【獣医師監修】フィニッシュ・スピッツ|犬種の特徴と性格、飼い方や価格相場まで解説

【獣医師監修】フィニッシュ・スピッツ|犬種の特徴と性格、飼い方や価格相場まで解説

フィニッシュ・スピッツの特徴や性格、歴史、飼い方を解説。キツネのような外見、吠えやすさ、運動量、寿命や病気、価格相場、ブリーダーの探し方、似た犬種との違いまで紹介します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

フィニッシュ・スピッツの歴史

山の中で後ろを振り返るフィニッシュ・スピッツ

  • 犬種名:フィニッシュ・スピッツ(Finnish Spitz)、またはフィンランド・スピッツ
  • 原産国:フィンランド
  • 大きさ:中型犬
  • 体高:オス 44〜50cm、メス 39〜45cmほど
  • 体重:9〜14kg前後
  • 被毛:ダブルコート
  • 毛色:赤金色、赤褐色などの赤系
  • 性格:明るく活発、愛情深い、自立心が強い、警戒心がある
  • 寿命:12〜14年ほど

フィニッシュ・スピッツは、フィンランド原産のスピッツ系犬種です。北欧の森林地帯で古くから人々と暮らし、主に鳥猟を助ける猟犬として発展してきました。

この犬種の大きな役割は、森の中で獲物を見つけ、その位置を猟師に知らせることでした。
ライチョウなどの鳥を見つけると、木の上や周辺に留まる獲物に向かって吠え続け、猟師が近づくための手がかりを作っていたとされています。

よく通る鳴き声は、単に獲物の場所を知らせるだけでなく、鳥の注意を犬自身に引きつける役割もありました。

そのため、フィニッシュ・スピッツにとって「吠えること」は欠点ではなく、人と協力して狩りを行うために受け継がれてきた重要な能力でした。

このような独自の狩猟スタイルと長い歴史が評価され、フィニッシュ・スピッツは1979年にフィンランドの国犬として認められました。

現在は家庭犬としても親しまれていますが、人と意思疎通しながら森で働いていた猟犬としての背景は、現代の性格や行動にも色濃く残っています。

フィニッシュ・スピッツの性格

フィニッシュ・スピッツは、明るく活発で、家族との関わりを好む犬種です。飼い主に対しては愛情深く、日常の遊びや散歩、声かけなどを通じて信頼関係を築いていきます。

一方で、猟犬として自分で状況を判断して動いてきた歴史があるため、自立心が強く、納得できないことには頑固な一面を見せることがあります。

賢い犬種ですが、人の指示にただ従うというより、自分で考えて行動しようとするタイプです。

見知らぬ人や初めての環境に対しては、すぐに近づくよりも少し距離を置いて様子を見ることがあります。

警戒心はありますが、子犬期から人や犬、生活音、さまざまな場所に慣れさせておくことで、落ち着いて対応しやすくなります。

子どもや先住犬との関係は、個体の性格や育った環境、相手との相性によって変わります。

適切な社会化ができていれば、家族の一員として良好な関係を築ける場合がありますが、最初から無理に距離を縮めず、少しずつ慣らすことが大切です。

また、家族と過ごす時間を好むため、長時間の留守番や退屈な時間が続くとストレスを感じやすい傾向があります。

寂しさや刺激不足が続くと、吠えや落ち着きのなさにつながることがあるため、日々の関わり方や生活リズムを整えることが重要です。

フィニッシュ・スピッツの特徴

芝生の上に立っているフィニッシュ・スピッツ

フィニッシュ・スピッツは、キツネを思わせる引き締まった顔立ちと、赤みを帯びた美しい被毛が印象的な中型犬です。

立ち耳、巻き尾、軽快な体つきがそろったスピッツ系らしい外見を持ち、素朴さと野性味のある姿が魅力です。

まずは、体の大きさや被毛の構造、毛色の特徴を押さえておくと、この犬種らしさを理解しやすくなります。

フィニッシュ・スピッツの大きさ

フィニッシュ・スピッツは中型犬に分類される犬種です。標準的な体高は、オスで44cmから50cmほど、メスで39cmから45cmほどが目安とされています。

体重は個体差がありますが、おおむね9kgから14kg前後の範囲に収まることが多く、オスの方がやや大きく、メスは一回り小柄な体つきになります。

体型は四角に近いバランスのよいシルエットで、足腰がしっかりした引き締まった印象です。柴犬に近いサイズ感で見られることもありますが、やや脚が長く、全体的に軽快でスマートな雰囲気を持っています。

