基本情報
ミニチュアピンシャーの基本情報
- 性格
- 活発、遊び好き、機敏で大胆、負けん気が強い、番犬気質
- 大きさ
- 4~6kg(体重)
25~30cm(体高) - 毛色
- ブラック&タン(黒地に茶色)、チョコレート&タン(濃い茶色)、レッド(赤みがかった褐色)
- 寿命
- 12年~14年
価格
- ペットショップ:15万~44万円
- ブリーダー :27万~37万円
- 男の子:14万~43万円
- 女の子:22万~46万円
- ブラック&タン :22万~47万円
- レッド :19万~37万円
- チョコレ-ト&タン:23万~32万円
ミニチュアピンシャーの価格は、およそ25万~30万円前後が相場です。
性別による価格の違いはさほどなく、やや女の子のほうが高い傾向があります。
毛色は、ブラック&タンが一番多く、次いでレッド、チョコレ-ト&タンが多く販売されています。それら毛色の違いによる値段の差はさほどありません。
ブルータンやイザベラの毛色は珍しく、価格は30万円前後となっています。
ルーツと歴史
小さいけれどもたくましいミニチュアピンシャーは、ドイツ原産の犬です。
しかし、犬種として生まれた経緯や祖先となった犬などの情報は、その多くが謎に包まれています。
ミニチュアピンシャーの歴史の始まりは定かではなく、ジャーマン・ピンシャーにダックスフントやイタリアン・グレーハウンドなど複数の犬種がかけ合わされ、19世紀の終わりごろに今の姿が確立されたと考えられています。
多くの他の犬種と血をまじえながら品種改良をされてきたものの、姿が似ているドーベルマンとはまったく血のつながりはありません。
同じドイツ原産の犬種ではありますが、ミニチュアピンシャーはドーベルマンをミニチュア化した犬ではなく、むしろドーベルマンよりも古い歴史を持つ犬種です。
1900年にはドッグショーデビューを果たし、やがてアメリカに渡っていった犬たちが、ドイツ語で「テリア」の意味を持つ「ピンシャー」と呼ばれ始めました。
アメリカでは1929年に犬種として公認されたものの、ミニチュアピンシャーという今の名前になったのは1972年のことです。
原産国であるドイツでは、小さな赤い鹿(レー)に似ているという理由から、現在でも「レー・ピンシャー」という名前で呼ばれています。
第一次世界大戦後には一時犬種としての人気が落ち込み、頭数が減ってしまった時代もありましたが、現在ではドイツを始め、日本や世界中で安定した人気を持つ小型犬種となっています。
特徴
初心者
✓初心者には少し難しい犬種。気質を理解したしつけが必要。
小さい体に見合わないほどの体力と活発さを持つ犬種です。
そのため、一緒に運動やお出かけを楽しめて、にぎやかな家庭を求める人でないと難しいでしょう。
また、吠える気質や、どんな相手にもひるまず立ち向かう姿勢へのしつけも必要です。
自分の気持ちをまっすぐに教えてくれるため、仕草や表情をよく読み取りながら向き合ってあげてください。
性格
✓甘える時はべったり。たまに他への興味が勝って飼い主を忘れてしまう。
信頼する飼い主には、体をくっつけて思いっきり甘える姿を見せてくれます。
一方で、遊び好きで好奇心旺盛な性格から、気になるものに一直線に向かっていき、飼い主を忘れて夢中になってしまうことも。
室内では甘えん坊、外ではやんちゃな様子でどんどん動くといったように、場面に合わせて行動することも多いでしょう。
学習能力
✓頭が良い犬種。信頼関係を元にしたメリハリのあるしつけが大切。
周りをよく観察して、次に何をすべきか自分で考える頭の良さがあります
ただし、このお利口さがイタズラや攻撃行動として発揮されないようにしなければいけません。
心の底からほめる、真剣な態度で叱るなど、「良いこと」「悪いこと」ははっきりと伝えましょう。
飼い主との信頼関係があれば、家族をとても尊重してくれる忠実な犬になります。
お手入れ
✓お手入れはしやすい。幼い頃からのお手入れに慣れる練習は必須。
毛のカットは必要のない短毛種のため、自宅でのお手入れは簡単です。
シャンプーや爪切りなど、基本のお手入れに慣れている子なら、短時間で終えることができるでしょう。
ただし、記憶力の良さから、1度でも嫌な思いを経験すると「お手入れ嫌い」になりやすい犬種です。
お手入れが苦手な子に育つと手間や時間がかかってしまうため、自宅でチャレンジする前にトリマーや獣医師のアドバイスを受けておくと安心です。
抜け毛
✓抜け毛は多い。こまめなブラッシングや掃除で抜け毛対策を。
