マルチーズの散歩は毎日必要?時間・回数・距離の目安と嫌がるときの対処法

マルチーズの散歩は毎日必要?時間・回数・距離の目安と嫌がるときの対処法

マルチーズの散歩は毎日必要?健康な成犬の散歩時間や回数、距離の目安を解説します。愛犬に合った散歩量の見極め方や子犬の散歩開始時期、散歩を嫌がる・歩かないときの対処法も紹介。夏や冬、雨の日の注意点から散歩後のお手入れまで、マルチーズとの散歩で知っておきたいポイントをまとめました。

マルチーズにも散歩は必要

飼い主と路上を散歩するマルチーズ

マルチーズは小型犬ですが、健康な成犬であれば、基本的に毎日の生活に散歩を取り入れることが大切です。室内で十分に遊んでいる場合でも、散歩には家の中では得られない刺激に触れられるというメリットがあります。

散歩中は、さまざまなにおいを嗅いだり、外の音や景色に触れたりすることで、好奇心を満たすことができます。また、屋外の環境に慣れる機会にもなるため、運動だけを目的とするものではありません。

ただし、毎日必ず同じように散歩をしなければならないわけではありません。室内での遊びも大切にしながら、愛犬が外で過ごす時間を楽しめるよう、無理なく散歩を習慣にしていきましょう。

マルチーズの散歩時間・回数・距離の目安

楽しそうな表情で飼い主の隣を歩くマルチーズ

マルチーズは小型犬のため、長時間の散歩を必要とする犬種ではありません。健康な成犬であれば、短めの散歩を日常生活に取り入れることが基本です。

散歩の回数や時間には実用的な目安がありますが、距離まで細かく決める必要はありません。まずは一般的な運動量を知り、毎日の散歩に取り入れていきましょう。

1日の散歩回数と運動時間の目安

健康な成犬のマルチーズでは、1日1〜2回程度の散歩がひとつの目安です。1日の運動時間については、30分以内という参考値があります。

英国の犬種登録団体であるRoyal Kennel Club(ロイヤルケネルクラブ)では、マルチーズの1日の運動量を「30分以内」と紹介しています。これは散歩だけの時間ではなく、遊びなども含めた運動量の目安です。

また、動物病院グループのVCA Animal Hospitalsでは、排泄のための外出とは別に、近所を歩く程度の散歩を1日1〜2回行うことを勧めています。

これらを参考に、散歩を1日1〜2回に分け、室内での遊びも組み合わせるとよいでしょう。なお、30分は厳密な上限ではなく、必ず30分間運動させなければならないという意味でもありません。

散歩距離は何kmと決めなくてよい

マルチーズの散歩では、1日に何km歩くかを決める必要はありません。距離よりも散歩にかける時間を参考にすると、毎日の運動を管理しやすくなります。

例えば、同じ20分の散歩でも、一定の速さで歩く場合と、途中で立ち止まってにおいを嗅ぐ場合では、移動距離が異なります。坂道や信号の多さによっても、歩ける距離は変わるでしょう。

そのため、無理に長い距離を歩かせるよりも、近所をゆっくり回ったり、途中でにおいを嗅ぐ時間を設けたりする散歩がおすすめです。歩いた距離だけにこだわらず、愛犬が無理なく楽しめるコースを選びましょう。

マルチーズに合った散歩量の見極め方

あくびをしながら体を休めているマルチーズ

マルチーズに適した散歩量を判断するには、散歩中の様子だけでなく、帰宅後の過ごし方にも注目しましょう。年齢や体力、普段の活動量によって、無理なく歩ける時間は異なります。

散歩中に自然なペースで歩き、帰宅後も普段どおりに食事や遊びができているなら、現在の散歩量が合っていると考えるひとつの目安になります。翌日まで疲れが残っていないかも確認するとよいでしょう。

一方、散歩の途中で極端にペースが落ちる、帰宅後にぐったりしている、翌日も疲れた様子が続く場合は、運動による負担が大きい可能性があります。

無理をさせずに休ませ、散歩時間や運動の強さを見直しましょう。普段と異なる状態が続く場合は、獣医師への相談が必要です。

また、散歩のあとも元気に走り回るからといって、必ずしも運動不足とは限りません。吠える、落ち着きがないといった行動にも、興奮や不安などさまざまな要因が関係します。

散歩量を増やす場合は急に長く歩かせるのではなく、少しずつ調整することが大切です。室内での遊びも含めた1日の活動量を考え、愛犬が無理なく続けられる散歩習慣を見つけましょう。

マルチーズの子犬の散歩開始時期と慣らし方

飼い主の足元に座るマルチーズの子犬

マルチーズの子犬は、ワクチン接種の進み具合を確認しながら、段階的に散歩を始めましょう。外の環境に慣れることと、実際に地面を歩くことは分けて考えるのがポイントです。

