トイプードルの爪切りはなぜ必要?正しいやり方と頻度、嫌がる場合の対処法まで徹底解説

トイプードルの爪切りはなぜ必要?正しいやり方と頻度、嫌がる場合の対処法まで徹底解説

トイプードルの爪切りでお悩みの飼い主さんへ。爪切りの頻度から、初心者でも分かる正しいやり方、黒い爪のコツ、嫌がる場合の対処法まで詳しく解説。出血時の止血方法やプロに依頼した場合の料金も紹介。この記事を読めば、自宅で安心して愛犬のケアができます。

トイプードルに爪切りが必要な理由

トイプードルの爪は短くなることはありません。散歩中などに地面に爪があたり、多少削れたりする事はありますが、基本的には飼い主さんが切って上げる必要があります。

また、爪が伸びすぎると様々な怪我やトラブルにつながるため、定期的に爪の長さを整えて上げる必要があります。

長い爪は「正常な歩行」を妨げる

トイプードルの爪が伸びすぎると、歩行が不自然になったり、場合によっては怪我や体の障害をひきおこす可能性があります。

トイプードルの爪が伸びすぎると、歩行時に正常な足の着地を妨げます。これが続くと、体重のかかり方が不自然になることで関節に負担がかかり、「脱臼」や「骨格の歪み」につながる恐れがあります。

伸びた爪が「折れる・剥がれる」といったトラブルに

長い爪がカーペットやソファなどの布製品に爪が引っかかり、根元から折れたり剥がれたりする危険性も高まります。

特に、犬の親指にあたる「狼爪(ろうそう)」と呼ばれる地面に接しないため爪は、放置すると巻き爪になり、皮膚に突き刺さることがあるため、定期的なカットが不可欠です。

爪切りをサボると「クイック(血管や神経)」が伸びて難易度が上がる

犬の爪は、人間の爪とは異なり、内部に「クイック」と呼ばれる血管と神経が通っている部分があり、爪が伸びすぎるとこのクイックも一緒に伸びてしまい、爪切りが難しくなります。

クイックは少しずつ切ることで後退させることができるため、定期的な爪切りをすることで爪切り時の出血や、犬が痛がるといったトラブルを防ぐことにも繋がります。

トイプードルの爪切り頻度と周期

犬の前足の爪

トイプードルの爪切りは、月に1回程度が目安とされています。ただし、これはあくまで一般的な周期であり、個体差や生活環境によって最適な頻度は異なります。

例えば、毎日アスファルトの上をたくさん散歩する犬は、爪が自然に摩耗するため伸びるのが遅い傾向にあります。逆に、室内飼育が中心で、柔らかい地面を歩くことが多い場合は、爪が削れにくいため、より頻繁なケアが必要です。

爪切りのタイミングを見極めるサインは、「フローリングなどを歩く時にカチャカチャと音がする」ことです。この音が聞こえ始めたら、爪が床に当たっている証拠なので、爪切りを検討しましょう。

子犬は成犬に比べて爪が伸びるスピードが速いため、2週間に1回程度チェックしてあげると安心です。

トイプードルを爪切りする際に必要な道具

犬の爪切り

犬用の爪切りは主に3タイプ

犬用の爪切りには、いくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身の使いやすさや愛犬の性格に合わせて選ぶことが大切です。

ギロチン型

刃の穴に爪を通し、ハンドルを握ることで刃がスライドして爪をカットするタイプです。切れ味が良く、スパッと切れるため、トイプードルのような小型犬から中型犬まで幅広く使われます。

ハサミ型

文房具のハサミと同じような感覚で使えるため、初心者の方でも扱いやすいのが特徴です。刃先で爪の断面を確認しながら少しずつ切ることができます。爪が柔らかい子犬や、チワワのような超小型犬にも適しています。

電動タイプ

爪を刃で切るのではなく、回転するヤスリで少しずつ削って長さを整える道具です。「爪やすり」や「ネイルグラインダー」とも呼ばれます。深爪させてしまうリスクが極めて低く、切った後の断面が滑らかに仕上がるのがメリットです。ただし、モーター音や振動に慣れさせる必要があります。

万が一に備える止血剤

どれだけ注意していても、誤って血管を傷付けて出血させてしまう可能性はゼロではありません。犬の爪からの出血は、ティッシュで押さえるだけでは止まりにくいことがあります。

そのため、万が一の事態に備えて、ペット用の止血剤を必ず用意しておきましょう。パウダー状のものが一般的で、出血している爪の断面に直接押し当てることで、迅速に止血することができます。

トイプードルの爪切りの正しいやり方

犬の前足

ステップ1:爪と血管の位置を確認する

まずは、どこまで切って良いのかを確認することから始めます。明るい場所で、犬の爪をよく観察しましょう。

トイプードルのように爪が白い子は、ピンク色をした血管(クイック)が透けて見えます。このピンク色の部分の手前、約2mmを目安にカットします。

爪が黒い子の場合は血管が見えないため、より慎重な作業が必要です。爪の先端から1mmずつ、角を落とすように少しずつカットを進めていきます。爪の断面が乾いた状態から、少し湿ったような質感に変わったら、それが血管が近いサインですので、そこで止めましょう。

