犬が紅茶を飲んではいけない理由
紅茶には様々な成分が含まれており、その中には人間の健康に繋がる成分も含まれています。しかし、紅茶は犬にとっては危険なカフェインが含まれているので紅茶を飲ませる、紅茶の誤飲はとても危険なのです。
カフェイン中毒
カフェインは犬の体内に入ると、中枢神経や心筋などを直接刺激し興奮が収まらなくなってしまします。
カフェインによる興奮作用によって呼吸切迫や痙攣を引き起こし、その他、嘔吐、うっ血、頻脈、不整脈などの症状が出る場合があります。これらの症状が出た場合には、カフェイン中毒を引き起こしていますのですぐに病院へ連れていきましょう。
カフェインの致死量は犬の体重1kgに対し150mg、5kgの犬の場合は約2リットル程度の紅茶が致死量に値します。しかし、個体差があるので少しの量でもカフェイン中毒などの症状が出てしまう子、症状が出ない子と様々なのですぐに症状が出なくても1〜2時間は様子を見てあげてください。
シュウ酸によるシュウ酸カルシウム尿石症の恐れ
紅茶にはシュウ酸が含まれており、摂取量によってはシュウ酸カルシウム尿結石症を引き起こす恐れがあります。結石が出来ると尿の出が悪くなり老廃物が体外に排出されずらくなります。老廃物が上手く排出されずにいると腎臓にも負担がかかり尿毒症などを引き起こしてしまいます。特に、一度シュウ酸カルシウム尿石症にかかったことのある犬は再度かかりやすくなるので注意しましょう。
犬が紅茶を誤飲したときの対処方法
うっかり目を離した隙に愛犬が紅茶を飲んでしまったら、少量の場合は慌てずにいつもと違った様子は無いかしばらく観察してあげてください。大量に飲んでしまった場合も慌てずに、まずは水を飲ませてあげましょう。水を飲ませることでカフェインの濃度を薄めることができます。
どちらの場合にも、犬をよく観察し時間がたったあとにいつもと違う様子で興奮していたり痙攣や嘔吐などをした場合にはすぐに獣医師に相談してください。
犬が紅茶のティーバックを食べた!どうしたらいいの?
紅茶のカフェイン中毒が出る可能性とティーバッグの紐や袋などが腸に詰まってしまうなどの可能性があります。すぐに獣医師に相談することをおすすめします。犬の大きさや体調、紅茶の量によっては症状がすぐ出る場合があるので早めに病院へ連れて行ってあげてください。
嘔吐を促す方法もありますが、状況の悪化を招きかねないので自己判断で行わない様にしてください。夜間でも診療している病院を元気な時に探しておくことでいざという時に役に立ちます。
犬が紅茶味のクッキーやパンを食べるのは大丈夫?
クッキーやパンなどの加工品にも注意が必要です。
紅茶そのものが犬の体にとっては悪いもので、個体差はありますが、重篤な症状が出てしまう場合もあるのですが、紅茶だけではなく人間用のパンやクッキーなどには、犬の体に悪影響を与えてしまうほどの量の砂糖やバターなどが含まれています。犬には犬用パンやクッキーを与えるようにしましょう。
まとめ
紅茶が犬に与える悪影響について紹介しました。
うっかり茶葉を食べてしまった、ゴミ箱に入っていた紅茶パックを食べられてしまった。そうなる前に誤飲・誤食の恐れのあるものは犬の届かない場所に置くことが大切です。
また、紅茶の葉が入った、クッキーやパンなどの加工品にも注意が必要です。紅茶の葉だけではなく、砂糖やバターなどは犬の体にとっては肥満の原因になってしまうので犬には犬用のクッキーやパンを与えるようにしましょう。
体の小さい子の場合は、舐めただけでもカフェイン中毒の症状が出てしまう可能性があるので、もし誤飲・誤食した場合は状況を見てすぐにかかりつけの病院に相談してください。同じお茶でも麦茶はノンカフェインですが、カリウム等ミネラル類が含まれており尿結石にも繋がるので、犬にはお茶ではなく水を与えるようにしてくださいね。
人も犬も水分補給は大切です。ですが紅茶は犬にとっては危険なので、体にあった水分を選び、犬と飼い主と共に健康を維持していきましょうね。