チワワに訪れる「ブサイク期」とは?
チワワの子犬に訪れるのが「ブサイク期」です。ブサイク期が訪れるとチワワの様子は大きく変わります。
しかし、「ブサイク期がある」と知らずに飼い始める人も多いでしょう。子犬を飼い始めてブサイク期を迎え、驚いて病院に駆け込む人もいます。
それほど強烈な見た目の変化を迎えるのが、チワワのブサイク期です。チワワの特徴とも呼べる時期ですので基本的に心配はいりません。
ブサイク期を迎えて驚かないよう、特徴や時期などについて確認してみましょう。
抜け毛が増えて子犬の見た目が変化すること
チワワのブサイク期とは、抜け毛が増えて子犬の見た目が変化することです。ブサイク期だけでなく、「ハゲ期」「崩れ期」などの別称で呼ばれることもあります。
特に大きな変化が抜け毛です。地肌が見えるほど毛が抜けてしまう子犬もいるでしょう。その様子を見て「ひどい」「みすぼらしい」と感じる人も少なくありません。
抜け毛が増えるだけなので食欲が落ちることもなく、チワワ自体は元気です。心配だと感じるでしょうが、成長に伴ってやがて抜け毛も落ち着きます。
さらに、チワワは成長の過程で顔・手足・胴が伸びていくのが一般的です。ブサイク期には乳歯が抜けて大人の歯が生え始めるため、め抜け毛以外でも「ブサイク」と感じられるかもしれません。
チワワのブサイク期は生後3~4ヶ月の頃に起こる
個体差もありますが、チワワのブサイク期は生後3~4ヶ月の頃に起こります。生後7ヶ月ごろになると抜けた毛が増え、1歳を迎える頃には毛量が増えてきて、本来のチワワらしい顔つきになってきますが、個体差もあるため時間がかかる可能性もあるでしょう。
1歳を過ぎたころにはチワワは大人の体格になります。完全にチワワの毛量が落ち着くのは2歳ごろです。
ブサイク期は短い期間であるため、いつのまにか終わるでしょう。そのため写真や動画で残しておくと記念になります。抜け毛でちょっとブサイクになった姿も、ぜひ思い出として記録してみてくださいね。
チワワにブサイク期が訪れる理由
チワワにブサイク期が訪れる理由はなぜなのでしょうか。「そもそも他の犬では聞いたことがない」と感じる方も多いかもしれません。
そこでチワワにブサイク期が訪れる理由について紹介していきます。ブサイク期の代表的な理由となるのが以下の2つです。
- 成長とともに子犬の毛から成犬の毛に生え変わる
- 季節に合わせて下毛が抜ける時期がある
愛犬にブサイク期が訪れても驚かないよう、理由を確認していきましょう。
成長とともに子犬の毛から成犬の毛に生え変わる
ブサイク期が訪れるのは、成長とともに子犬の毛から成犬の毛に生え変わるからです。
チワワには、成長と共に毛質が変化する特徴があります。子犬時代の毛はパピーコートと呼ばれ、柔らかくてふわふわしています。やがてパピーコートは抜け落ち、成犬の硬い毛に生え変わります。
ロングコートチワワなら、もともと毛量が多めです。その毛が大量に抜け落ちてしまうとかなり見た目の印象が変わるでしょう。
季節に合わせて下毛が抜ける時期がある
季節に合わせて下毛が抜ける時期があるのも、ブサイク期が訪れる大きな理由です。犬の被毛には「シングルコート」「ダブルコート」の2種類があります。代表的な犬種はこちら。
- シングルコート:プードル、マルチーズ、ミニチュアシュナウザーなど
- ダブルコート:チワワ、柴犬、ダックスフントなど
ダブルコートの場合、被毛はトップコートとアンダーコートの二重構造です。
ダブルコートの犬種には換毛期と呼ばれる時期があります。飼育環境にもよりますが、換毛期は基本的に春と秋の2回。春の換毛期では冬毛が落ちて、密度の少ない夏毛が生えてきます。
そして秋になると夏毛が落ち、保湿性の高い冬毛が生えてくる仕組みです。換毛期は極端に毛が抜けるため、どうしても見た目が悪くなってしまいます。
成長に伴う生え変わりと換毛期が重なる
成長に伴う生え変わりと換毛期は、どちらも大量に毛が抜けて犬の見た目に変化が生じます。そして2つの時期が重なるとさらに抜け毛はひどくなるでしょう。
抜け毛がひどいと、チワワに見えないほど毛がスカスカになってしまうこともあります。
また部分的に地肌が丸見えの状態になってしまうかもしれません。「みすぼらしい」と感じるほど毛が抜けているなら時期が重なっている可能性が高いでしょう。
チワワがブサイク期を迎えたらどうすればいい?
