トイプードルのシルバーとはどんな色?
トイプードルのシルバーは、子犬の時期と成犬になってからで毛色が大きく変化する、非常に特徴的なカラーです。幼犬の時には黒に近い濃い色ですが、成長とともに徐々に明るい銀色に変化していきます。
また、公式な犬種標準(スタンダード)では「グレー」と表記されることも知っておくと良いでしょう。
子犬は黒く成長で銀色に変化
シルバーのトイプードルは、生まれたばかりの頃は真っ黒な被毛をしています。その後、生後数週間から数ヶ月を経て、顔や足先などから毛色が薄くなりはじめます。
一般的には1歳半から2歳頃までに被毛全体が明るく上品な銀色(シルバー)へと変化を終えますが、個体差もあり、中には3歳近くまで色が変化し続けることもあります。
血統証では「グレー」と表記
日本の血統証明書を発行するジャパンケネルクラブ(JKC)では、トイプードルのシルバーを「グレー」と公式に表記しています。
ただし、実際には「シルバー」として販売されることも多く、血統証明書を確認すると「グレー」と書かれているため混乱しやすい点に注意が必要です。
シルバーは明るい銀色で区別される
同じように幼犬期に黒い被毛を持つカラーとして「ブルー」がありますが、ブルーは濃いスチールグレーのような色合いで、シルバーより暗く、青みがかった色調です。
また、ブラックは生涯を通じて濃い黒色を維持しますが、シルバーは明るい銀色へと大きく変化することが最大の違いです。
ブルーなどは2026年から非公認に
JKCでは、犬種標準との国際的な整合性を図るため、2026年1月1日以降、トイプードルの「ブルー」「シルバーベージュ」など一部のカラー名は正式なスタンダード外になります。
シルバー(グレー)は引き続きスタンダードカラーとして認められますが、カラー名が整理されるため注意が必要です。
トイプードルのシルバーはどんな性格?
トイプードルの性格は毛色によって大きく異なるものではありませんが、シルバーのトイプードルには経験的に語られる性格の傾向があります。知的で学習能力が高く、比較的繊細な一面を併せ持っていると言われています。
高い知能と独立心を持つ
シルバーのトイプードルは非常に賢く、理解力や記憶力が優れているとされています。そのため、物覚えが良く、しつけの吸収も早いです。
ただ、他のカラーのトイプードルと比較すると独立心がやや強く、自分の意思をはっきり示すことが多いため、飼い主との明確な信頼関係が必要になるでしょう。
繊細さゆえに穏やかな接し方が必要
シルバーのトイプードルは、賢さゆえに繊細で神経質な一面を見せることがあります。大きな音や環境の急な変化、強い叱責には敏感に反応し、ストレスを感じやすい傾向があります。
穏やかな口調やポジティブなコミュニケーションを心がけると、より安定した穏やかな性格に育ちやすくなります。
家族には愛情深く他者には慎重
基本的には飼い主や家族に対して愛情深く、深い信頼関係を築きやすいです。しかし、見知らぬ人や初対面の犬に対しては、最初はやや警戒心を示す場合もあります。
子犬期からの丁寧な社会化や人や他の犬との関わり方を経験させることで、社交性を養うことができます。
トイプードルのシルバーを飼う時の注意点
シルバーのトイプードルと生活する際には、その独特な毛色や繊細で賢い性格を理解し、適切な環境と日々のケアを心がける必要があります。飼い始める前に知っておくべきポイントを以下にまとめました。
トリミングは4〜6週間ごとが目安
トイプードルは抜け毛が少なく、被毛が伸び続けるため、定期的なトリミングが必要です。特にシルバーの被毛の美しさを維持するためには、4〜6週間に一度のトリミングを目安とし、毎日のブラッシングを欠かさず行いましょう。
淡色ゆえ涙やけケアが重要
シルバーのトイプードルは、被毛が淡いため涙やけが目立ちやすく、日々のこまめなケアが大切です。
涙やけの原因である涙液中のポルフィリンが被毛を着色してしまうため、専用のクリーナーを使って毎日目元を清潔に保ちましょう。また、症状が改善しない場合は獣医師への相談が推奨されます。
退屈防止に毎日の知的遊びを
シルバーのトイプードルは非常に賢く、適度な運動だけでは退屈を感じることがあります。
知育トイを使った遊びや、トリックを教えるトレーニングなど、毎日頭を使った遊びを取り入れることが、問題行動を予防し、心身の健康維持につながります。
ストレスを避ける穏やかな環境作りが必要
シルバーのトイプードルは、神経質で繊細な面があるため、急な環境変化や強い叱責、騒がしい環境がストレスになることがあります。穏やかで安定した環境作りを心がけ、落ち着いて優しく接するようにしましょう。
まとめ
トイプードルのシルバーは、生後間もない時期の黒い被毛から徐々に美しい銀色へと変化する特徴的なカラーです。JKCでは公式に「グレー」と表記されますが、一般的には「シルバー」と呼ばれています。
知能が高く物覚えも良いため、しつけやトレーニングの飲み込みは早い一方、繊細で神経質な面もあるため、優しく丁寧なコミュニケーションが求められます。
淡い色合いの被毛のため、涙やけが目立ちやすく、毎日のブラッシングや定期的なトリミングなど丁寧なケアが重要です。さらに、賢さゆえに退屈を感じやすく、知育玩具を使った遊びやトレーニングなど、日常的な知的刺激を与えることも大切です。その性質を理解し、丁寧に向き合うことで、穏やかで愛情深い良きパートナーになってくれるでしょう。