短い毛は生え替わるまでのサイクルが早いため、季節に関係なくよく抜けます。
また、硬めの毛質であることから、刺さるように敷物や人の衣服にくっつくため、掃除も大変な場合が多いでしょう。
日頃からこまめにブラッシングしたり、場所によっては犬用の服を着せることで、抜け毛の落下を防ぐことができます。
におい
✓体臭は弱め。部分的な汚れが溜まるとニオイが出やすいので注意。
体臭そのものはあまり感じることはない犬種です。
お散歩後の体の汚れがあったとしても、軽く拭くだけでキレイにできるため、嫌なニオイは発生しにくいでしょう。
しかし、お手入れの間隔が空き、皮膚に皮脂汚れが溜まったり、お尻の肛門腺に分泌液が溜まり続けると、ニオイを感じやすくなります。
また、垂れ耳タイプの子は耳垢が溜まっても気づきにくいため、耳からのニオイにも注意が必要です。
吠える
✓よく吠えてにぎやか。落ち着いた行動を取れるよう練習しよう。
気が強く、縄張りを守ろうと頑張るタイプのため、ちょっとした物や音にも反応して吠える傾向があります。
遊びたい時も、吠え声と一緒にアピールするにぎやかさを発揮するでしょう。
幼い頃から多くのものに触れ、接し方を学んでいれば、吠える必要はないときちんと理解してくれます。
はしゃいで興奮するからこそ吠える子も多いため、「待て」などの指示に集中させて、落ち着かせる練習をするのもおすすめです。
人見知り
✓人見知りしやすい。子犬の頃から人や犬との接し方を学ぼう。
基本的には警戒心が強く、飼い主以外に気を許すことが少ないため、他の人や犬と仲良くなるには時間がかかります。
時には、自分より大きな相手でも遠慮なく立ち向かいます。飼い主が近くで見守り、相手との相性を確認してあげてください。
子犬のうちから家族以外の人や犬と楽しく遊んだ経験がたくさんあれば、誰とでも明るく接する犬に成長してくれるでしょう。
子供との生活
✓小さい子供は苦手。犬との触れ合い方を理解してから同居しよう。
遊び方が激しく、「嫌なことは嫌!」と吠える・噛むといった行動で表現する傾向があるため、小さい子供がいる家庭では注意が必要です。
じゃれているつもりの噛み方が、いつしか本気で噛む攻撃行動につながる場合もあります。
犬が嫌がることはしないというルールを理解してくれる年齢の子供であれば、犬にとっても良き遊び相手となれるでしょう。
性格
やんちゃで活発なミニチュアピンシャーは、小柄な見た目ですが家族の輪を明るく照らしてくれる元気な犬です。
家族への愛情深さも一級品で、飼い主さんへの一途な姿がたまらない魅力にあふれているミニチュアピンシャーの性格をご紹介します。
活発で遊び好き
体を動かすことが大好きで、遊ぶことや飼い主さんとのお出かけをアクティブに楽しむミニチュアピンシャーは、さまざまなものに興味を示して夢中になりやすい性格です。
そのため、時には「落ち着きがない」と言われてしまうこともあり、ミニチュアピンシャーが満足できる運動量や好奇心を満足させる遊びを日々確保してあげることが大切です
やんちゃな甘えん坊
室内でも屋外でもくるくるとよく動くやんちゃなミニチュアピンシャーの人気の1つに、飼い主さんにはべったりと甘えて抱っこをおねだりする甘えん坊な一面があげられます。
愛犬とくっついて過ごしたいという飼い主さんにとっては、スキンシップを好んで行うミニチュアピンシャーは理想的なパートナーになってくれます。
機敏で怖いもの知らず
物音や動くものに対してすぐさま反応し、気になるものや対抗しなければいけないと思うと小柄であるにも関わらず、素早い動きでどんな相手にも立ち向かっていく傾向があります。
勇敢で大胆、もしくは神経質とどちらとも取られやすく、周囲の人や犬、物へ過剰な反応をしないよう幼い頃からさまざなま経験を積ませてあげましょう。
警戒心が強く賢い番犬気質
好奇心旺盛ですが、家族以外の人や犬には人見知りをすることもあり、「外が好きで楽しい!」という行動を取る一方で、誰にでもフレンドリーに接するタイプではありません。
自分自身や大切な家族を守るため、室内でも屋外でも警戒しなければいけないと律儀に対応する番犬となることも多いです。
しつけにはお利口にチャレンジ精神をもって学んでくれるため、お家でのルール作りをしっかりと行うことで対処しましょう。
毛色
ミニチュアピンシャーの毛色でスタンダードとして認められているのは、「ブラック&タン」「チョコレート&タン」「レッド」の3色のみです。