室内で暮らすことも可能な大きさですが、体はしっかりしているため、狭い空間だけで過ごすよりも、動きやすい生活環境を整えてあげることが大切です。

フィニッシュ・スピッツの被毛タイプ

フィニッシュ・スピッツの被毛は、上毛と下毛からなるダブルコートです。外側の上毛は比較的硬くまっすぐで、内側には柔らかく密度の高い下毛が生えています。

首まわりや尾には豊かな飾り毛があり、ふさふさとした巻き尾が背中にかかる姿は、この犬種らしい大きな特徴です。

体のラインは引き締まっていますが、被毛の厚みによって、実際の体格よりもややふっくら見えることがあります。

被毛は寒さから体を守るために発達しているため、密度が高く、季節の変わり目には抜け毛が多くなります。特に換毛期には下毛がまとまって抜けやすいため、毛量の多い犬種であることを理解しておく必要があります。

フィニッシュ・スピッツの毛色の種類

フィニッシュ・スピッツを代表する毛色は、赤金色や赤褐色など、赤みを帯びた明るい色合いです。背中側はやや濃く、胸元やお腹、四肢の内側などは少し淡い色になることがあります。

成犬の基本的な毛色は赤系であり、黒一色や白一色の犬種ではありません。ただし、子犬の時期には背中や耳まわりに黒っぽい差し毛が見られることがあります。

この黒い差し毛は成長とともに目立ちにくくなる傾向がありますが、成犬になっても尾や背中などにわずかに残る場合があります。また、胸元や足先に小さな白い斑が見られることもあります。

毛色は成長によって印象が変わりやすいため、子犬の頃の見た目だけで判断せず、成犬時の赤みのある美しい被毛をイメージしておくとよいでしょう。

フィニッシュ・スピッツの価格相場

山の中でカメラ目線で立つフィニッシュ・スピッツの子犬

フィニッシュ・スピッツを迎える費用の目安は、50万〜90万円ほどを見ておくとよいでしょう。

日本国内では流通数が非常に少ない犬種のため、一般的な人気犬種のように価格相場が安定しているわけではありません。

価格は、血統、月齢、性別、親犬の実績、健康検査の有無、ブリーダーの飼育環境などによって変わります。

国内で子犬が見つかる場合でも、希少犬種であることから、販売時期や繁殖状況によって価格に差が出やすい点は理解しておきましょう。

また、海外から迎える場合は、子犬の代金だけでなく、輸送費、検疫に関わる費用、書類手続き、輸入代行費などが加わることがあります。そのため、表示されている子犬の価格だけで判断せず、迎えるまでに必要な総額を確認することが大切です。

購入時には、ワクチン接種費用、マイクロチップ、健康診断、飼育用品などの初期費用も必要になります。

さらに、迎えた後はフード代、医療費、消耗品代などが継続してかかるため、希少犬種を迎える準備として、余裕を持った予算を考えておきましょう。

フィニッシュ・スピッツのブリーダーを探す方法

フィニッシュ・スピッツのブリーダーを探す場合、まずは国内の犬種団体、ドッグショーの情報、希少犬種を扱うブリーダー紹介サイトなどを確認する方法があります。

一般的なペットショップで頻繁に見かける犬種ではないため、すぐに子犬が見つからないことも珍しくありません。

探す際は、「フィニッシュ・スピッツ」「Finnish Spitz」「フィンランド・スピッツ」など、複数の表記で検索すると情報を見つけやすくなります。

国内で見つからない場合は、海外ブリーダーからの輸入も選択肢になりますが、手続きや言語面のハードルが高くなるため慎重な確認が必要です。

国内のブリーダーや販売者から迎える場合は、第一種動物取扱業の登録があるか、犬舎の所在地や責任者情報が明確かをs確認しましょう。

あわせて、親犬の健康状態、遺伝性疾患への配慮、子犬の社会化、ワクチン接種状況、健康診断書、契約内容についても事前に聞いておくと安心です。

見学ができる場合は、犬舎が清潔に保たれているか、親犬や子犬が落ち着いて過ごしているかを確認します。写真や価格だけで決めず、質問に丁寧に答えてくれるか、引き渡し後の相談に対応してくれるかも大切な判断材料です。

