基本情報
マルチーズの基本情報
- 性格
- 明るい、従順、温厚、愛情深い、活発、勇敢で大胆、神経質
- 大きさ
- 体重:2.5kg〜3.5kg
体高:20cm〜25cm - 毛色
- ホワイト(純白)、タン(薄いベージュ)、レモン(黄色味かかった白)
- 寿命
- 12年〜15年
値段
- ペットショップ:20万~52万円
- ブリーダー :21万~47万円
- オス:22万~49万円
- メス:28万~54万円
現在のマルチーズの値段は、おおよそ30万円前後が平均価格です。
女の子のほうが販売されている頭数が少なく、男の子に比べるとやや高めの傾向にあります。
ルーツと歴史
紀元前1500年頃から存在していたとされるマルチーズですが、そのルーツには諸説あり不明な点も多く残されています。
もっとも有力なのは、フェニキア人(現在のレバノン近辺に都市国家を築いていた民族)によって海洋貿易の中継地点であった地中海の『マルタ島』に持ち込まれた犬種であるという説です。
のちにヨーロッパ各地へと紹介されたマルチーズは、またたく間にフランス、イギリスの貴族に愛玩犬として可愛がられ、ビクトリア女王もマルチーズ飼育していたことでも有名です。
19世紀末には一般市民の間でも大人気の犬種となりました。日本国内においても1968年〜1984年の16年間、飼育登録数トップを保持するなど根強い人気を誇る犬種として知られます。
特徴
初心者
✓明るくまっすぐな性格で飼いやすい犬種。スキンシップが好きな人に向いている。
マルチーズは明るく甘え上手な性格なため、初めて飼う人でも飼いやすい犬種です。
小型犬の中でも小さいマルチーズは、愛玩犬としての歴史が長く「抱き犬」と呼ばれて可愛がられてきました。
スキンシップをたくさん取りたい人にとっては、とくに向いている犬種といえるでしょう。
ただ、被毛のお手入れは毎日欠かせないため、その点では少し手間がかかります。
性格
✓家族のそばにいることが大好き。一緒にいる時間をたくさん作ってあげよう。
飼い主や家族にとても深い愛を持ち、一時も離れたくないほどの甘えん坊です。
また、基本的に素直でおだやかですが、遊びが大好きで明るく活発な面もあります。
家族が大好きなので、たくさん遊んだり、抱っこしたり、積極的にコミュニケーションをとる時間を作ってあげましょう。
学習能力
✓強引なしつけは覚えてくれない。上手に褒めながら根気よく教えよう。
マルチーズは物覚えが悪くないですが、強要することを嫌う傾向にあります。
しつけの際は、上手に褒めながら根気よく覚えさせましょう。
ただし、甘やかしすぎると攻撃的になったり、吠えグセがついたりしますので、極端なしつけ方にならないように注意しましょう。
お手入れ
✓毎日のケアに時間がかかる。汚れやすい顔周りをこまめに拭こう。
長い毛はとても細く絡まりやすいので、毎日のブラッシングが必要です。
毛は地面に裾を引きずるほど長く伸びるので、月1回程度のシャンプーやカットが必須となります。
ですがその代わりに、色々なカットスタイルを楽しむ事ができます。
また、毛が目に入ることで涙が増えたり、食事や飲水で口周りが汚れると、白い毛が赤茶色に変色してしまいます。
こまめにコットンで拭くなどケアをしてあげましょう。
抜け毛
✓抜け毛がとても少ない。毛のもつれ予防にブラッシングは必要。
マルチーズはシングルコート(上毛のみ)なので換毛期(大量に毛が生え替わる時期)がなく、抜け毛が少ない犬種です。
だからといって、ブラッシングを疎かにしていいわけではありません。被毛のケアや血行促進による健康維持のためにもお手入れはとても大切です。
におい
✓ニオイは少ない。ただし顔周りの汚れから嫌な臭いが出やすい。
マルチーズは皮膚と被毛の間の通気性が保ちやすい構造になっているため、体臭は発生しにくい犬種です。
ただし、垂れ耳なのでその分汚れが溜まって外耳炎になりやすく、ニオイの原因になる場合があります。
また、お口周りについたよだれや食べ物のカスが残っているときなどもニオイの原因になるので拭いてあげましょう。
吠える
✓家族への吠えは少ない。慣れない人やモノに対して吠えてしまう傾向がある。