非公認の毛色にはブルー(グレー)やイザベラ(灰色がかった薄い茶色)、ホワイトが混じった毛色などもレアカラーとしてありますが、遺伝性の病気を抱えやすいといった点に注意が必要です。
ブラック&タン
真っ黒の毛色をベースにして、「タン」と呼ばれる黄色がかった茶色の毛が、眉毛・口周り・胸・足周りに入っている毛色を「ブラック&タン」と言います。
ミニチュアピンシャーが持つ小柄ながら活発で力強い姿をよく現している色合いです。
チョコレート&タン
同じタンでも「チョコレート&タン」と呼ばれるチョコレートを思わせる濃い茶色がベースとなっている場合は、ブラック&タンよりも柔らかい雰囲気を感じさせてくれます。
チョコレート&タンの毛色は、略して「チョコタン」と呼ばれることが多いです。
レッド
赤みがかった褐色のみの毛色です。ブラックタン、チョコレートタンのような眉毛に見える模様や他の差し色はありません。
茶色の中でも、「ディアーレッド」「レディッシュブラウン」「ダークレッドブラウン」といった色合いを細かく分けて呼ばれることもあります。
お手入れのアドバイス
ミニチュアピンシャーの被毛は、1層のみのシングルコートで毛の生え変わりのサイクルが短く、1年中抜け毛が発生します。
ですので数日に1回程度、ラバーブラシで軽くなでるようにブラッシングをしてあげましょう。
シャンプーは月に1回を目安にして、垂れ耳の場合は耳の中のチェックも忘れずに行ってください。
細く短い抜け毛にはブラッシングで対策を
ミニチュアピンシャーの細く短い毛は、1層のみのシングルコートと呼ばれる被毛タイプで、ダブルコートと呼ばれる2層構造になっている被毛タイプに比べると、換毛期と呼ばれる下毛の抜け替わりが激しい時期はありません。
しかし、1本1本が短い分、毛の生え替わりのサイクルは長毛種に比べると短く、1年中抜け毛が発生します。
気づいたら飼い主さんの服に付着していたり、室内に落ちているといったことも多いため、数日に1回程度は短毛種用のラバーブラシで軽くなでるようにブラッシングをしてあげましょう。
力を強く込めすぎたり、長時間に渡って行ってしまうと、ゴムでできた柔らかいブラシと言えども皮膚への摩擦刺激が強くなりすぎて傷つけてしまうため、ブラシを体に「乗せる」感覚で優しくかけてあげてください。
月1回のシャンプーとこまめな拭き取りで体臭予防
やんちゃで活発な子が多いため、ほこりや皮脂、土など体の汚れがいつのまにかついてしまい、体臭の原因になっていることも多い犬種です。
月1回を目安にシャンプーをして、ぱっと見では分からない汚れをすっきりと落とし、体の臭いを予防しましょう。
短毛で被毛のカットの必要がないため、お家でもお風呂に入れやすいはずです。
脇の下や内股、肉球の間などのすすぎ残しに注意し、短毛と言っても生乾きにしないようタオルドライとドライヤーの利用で毛の根元からしっかりと乾かしてあげてください。
皮膚や被毛の乾かし残しや長時間ドライヤーの熱に当てすぎると、皮膚炎や乾燥肌によるフケの原因になりやすいため注意しましょう。
また、短期間で繰り返し行うシャンプーも、必要な分の皮脂まで落としてしまうことが多いため、普段の軽い汚れは蒸しタオルなどでサッと拭いてあげる方が良いですね。
月1回のシャンプーをトリミングサロンに依頼すると、お家では出血が心配で難しい爪切りや、慣れるまでにコツが必要な肛門腺絞りなども一緒に行ってもらうことができ、皮膚の状態も客観的に見てもらえるためおすすめです。
垂れ耳のミニピンは耳のチェックも忘れずに
断耳を行って立ち耳になっているミニチュアピンシャーは、耳の中が比較的蒸れにくく、体をブルブルと震わせた時に耳垢も外に出て行きやすいです。
しかし、垂れ耳の場合はシャンプー後の湿気や、日本の夏の蒸し暑さが原因で耳の中が蒸れやすく、外耳炎を引き起こす確率も増すため、週に1度は耳の中を確認し、耳垢があればイヤークリーナーを湿らせたコットンで優しく拭き取る耳掃除を行ってあげましょう。
また、保温の役割を果たす下毛がないミニチュアピンシャーは寒がりのため、こたつの中に潜り込んだり、ヒーターやストーブの前を陣取って、冬でも耳の中に蒸れが発生しやすい状況を作ってしまうことがあります。
皮膚も乾燥しやすくなるため、耳のチェックと同時に暖房器具に近づきすぎないようゲートを設置したり、皮膚に犬用の保湿剤を塗る、シャンプー後の保湿コンディショナーを活用するといった方法でケアしてあげると良いでしょう。
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