海外から迎える場合は、マイクロチップ、狂犬病予防注射、抗体検査、輸出国の証明書、動物検疫所への事前届出など、複数の手続きが必要になります。

個人で進めるのが不安な場合は、犬の輸入に慣れた専門業者へ相談し、子犬への負担や費用を含めて慎重に検討しましょう。

フィニッシュ・スピッツの飼い方

芝生の上を全力疾走するフィニッシュ・スピッツ

フィニッシュ・スピッツと暮らすうえでは、活発な性質に合った運動、吠えやすさをふまえたしつけ、厚い被毛を保つための手入れが大切です。

見た目は柴犬に似た親しみやすい犬ですが、猟犬として働いてきた背景があるため、毎日の生活には十分な時間と手間をかける必要があります。

室内で飼う場合は、滑りやすい床にマットを敷き、落ち着いて休める専用スペースを用意しましょう。暑さが苦手な犬種なので、夏場はエアコンを活用し、室温と湿度を安定させることも重要です。

食事は、年齢や体格、活動量に合った総合栄養食を選び、太りすぎないよう体重管理を行います。よく動く犬種ですが、運動量が多いからといって与えすぎると肥満につながるため、体型を見ながら適量を守りましょう。

また、長時間の留守番や刺激の少ない生活はストレスになりやすい傾向があります。

散歩や遊びだけでなく、飼い主と関わる時間や、落ち着いて過ごせる生活リズムを整えることが、家庭犬として安定して暮らすための土台になります。

フィニッシュ・スピッツの運動量

フィニッシュ・スピッツは、体力があり、毎日の運動をしっかり必要とする犬種です。散歩は目安として、1回45分から60分程度を1日2回取り入れるとよいでしょう。

ただ歩くだけでなく、早歩き、軽いジョギング、ボール遊びなどを組み合わせると、体力を発散しやすくなります。安全な場所で遊ばせる場合も、周囲の状況をよく確認し、呼び戻しができる状態で行うことが大切です。

においを嗅いで探索する時間も、フィニッシュ・スピッツにとって大切な刺激になります。散歩中に地面のにおいを確認する時間を適度に取り入れることで、体だけでなく心の満足にもつながります。

運動が不足すると、落ち着きのなさやいたずら、吠えの増加につながることがあります。忙しい日でも短時間で済ませるのではなく、体を動かす時間と頭を使う遊びを組み合わせて、毎日の満足感を高めてあげましょう。

フィニッシュ・スピッツのしつけ方

フィニッシュ・スピッツのしつけでは、子犬期からの社会化が大切です。

人、犬、車の音、インターホン、動物病院、散歩コースなど、さまざまな刺激に少しずつ慣らしておくことで、成犬になってからの警戒心を和らげやすくなります。

賢く自立心がある犬種なので、強く叱りつける方法よりも、望ましい行動をした瞬間に褒める方法が向いています。

おやつや声かけを使いながら、「座る」「待つ」「戻る」「ハウス」などの基本的な合図を、短い時間で繰り返し練習しましょう。

吠えやすさを完全になくすのは難しいため、吠えた後にどう落ち着かせるかを教えることが重要です。

来客や物音に反応しやすい場合は、あらかじめ休める場所へ誘導し、「ハウス」や「待て」の合図で気持ちを切り替えられるように練習します。

家族の間でルールが違うと、犬が混乱してしまいます。入ってよい場所、要求吠えに応じるかどうか、散歩中の歩き方などは家族で決めておき、一貫した対応を心がけましょう。

フィニッシュ・スピッツのケア方法

フィニッシュ・スピッツの手入れは、厚いダブルコートを清潔に保つことが基本です。普段は週に数回、換毛期はできるだけ毎日ブラッシングを行い、抜け毛をため込まないようにしましょう。

ブラッシングでは、表面の毛だけでなく、内側の下毛まで確認することが大切です。抜けた下毛が残ると通気性が悪くなり、皮膚の蒸れやにおいの原因になることがあります。

シャンプーは汚れ具合に合わせて行い、洗った後は被毛の根元までしっかり乾かします。生乾きのままにすると皮膚トラブルにつながりやすいため、毛量の多い首まわりや尾の付け根は特に丁寧に乾かしましょう。

そのほか、耳の汚れ、歯磨き、爪切り、足裏の毛の確認も日常的に行います。子犬の頃から体の各部位に触られることに慣れさせておくと、成犬になってからのケアや動物病院での診察も受けやすくなります。

フィニッシュ・スピッツの寿命と病気

どこかを見つめるフィニッシュ・スピッツの顔のアップ

フィニッシュ・スピッツの平均寿命は、12年から14年ほどが目安とされています。 中型犬としては一般的な寿命ですが、日々の体重管理、適度な運動、被毛や皮膚の確認、定期的な健康診断によって、健康に過ごせる期間を延ばしやすくなります。

