トイプードルなのにでかいのはなぜ?ケース別の理由やリスク、迎える方法まで完全解説

トイプードルなのにでかいのはなぜ?ケース別の理由やリスク、迎える方法まで完全解説

「トイプードルなのにでかいのはなぜ?」その理由は遺伝や犬種の違いにありました。大きいけど病気は大丈夫?という飼い主さんの不安を解消し、健康面の注意点や大きい子を迎える方法も解説。デカプーに興味がある方は必見です。

トイプードルなのにでかい!その理由は?

でかいプードルと人

ドッグランや散歩中、愛らしいトイプードルを見かける機会は多いでしょう。しかし、時折「あの子、トイプードルだよね?なんだか想像より大きいな」と感じることはありませんか。

また、ご自身の愛犬が子犬の頃の予想を超えてすくすくと成長し、「うちの子、もしかして大きめ?」と少しばかりの疑問や不安を抱いている飼い主さんもいるかもしれません。

「大きいトイプードル」は、その愛らしい見た目とがっしりとした存在感から「デカプー」という愛称で呼ばれ、密かな人気を集めています。なぜ、同じトイプードルのはずなのに、個体によって大きさに違いが生まれるのでしょうか。

主な理由として「両親の遺伝による影響」「別サイズのプードルと勘違いしている」ケースなどあります。

この記事では、大きいトイプードルに興味を持つ方や、愛犬のサイズについて知りたいと願う飼い主さんのために、その背景にある理由を解説していきます。

「両親の遺伝で」でかいトイプードルに育ったケース

トイプードル

愛犬の体の大きさが予想以上になる最も一般的な理由は、その両親や祖先犬からの遺伝の影響です。

人間の子どもが両親に似るように、犬もまた、その姿や体格が両親犬から受け継ぐ遺伝子の影響を強く受けます。

トイプードルは、ジャパンケネルクラブ(JKC)の定める犬種標準(スタンダード)では、体高が24cm〜28cmと規定されています。多くのブリーダーはこの基準内で繁殖を行いますが、その子の親や祖父母、さらにその前の世代に、トイプードルよりも一回り大きい「ミニチュアプードル」の血筋が入っている場合があります。

その場合、親犬がトイプードルのサイズであっても、先祖の持っていた大きめの体格の遺伝子が子犬に現れることがあります。これが、血統書上はトイプードルでありながら、標準サイズよりも大きく成長する主なメカニズムです。

子犬の時点では将来の正確なサイズを予測することは難しいですが、両親犬のサイズを確認することは一つの参考になります。しかし、遺伝子の組み合わせは複雑であるため、あくまで目安と捉えるのが良いでしょう。

サイズの大きい「スタンダードプードル」などと勘違いしたケース

4匹のプードル

「大きいトイプードルだと思っていたら、実は違うサイズのプードルだった」というケースも少なくありません。

実は「プードル」という犬種には、私たちが最もよく知るトイプードル以外にも、複数のサイズが存在します。

これらはすべて血統管理団体であるJKCで公式に認められているプードルの一族です。見た目の愛らしさや賢さといったプードルならではの魅力は共通していますが、それぞれに体格や得意なこと、歴史的背景が異なります。

街で見かけた大きなプードルや、知人宅の「大きいトイプードル」は、もしかしたらこれから紹介するサイズのプードルかもしれません。

スタンダードプードル

スタンダードプードル

プードルという犬種の中で最も歴史が古く、元々のサイズがこのスタンダードプードルです。JKCの犬種標準では体高が45cm〜60cm(上限としてプラス2cmまで許容)と定められており、大型犬に分類されます。体重は20kgを超えることも珍しくありません。

元々はカモ猟で活躍していた水猟犬であり、非常に賢く運動能力も抜群です。その優雅な容姿からショードッグとしても人気が高く、穏やかで愛情深い性格は家庭犬としても人々を魅了しています。

ミディアムプードル

ミディアムプードル

スタンダードプードルと後述するミニチュアプードルの中間にあたるサイズが、ミディアムプードルです。JKCの犬種標準では体高35cm〜45cmと定められています。日本ではまだ飼育頭数が少なく、見かける機会は稀ですが、中型犬ほどの大きさで、活発さと扱いやすさを兼ね備えていることから海外では人気があります。

