犬が消化不良のときに食べたい食材とは?
犬が消化しやすい食材とは、どういったものでしょうか?
犬にとって消化しやすい食べ物とは、食べ物が胃に留まる時間が短く、胃腸の負担が少ない食べ物です。
犬は、肉食に近い雑食性の動物です。このため、犬は穀物や食物繊維を消化するのは得意ではありません。消化しづらい食物繊維は避け、消化できるものであっても、細かく刻んでから与えるなどの工夫をしましょう。
脂肪分の少ないお肉
犬は食性が肉食よりの雑食ですので、タンパク質(お肉など)は消化管への負担が少ない食材と言えるでしょう。ですが、お肉につきものの脂肪は、多すぎると肥満の原因になったり、下痢の原因になったりします。既に消化器症状(膵外分泌不全など)がある犬には、ささ身のような脂肪分の少ないお肉を与えるようにしましょう。
キャベツ
キャベツには消化を助ける栄養素が含まれているため、犬が消化不良を起こしているときに与えたい食材の一つです。ですが、そのままの形で与えてしまうと、食物繊維が消化を妨げ、せっかくの栄養素を摂ることができなくなってしまいます。
犬にキャベツを与える際には、できるだけ細かく刻んであげるようにしましょう。キャベツは尿路結石の原因になるシュウ酸を含んでいます。あげすぎにはくれぐれも注意してください。甲状腺のトラブルがある犬にもキャベツはあげないほうが良いですので注意してください。
リンゴ
リンゴは、善玉菌を助ける働きがあるため、消化不良、特にお腹を下しているときに与えたい食材です。犬が好む甘い食べ物なので、食欲が落ちているときにも食べてもらいやすい食材です。食物繊維が豊富なので、与える際にはすりおろして、消化しやすいようにしてあげましょう。
また、一度にたくさんの量を与えてしまうと、犬が消化しきれないことがあります。少ない量から始めて、犬の体調に合わせて与える量を調節してあげましょう。皮は、犬にとって消化しづらい部分ですので、皮をむいてから与えてください。
消化しやすい料理法
同じ食材でも、調理方法を変えることで、消化をしやすくすることができます。調理で食材を細かく柔らかくして、身体が吸収しやすい状態にしてから与えるようにしましょう。
食材を細かくする
犬は食べ物を丸呑みすることが多いのですが、そのままでは消化に時間がかかり、胃への刺激も増えてしまいます。すり潰したり、細かく刻んだりすることで、丸呑みしても消化しやすい形にすることができます。
食材を加熱する
加熱することで食材は消化しやすくなります。特に肉類は消化しやすい形になり、食中毒のリスクも減らせます。野菜類も、加熱することで柔らかく、吸収しやすくなります。
加熱することで落ちてしまう栄養価があることを心配されるかもしれませんが、消化の良いものが食べたいときには、迷わず加熱しましょう。
いつものフードに一工夫!
いつも食べているドッグフードにひと手間加えることで、消化しやすい状態にすることができます。
ドライタイプのドッグフードは、もともと食材をペースト状にしたものを成型し、加熱しているものなので、消化しやすい状態であると言えます。ですが、乾燥したそのままの状態では、胃腸が弱っている場合、刺激になってしまうかもしれません。
まずは、ドッグフードをお湯でふやかして、物理的な刺激を取り除いてあげましょう。ふやかすことで胃腸の刺激が減るだけではなく、胃にフードが留まる時間を減らすこともできます。この際、加熱しすぎてしまうと、添加されたビタミンなどが壊れてしまうため、注意しましょう。
長期にわたり消化の良いものを食べさせたい場合、ドッグフードにひと手間加え、消化しやすい状態にすることで、栄養バランスが崩れる心配がなくなります。また、動物病院では消化しやすいよう作られた療法食も販売されていますので、そちらを利用してもいいでしょう。
まとめ
我々人間が消化の良いものが食べたいと思ったときには、よく煮た野菜や、お粥などを用意しますよね。犬でも同様に、柔らかく煮たものが消化しやすくお勧めです。
もし、愛犬が体調を崩し、消化不良や食欲低下が見られるときには、ひと手間かけた美味しいご飯で愛犬のお腹を労ってあげてください。