見た目が元気でも、関節や目、神経の病気が少しずつ進行していることがあります。若い頃は年に1回、シニア期に入ってからは半年に1回を目安に動物病院で健康チェックを受けると安心です。

フィニッシュ・スピッツのかかりやすい病気

フィニッシュ・スピッツは比較的丈夫な犬種とされていますが、膝や目、神経に関わる病気には注意が必要です。ここでは、飼い主が日常生活の中で気づきやすいサインと、早めに受診したい症状を中心に紹介します。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼は、後ろ足の膝の皿が本来の位置から外れてしまう病気です。小型犬に多い病気として知られていますが、中型犬でも起こることがあります。

歩いている途中で片足を上げる、スキップのような歩き方をする、後ろ足を気にして伸ばすといった様子が見られたら注意が必要です。軽い症状でも繰り返す場合は、早めに動物病院で診てもらいましょう。

日常生活では、滑りやすい床にマットを敷く、ソファやベッドからの飛び降りを減らす、太らせすぎないようにすることが予防や悪化防止につながります。

てんかん

てんかんは、脳の神経の働きに異常が起こり、発作を繰り返す病気です。突然倒れる、体をこわばらせる、四肢をけいれんさせる、呼びかけに反応しないといった症状が見られることがあります。

発作が起きたときは、無理に体を押さえたり口の中に手を入れたりせず、周囲の危険な物をどけて安全を確保します。発作の時間や様子を記録し、可能であれば動画を撮っておくと診察時の手がかりになります。

短時間で落ち着いた場合でも、初めて発作を起こしたときや、発作が長く続くとき、短時間に何度も繰り返すときは、すぐに動物病院へ相談してください。

進行性網膜萎縮症

進行性網膜萎縮症は、目の奥にある網膜が少しずつ変性し、視力が低下していく病気です。

初期には夜や暗い場所で見えにくくなることがあり、家具にぶつかる、段差を怖がる、夜の散歩を嫌がるといった変化で気づくことがあります。

進行すると日中の視力にも影響が出ることがあるため、行動の変化を年齢のせいだけで片づけないことが大切です。見え方に違和感がある場合は、眼科検査に対応している動物病院で相談しましょう。

視力が落ちてきた犬には、家具の配置を大きく変えない、急に近づいて驚かせない、段差や階段に注意するなど、安心して動ける環境づくりが役立ちます。

白内障

白内障は、目のレンズにあたる水晶体が白く濁る病気です。年齢とともに見られることがありますが、若い犬でも発症する場合があります。

目が白っぽく見える、物にぶつかりやすくなる、階段や段差をためらう、散歩中に不安そうな様子を見せる場合は、視力に異常が出ている可能性があります。

白内障は進行の程度によって対応が変わります。見た目の濁りだけで判断せず、気になる変化があれば早めに診察を受け、治療や生活上の注意点を確認しましょう。

歯周病

歯周病は、歯垢や歯石がたまることで歯ぐきに炎症が起こる病気です。フィニッシュ・スピッツに限らず多くの犬で注意したい病気で、放置すると口臭や歯のぐらつき、食欲低下につながることがあります。

口臭が強い、歯ぐきが赤い、硬いものを噛みたがらない、口元を触られるのを嫌がるといった様子があれば、口腔内にトラブルが起きている可能性があります。

予防には、毎日の歯磨きを習慣にすることが重要です。難しい場合は、歯磨きシートやデンタルケア用品から始め、定期的に動物病院で歯の状態を確認してもらいましょう。

フィニッシュ・スピッツに似た犬種

紅葉の下で立っている柴犬

フィニッシュ・スピッツは、立ち耳や巻き尾、赤みのある被毛などから、いくつかの犬種と見た目の印象が重なります。ただし、体格や被毛の色、性格の出方、家庭での飼いやすさには違いがあります。

ここでは、混同されやすい犬種との違いを、見た目・サイズ感・性格傾向・日本での出会いやすさを中心に整理します。

柴犬との違い

柴犬は、赤い被毛、三角形の立ち耳、巻き尾を持つため、フィニッシュ・スピッツとよく似て見える犬種です。どちらも素朴で野性味のある雰囲気がありますが、顔立ちや体つきには違いがあります。