ドッグスポーツなどを一緒に楽しみたいアクティブな飼い主さんにとっては、最高のパートナーとなるでしょう。

ミニチュアプードル

ミニチュアプードル

トイプードルと間違われやすいのが、このミニチュアプードルです。JKCの犬種標準では体高28cm〜35cmと、トイプードルより一回り大きく、骨格もしっかりしています。体重は5kg〜8kg程度になることが多く、トイプードル(一般的に3kg前後)と比較するとその差は明らかです。

「うちの子は大きいトイプードルだと思っていた」という場合、このミニチュアプードルのサイズに該当しているケースが非常に多いです。性格はトイプードル同様に賢く快活で、より体力があるため、一緒に様々な活動を楽しみたい方に適しています。

ほかのトイプードルよりもでかいのは大丈夫?病気や疾患の心配は無い?

薬とプードル

愛犬が他の子より大きいと、「何か病気なのでは?」と心配になるかもしれません。

しかし、結論から言うと、骨格がしっかりしていて犬種標準より少し大きいだけであれば、健康上の心配はほとんどありません。

それは人間にも身長が高い人や小柄な人がいるのと同じで、その子の個性の一部です。遺伝的に大きく育った子は、体が大きい分、骨や筋肉もしっかりしているため、むしろ丈夫であるともいえます。

ただし、注意が必要なのは「肥満」によって体が大きくなっている場合です。骨格の成長ではなく、単純に体重が増えすぎている状態は、関節や心臓、呼吸器系に大きな負担をかけ、様々な病気のリスクを高めてしまいます。愛犬の体が大きいのが健康的な骨格によるものか、肥満によるものかを見極めることが大切です。

簡単なチェック方法として、体を優しく触ってみて、肋骨の感触が分かるか、上から見たときに腰にくびれがあるかなどを確認しましょう。もし肋骨が脂肪に埋もれて触れない、くびれが全くないという場合は肥満の可能性があります。

少しでも心配な点があれば、かかりつけの動物病院で相談し、適正体重や食事管理についてアドバイスを受けることをお勧めします。

でかいトイプードルを迎える方法

プードルと男の子

がっしりとした大きいトイプードル、いわゆる「デカプー」の魅力に惹かれ、家族として迎えたいと考える方もいるでしょう。そういった子と出会うには、いくつかの方法があります。

ペットショップで月齢が少し進んだ子犬を探す

一つの方法は、ペットショップで月齢が少し進んだ子犬を探すことです。生後2〜3ヶ月の子犬の段階では将来の大きさを完全に見極めるのは困難ですが、月齢が進むにつれて体格の傾向が見えてきます。店員さんに「両親のサイズ」や「大きめに育つ可能性」について尋ねてみるのも良いでしょう。

ブリーダーから探す

より確実に大きいサイズの子を望むのであれば、ミニチュアプードルやミディアムプードルを専門に繁殖しているブリーダーを探すのが最も確実な方法です。優れたブリーダーのもとでは、犬舎を見学し、実際に親犬や兄弟犬に会うことができます。親犬の姿を見ることで、将来の愛犬のサイズ感や性格をある程度予測することが可能になります。

保護犬・里親から探す

保護犬の里親になるという選択肢も忘れてはなりません。動物保護団体などには、様々な事情で飼い主を失ったプードルが保護されていることがあります。成犬であれば体の大きさは確定していますし、純血種でなくともプードルの血を引いた魅力的なミックス犬もたくさんいます。サイズも性格も様々な子の中から、新しい家族を探すというのも素晴らしい選択です。

まとめ

スタンダードプードルとトイプードル

トイプードルが予想より大きく育つ背景には、主に両親や祖先から受け継いだ「遺伝」が関係しています。また、そもそもトイプードルではなく、ミニチュアプードルなど別のサイズのプードルである可能性も考えられます。

犬種標準のサイズから多少はみ出していたとしても、それが肥満によるものでなければ、健康上の問題はありません。それは、他の誰とも違う、その子だけの愛すべき「個性」です。体の大きさも、毛の色や性格と同じように、その子を形作る大切な要素の一つと捉えましょう。

サイズに関わらず、目の前にいる愛犬との一日一日を大切に過ごすことが、何よりも幸せなことと言えるでしょう。

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