子犬の時期は、さまざまな人や音、場所に慣れる「社会化」も大切です。通常の散歩を始める前から外の世界に触れる機会を作り、少しずつ準備を進めていきましょう。

ワクチン接種と散歩を始める時期

マルチーズの子犬が地面を歩く通常の散歩を始める時期は、生後4〜5か月頃がひとつの目安です。ただし、実際の開始時期はワクチンの接種状況によって異なります。

WSAVA(世界小動物獣医師会)の2024年ガイドラインでは、子犬の主要な混合ワクチンを生後6〜8週頃から接種し、16週齢(約4か月)以降まで継続することが推奨されています。

一般的には、必要なワクチン接種を終え、接種後1〜2週間程度を目安に散歩を始めることがあります。

一方、接種状況や地域の感染症リスクによっては、それより早く開始できる場合もあります。地面を歩かせる時期は、かかりつけの獣医師に確認しましょう。

なお、ワクチン接種が完了するまで、外の環境に触れさせてはいけないわけではありません。抱っこで外出し、車の音や人の声、街の景色などに少しずつ慣らすことができます。

この時期は、不特定多数の犬が集まる場所や、ほかの犬の排泄物がある場所を避け、感染リスクをできるだけ抑えながら社会化を進めましょう。

初めての散歩は短時間から

初めて地面を歩く散歩では、まず5〜10分程度の短い時間から始めるとよいでしょう。子犬のうちは体力が発達途中のため、最初から長い距離を歩かせる必要はありません。

散歩デビュー前には、室内で首輪やハーネス、リードに慣れる練習をしておくとスムーズです。実際に外を歩くときは、自宅近くの交通量が少ない道など、すぐに帰れる場所を選びましょう。

最初は数分歩くだけでも十分です。子犬が周囲のにおいを嗅いだり、立ち止まって景色を眺めたりする時間も大切にしてください。

散歩に慣れてきたら、歩く様子や帰宅後の疲れ具合を確認しながら、少しずつ時間を延ばしていきます。距離を伸ばすことを急がず、子犬の成長に合わせて散歩の経験を積み重ねましょう。

散歩を嫌がる・歩かないときの対処法

散歩中に原っぱに伏せているマルチーズ

マルチーズが散歩を嫌がったり、途中で立ち止まったりするときは、まず歩きたがらない理由を探ることが大切です。

外の環境に不安を感じている場合もあれば、体に痛みや不調を抱えている可能性もあります。無理に歩かせず、愛犬の様子に合わせて対応しましょう。

散歩を嫌がる原因

マルチーズが散歩を嫌がる理由はさまざまです。主に次のような原因が考えられます。

  • 車の音や人通りなど、外の環境が怖い
  • 慣れない場所やほかの犬に不安を感じている
  • 首輪やハーネスが体に合っていない
  • 疲れていて歩きたくない
  • 足や関節などに痛みや違和感がある

例えば、特定の道や場所で立ち止まる場合は、周囲の音や人、ほかの犬などを警戒している可能性があります。一方、散歩の途中から歩かなくなる場合は、疲労や体の不調も考えられます。

いつ、どこで歩かなくなるのかを確認すると、原因を探る手がかりになります。散歩嫌いと決めつけず、普段との違いにも目を向けましょう。

外を怖がるときは無理に歩かせない

外の環境に不安を感じているマルチーズには、静かで人通りの少ない場所を選び、安心して歩ける経験を少しずつ増やしていきましょう。

例えば、玄関先や自宅周辺で落ち着いて過ごすことから始め、慣れてきたら少しずつ歩く範囲を広げます。自分から歩き出したときに優しく褒めたり、おやつを与えたりするのも効果的です。

怖がって立ち止まったときは、リードを強く引っ張らず、周囲の刺激から距離を取りましょう。無理に進ませると、散歩に対する不安が強まることがあります。

すぐに長い距離を歩けるようになる必要はありません。怖がる様子が続く場合は、獣医師や犬の行動に詳しい専門家に相談することも検討しましょう。

突然歩かなくなったら体調を確認する

これまで問題なく散歩していたマルチーズが突然歩かなくなった場合は、足や関節の痛みなど、体調の変化にも注意が必要です。

特に、足を引きずる、片足を浮かせる、歩き方がぎこちない、触られるのを嫌がるといった様子が見られる場合は、無理に歩かせないでください。

足裏や肉球に傷や異物がないか、無理のない範囲で確認することも大切です。ただし、痛がっている部分を強く触ったり、関節を動かして確かめたりするのは避けましょう。

明らかな痛みや歩行の異常がある場合は、早めに動物病院を受診してください。自力で立てない、歩けないといった場合は、緊急の診察が必要です。

歩かない理由が病気やけがとは限りませんが、突然の変化を単なる散歩嫌いと判断せず、健康状態を確認することが大切です。

夏・冬・雨の日の散歩の注意点

原っぱに敷かれたブランケットの上に座るマルチーズ

マルチーズの散歩では、季節や天候に応じた配慮が必要です。特に夏の暑さや冬の寒さは、体の小さなマルチーズにとって負担になることがあります。

気温や湿度、路面の状態を確認し、散歩に適した時間帯や場所を選びましょう。天候が悪い日は、無理に外出せず、室内で過ごす方法もあります。

夏は暑さと熱い路面に注意

夏の散歩は、気温が比較的低い早朝や夜間を選びましょう。日中は気温が高くなるだけでなく、アスファルトも熱を持ちやすく、肉球をやけどするおそれがあります。

散歩へ出る前には、飼い主が手で路面の熱さを確認することも大切です。ただし、路面が熱くなくても、湿度が高い日などは熱中症の危険があるため、無理に散歩へ出る必要はありません。

