッグフードなどペット用品を購入する方も多くなってきました。店頭で購入するより、ポイント還元や大量購入などによる価格の値引き、送料無料など多くの特典があり便利です。
しかし、犬のご飯(食事)として与えるものだからこそ成分や無添加など食品の詳細情報を確認してから購入すべきかを検討することが大切にもなります。お試しで買うのはなかなか難しいので、愛犬がアレルギーを持っている場合は安いからという考え方よりも安全性を優先しましょう。
試しに買ってみるというのもなかなか難しいからこそ、もしアレルゲンを含む場合は、安いからという考え方よりも安全を優先しましょう。
こちらのコンテンツ以外にも、それぞれの食材や商品についての注意点や、手作りご飯など飼い主さんが愛情を伝えやすい簡単レシピなども紹介しています。