簡単に爪を切る方法として、LEDライトを当ててクイックの境目を見えやすくする方法もあります。

ステップ2:犬を保定(ほてい)する

爪切りを安全に行うためには、犬が動かないように優しく体を固定する「保定(ほてい)」が重要です。

飼い主さんが床に座り、犬を後ろから抱きかかえるようにして膝の間に座らせると、体が安定しやすくなります。暴れてしまう場合は、一人が犬を抱きかかえ、もう一人が爪を切るというように、二人で行うとより安全です。

ステップ3:爪を少しずつカットする

血管の位置を確認し、犬を保定したら、いよいよ爪をカットします。一気に深く切ろうとせず、爪の先端から少しずつ切るのが失敗しないための最大のコツです。

血管を切ってしまうことへの恐怖心から、つい浅く切りがちですが、先端だけを切り続けると「先細り爪」になり、血管が伸びやすくなってしまいます。血管の手前まで、適切な長さにカットすることを心がけましょう。

ステップ4:狼爪(ろうそう)を忘れない

前足の内側、少し離れた位置にある親指のような爪が「狼爪(ろうそう)」です。狼爪は地面に接することがないため、自然に摩耗することがありません。

そのため、他の爪よりも伸びるのが早く、放置すると巻いて肉球に突き刺さってしまうことがあります。切り忘れがちな部分なので、必ず最後にチェックして、忘れずにカットしましょう。

トイプードルが爪切りで出血した場合の止血方法

犬の足

万が一、爪を切りすぎて出血させてしまった場合でも、飼い主さんが慌てないことが最も大切です。落ち着いて、迅速に対処しましょう。

用意しておいた止血剤(パウダータイプ)を指先に少量とり、出血している爪の断面にしっかりと押し当てます。そのまま数秒から数十秒ほど圧迫し続けてください。ほとんどの場合、これで出血は止まります。

もし止血剤がない場合は、清潔なガーゼやコットン、ティッシュなどで出血部分を強く圧迫し続けてください。しばらく圧迫しても血が滲み出てくる、あるいは全く止まる気配がない場合は、すぐに動物病院に連絡して指示を仰ぎましょう。

トイプードルが爪切りを嫌がる場合の対処法

犬のおやつの時間

爪切りに良いイメージを持たせる

過去に痛みを感じた経験や、体を強く押さえつけられた恐怖から、爪切り自体を嫌いになってしまう犬は少なくありません。まずは、爪切りに対する悪いイメージを払拭することから始めましょう。

爪切りを見せるだけでおやつをあげる、足先に優しく触れる練習をするなど、小さなステップから慣らしていきます。一度に全ての爪を切ろうとせず、「今日は1本だけ」と決め、できたらたくさん褒めてあげることで、徐々に抵抗感を減らしていくことができます。

おやつやご褒美を活用する

犬の気を逸らすことも有効な手段です。ペースト状のおやつを舐めさせている間に、素早く爪を切るという方法も効果的です。

また、爪切りが終わった後に、大好きなおやつをあげたり、思いっきり遊んであげたりすることで、「爪切りを我慢すれば良いことがある」と学習させることができます。爪切りをご褒美とセットで覚えさせましょう。

電動タイプの爪やすりを使う

犬の中には、爪切りで爪を切る「パチン」という音や衝撃を怖がっている子もいます。その場合は、爪を削って整える電動タイプの爪やすり(ネイルグラインダー)を試してみる価値があります。

ただし、モーター音や振動に慣れさせる練習は必要です。最初はスイッチを入れずに爪に当てる練習から始め、少しずつ音や振動に慣らしていきましょう。

プロに爪切りを依頼する場合の価格相場

プロに爪切りをしてもらう犬

自宅での爪切りが難しい、あるいはどうしても怖いと感じる場合は、決して無理をする必要はありません。無理強いをすることで、愛犬との信頼関係が崩れてしまうこともあります。

トリミングサロンや動物病院では、爪切りだけのサービスも提供しています。プロに依頼すれば、犬にストレスをかけず、安全かつスピーディーに処置してもらうことができます。

価格相場は、爪切り単体の依頼であれば500円から1,500円程度が一般的です。ただし、地域や施設、犬の大きさによって料金は変動します。

プロに依頼するメリットは、単に爪を切ってもらえるだけではありません。爪や指、肉球の状態など、足周りの健康チェックをしてもらえる機会にもなります。定期的にプロの目で確認してもらうことは、病気や異常の早期発見にもつながります。

まとめ

爪切りと犬

トイプードルの爪切りは、愛犬の健康と安全を守るために欠かせない大切なお手入れです。最初は難しく感じるかもしれませんが、正しい知識を持ち、適切な道具を揃えれば、ご自宅で行うことも十分に可能です。

大切なのは、一度に完璧を目指さないことです。愛犬のペースに合わせて少しずつ慣らし、終わった後にはたくさん褒めてあげましょう。どうしても難しい場合は、無理をせずにトリミングサロンや動物病院といったプロの力を借りることも、愛犬への愛情の形です。

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