いくら「ブサイク期がある」と聞いていても、実際に見ると不安になるでしょう。かなり見た目が変われば、不安になってしまうのも当然です。どうしたら良いか分からず困惑してしまう飼い主も少なくありません。
そこで、ブサイク期を迎えたときの対策についても紹介します。どうしたら良いのか事前にチェックしておきましょう。
ブサイク期の換毛が落ち着くまで様子をみる
ブサイク期の換毛が落ち着くまでは、子犬の様子を見るようにしましょう。
成長に伴う抜け毛や季節性の換毛であれば、基本的にこれといった対処法はありません。愛犬が元気で皮膚トラブルがみられなければ大丈夫です。気温に合わせて保温や保湿をしながら様子を見ましょう。
冬に抜け毛がひどいのであれば、寒さから保護してあげるのも大切です。犬用の服を利用する、室温を調整するなどして愛犬の健康管理を行いましょう。
単なるブサイク期か判別出来ないときは、病院で相談するのがおすすめです。定期的に健康診断を受けると愛犬に異変があったときに気づきやすくなります。
子犬にかゆみや皮膚の異常がある時は早めに受診する
子犬にかゆみや皮膚の異常がある時は、早めに動物病院を受診しましょう。ただし「見分け方が分からない」という方もいるでしょう。
皮膚の異常やケガなどが疑われるのは、以下のようなケースです。
- 皮膚に赤みがある
- フケが出ている
- 肌にかさぶたがある
- かゆみがあり体をしきりに搔く
赤み・フケ・かさぶたが出ているのなら、皮膚疾患やケガが考えられます。皮膚疾患なら適切な治療が必要です。かゆみがあり体をしきりに搔くならアレルギー症状かもしれません。
いつもと違うフードやおやつを与えたあとは、特に注意して様子を観察しましょう。ビーフやチキンなど、ドッグフードに含まれる材料でアレルギーが出る犬もいます。
抜け毛が増え、普段と様子が違うと感じたら、動物病院に相談しましょう。アレルギーが疑われるのなら、検査でアレルギーを特定してもらい、適切な対応が必要です。
愛犬の育て方に注意してみる
ブサイク期がなかなか終わらないのなら、愛犬の育て方に注意してみましょう。なぜなら健康的な被毛を作るためには、新陳代謝を高める必要があるからです。
子犬が健やかに育つための注意点はこちら。
- 栄養バランスが整っている食事を与える
- 生活リズムを整える
- 毎日適切な運動をする
- ストレスを減らす
被毛だけでなく、愛犬の健康にとって重要となるのが栄養バランスの良い食事です。なるべく規則正しい生活をして、毎日のお散歩など運動の運動も大切。家の中ではストレスの少ない環境を用意することも重要です。
毎日の生活を見直し、必要に応じて改善を検討してください。
まとめ
生後3ヶ月ごろからチワワは抜け毛が増えて顔つきが変わり、ブサイク期を迎えます。子犬のころは厚かった被毛も、一時的にスカスカになる可能性が高いでしょう。
ブサイク期は極端に見た目が変わってしまうため、初めてチワワを飼うなら驚くのも当然です。それでも成長に伴って落ち着いていきますので、安心してくださいね。
ただし肌に異変があったり、かゆがっていたりするなら要注意です。大きな異変がみられた場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
2歳を過ぎた頃にはチワワはすっかり大人の表情になり、毛質も厚みが出てきます。少し時間はかかりますが、ブサイク期は大切な成長期です。変わらずたっぷりの愛情で育ててあげてくださいね。