柴犬は日本犬らしい丸みのある顔立ちで、全体的に引き締まったコンパクトな印象です。

一方、フィニッシュ・スピッツはマズルがやや細く、キツネのようにシャープな表情をしています。体つきもやや脚長で、より軽快なシルエットに見えます。

性格面では、柴犬は飼い主に忠実で独立心が強い犬種として知られています。フィニッシュ・スピッツも自立心がありますが、より明るく反応がよい一方、声で周囲に知らせる性質が出やすい点に注意が必要です。

日本国内での出会いやすさは大きく異なります。柴犬はブリーダーや保護犬情報も多く、飼育情報を集めやすい犬種ですが、フィニッシュ・スピッツは非常に珍しいため、迎えるまでに時間がかかることがあります。

日本スピッツとの違い

日本スピッツは、名前に「スピッツ」と入るため、フィニッシュ・スピッツと同じ系統として比較されることがあります。どちらも立ち耳とふさふさの尾を持つスピッツ系の犬ですが、見た目の印象は大きく異なります。

日本スピッツの特徴は、純白で豊かな被毛です。フィニッシュ・スピッツが赤みのある被毛を持つのに対し、日本スピッツは白一色の明るく華やかな見た目をしています。

体格も日本スピッツの方がやや小柄に感じられることが多く、家庭犬として日本の住環境に馴染みやすい犬種です。

性格はどちらも活発で人との関わりを好みますが、日本スピッツは家庭犬として暮らしやすいように親しまれてきた犬種です。

フィニッシュ・スピッツは猟犬としての背景があるため、より運動や刺激を必要としやすい傾向があります。

国内での出会いやすさも、日本スピッツの方が高いといえます。フィニッシュ・スピッツは希少犬種のため、似た名前だからといって同じ感覚で探すと、入手の難しさに戸惑うかもしれません。

ノルウェジアン・ブーフンドとの違い

ノルウェジアン・ブーフンドは、北欧原産のスピッツ系犬種で、立ち耳や巻き尾など、フィニッシュ・スピッツと共通する外見的な特徴を持っています。

日本では「ノルウェジアン・ブーフント」と表記されることもあります。

外見の違いとしては、ノルウェジアン・ブーフンドの方がやや骨太で、がっしりした印象です。毛色はウィートンと呼ばれる小麦色や黒があり、赤金色のフィニッシュ・スピッツとは色味が異なります。

性格面では、ノルウェジアン・ブーフンドは牧羊犬や番犬として人のそばで働いてきた背景があり、比較的協調性が出やすい犬種です。

フィニッシュ・スピッツは鳥猟犬として自分で状況を判断して動いてきたため、自立心がより強く感じられることがあります。

どちらも日本では珍しい犬種で、一般的なペットショップで見かける機会はほとんどありません。迎えたい場合は、国内外のブリーダー情報を時間をかけて確認する必要があります。

ポメラニアンとの違い

ポメラニアンは小型のスピッツ系犬種で、立ち耳や豊かな被毛、活発な性格に共通点があります。ふさふさした毛並みや明るい雰囲気から、フィニッシュ・スピッツと同じ系統の魅力を感じる人もいるでしょう。

大きな違いはサイズです。ポメラニアンは小型犬で、抱き上げやすいコンパクトな体格をしています。一方、フィニッシュ・スピッツは中型犬で、体力もあり、日々の運動量や生活スペースの考え方が変わります。

見た目にも違いがあります。ポメラニアンは毛量によって丸く愛らしいシルエットになりやすいのに対し、フィニッシュ・スピッツは脚や体のラインが見える、より引き締まった姿をしています。

ポメラニアンも活発で自己主張がはっきりした犬種ですが、フィニッシュ・スピッツは中型犬ならではの力強さと、猟犬由来の反応のよさがあります。

見た目の雰囲気だけで選ばず、サイズや運動量、暮らし方の違いを理解しておくことが大切です。

まとめ

倒木の上に立つフィニッシュ・スピッツ

フィニッシュ・スピッツは、フィンランド原産の中型犬で、キツネを思わせる顔立ちや赤みのある被毛、立ち耳と巻き尾が印象的な犬種です。

明るく家族に愛情深い一方、自立心が強く、吠えやすい性質もあります。毎日の十分な運動、子犬期からの社会化、被毛のこまめな手入れが欠かせません。

日本では珍しい犬種のため、迎える際は信頼できるブリーダーや輸入手続き、飼育環境を慎重に確認しましょう。見た目の美しさだけでなく、活発さや声の出やすさも理解したうえで向き合えば、頼もしい家族の一員になってくれます。

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