散歩中は水分補給や休憩を取り入れ、呼吸の様子にも注意しましょう。激しいパンティング(口を開けて浅く速い呼吸をすること)や大量のよだれは、体に熱がこもっているサインの可能性があります。

熱中症が疑われる場合は、すぐに運動を中止して涼しい場所へ移動し、冷たすぎない水で体を冷やしながら動物病院へ連絡してください。ぐったりする、ふらつく、嘔吐するなどの症状がある場合は、緊急の受診が必要です。

冬・雪の日は寒さと路面の凍結に注意

マルチーズはアンダーコート(皮膚に近い部分に生える柔らかい下毛)がなく、寒さに弱い傾向があります。冬の散歩では、外気温や風の強さに応じて防寒対策を取り入れましょう。

特に冷え込みの強い日は、日差しのある暖かい時間帯を選ぶとよいでしょう。寒さで震えたり、体を丸めたりする場合は、散歩を切り上げて暖かい室内へ戻してください。

防寒用の服を着せることも対策のひとつです。ただし、服を嫌がる犬もいるため、体に合ったサイズを選び、動きを妨げないものを使用しましょう。

また、雪道や凍結した路面では、滑って転倒する危険があります。無理に歩かせず、足元が安定した道を選びましょう。積雪や凍結がひどい日は、散歩を控える判断も必要です。

雨の日や散歩に行けない日の過ごし方

雨の日は、必ずしも普段どおりに散歩する必要はありません。小雨であれば短時間の散歩もできますが、強い雨や風、雷がある日は外出を控えましょう。

散歩へ行けない日は、室内でおもちゃを使った遊びや、簡単なトレーニングを取り入れるのがおすすめです。おやつを室内に隠して探させる「ノーズワーク」も、犬の嗅覚を使って楽しめる遊びです。

また、引っ張りっこやおもちゃを転がして追いかける遊びなども、室内で体を動かす機会になります。滑りやすい床や家具への衝突に注意し、安全な場所で遊ばせましょう。

室内で排泄できない犬の場合は、天候を見ながら短時間の外出が必要になることもあります。雨が続く日も愛犬が退屈せずに過ごせるよう、遊びや休息を組み合わせて工夫しましょう。

マルチーズの散歩後のお手入れ

バスタブの中で座っているマルチーズ

マルチーズは白く長い被毛が特徴で、散歩中に足先やお腹、胸元などの毛が汚れることがあります。特に毛を長く伸ばしている場合は、泥やほこり、枯れ葉などが付着しやすいため、帰宅後に確認しましょう。

足先の軽い汚れは、湿らせたタオルなどで優しく拭き取ります。その際、肉球に傷がないか、指の間に小石や草などが挟まっていないかも確認するとよいでしょう。

泥などで汚れがひどい場合は、必要な部分だけをぬるま湯で洗います。洗ったあとは、指の間や被毛の根元まで水分が残らないよう、しっかり乾かしてください。

また、マルチーズの細く長い被毛は絡まりやすいため、散歩後のブラッシングも大切です。足やお腹の毛に付いたゴミを取り除き、毛玉ができていないか確認しましょう。

散歩のたびに全身をシャンプーする必要はありません。被毛の長さや汚れ具合に合わせて、部分的な洗浄やブラッシングを取り入れ、清潔な状態を保ちましょう。

まとめ

原っぱで前に向かって歩くマルチーズのアップ

マルチーズとの散歩で大切なのは、決められた時間や距離をこなすことではなく、愛犬が無理なく外で過ごせる習慣をつくることです。

歩くことだけを目的にせず、周囲のにおいを嗅いだり、景色を楽しんだりする時間も大切にしましょう。

また、散歩の楽しみ方や体力には個体差があり、成長や加齢によっても変化します。

以前は問題なく歩けていたコースでも、年齢を重ねるにつれて負担になることがあります。普段の様子に目を向け、生活に合った散歩を続けることが大切です。

散歩を嫌がるときは無理に歩かせず、原因を考えながら対応しましょう。体調や天候によって外出が難しい日は、室内での遊びを取り入れるなど、柔軟に過ごし方を変えても構いません。

散歩は、愛犬の健康を支えるだけでなく、飼い主とのコミュニケーションを深める機会にもなります。毎日の散歩を義務として考えるのではなく、マルチーズと一緒に心地よく過ごせる時間にしていきましょう。

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