飼い主や家族に対して愛情に満ちた犬種なので、室内で吠えることは少ないでしょう。
しかし、大好きな飼い主さんやお家を守りたいばかりに、インターホンの音や来客に対して警戒心が強くなって吠えてしまうことがあります。
また、お散歩や知らない場所に行った際も吠えてしまうことがあるため、子犬の頃から色々な物や人に慣れさせて社会性を身につけさせる必要があります。
人見知り
✓家族以外の人は少し苦手。いろいろな出会いを積み重ねて慣れさせよう。
飼い主や家族以外の人や犬にはあまりなつかず、神経質な面を見せることもあります。
警戒心が強いですが、あまり攻撃的ではないのもマルチーズの特徴です。
甘やかしすぎず、子犬のうちから家族以外の存在に慣れさせて社会性を身に付けさせましょう
子供との生活
✓子供とも仲良く暮らせる。体が小さくケガしやすい犬種なのでスキンシップに注意。
基本的に友好的な性格ですので、子供との生活も問題ない犬種です。遊び好きな性格なので子供の良い遊び相手になってくれるでしょう。
ただし、体が小さいため抱っこをしている時の落下やうっかり踏んでしまうといった、突発的な事故には注意が必要です。
性格
古くから愛玩犬として人々に寄り添ってきたマルチーズは、そのイメージ通りとても愛嬌がある性格をしています。しかしその反面、意外な一面を持つ犬種でもあります。
マルチーズの性格、その特徴について紹介します。
明るくて陽気
マルチーズは明るく陽気で遊ぶことが大好きな性格をしています。おもちゃやボールなどで一緒に遊ぶ時間を積極的に作ってあげると喜びます。
飼い主を喜ばせることが好きなマルチーズがいるだけで、家庭内が明るくなるほど素晴らしい家庭犬になってくれるでしょう。
勇敢で怖いもの知らず
小さく愛らしい外見をしているマルチーズですが、意外にも勇敢な一面を持ちます。時には自分よりも大きな犬に向かっていくなど大胆な行動を見せることも。
また、少々神経質なところもあり、騒がしい子供や慣れない物音などに過剰に反応する場合もあります。
トラブルや怪我を防ぐためにも、日頃からテンションのコントロールができるよう、一貫したしつけトレーニングを行うことが重要です。
おおらかで素直
マルチーズは愛玩犬として誕生した犬種ということもあり、素直で温厚な性格です。そのため、子どもやお年寄りとも仲良くなれるでしょう。
飼い主や家族に甘えることが大好きで、一緒に行動することを好みます。
毛色
マルチーズの毛色はレモン色やタンカラーも認められていますが、基本的にはホワイト一色とされています。その中でもより綺麗な純白が望ましいです。
かつては黒色のマルチーズも存在していたようですが、現在では黒色の個体は認められておりません。
現在「黒マルチーズ」と呼ばれる個体は、マルチーズの血統を色濃く受け継いだミックス犬であることがほとんどです。
白(純白)
もっともスタンダードなカラーです。マルチーズは純白であることが望ましいとされているため、一般的なマルチーズはホワイトソリッド(白の単色)であることが多いです。
タン
薄いベージュのようなカラーをタンといいます。ホワイトよりも少し茶色がかっているカラーで単色以外にもポイントでタンが入っているカラーもあります。
レモン
白よりも黄色味(レモン)がかった毛色です。純白とレモンがまだらに入っているものや、全体がレモンカラーの個体もいます。
お手入れのアドバイス
マルチーズの最大の特徴である純白の毛を保つには、毎日のこまめなお手入れが重要です。
涙や目ヤニは見つけたタイミングで蒸らしたコットンで優しく拭き取り、仕上げは乾いたコットンやティッシュでしっかりと拭いてあげましょう。
体も汚れが気になる時に、部分的なシャンプーをしてあげると良いでしょう。シャンプーやカットなどのトリミングは月に1度を目安に、トリマーに依頼して行うことをおすすめします。
トリミングで毛の流れを美しく整える
シングルコート(上毛のみ)のマルチーズは、換毛期による抜け毛に悩まされることがありません。
しかし、被毛は放っておくと伸び続け、柔らかい毛質はもつれや毛玉を作りやすくあります。
被毛のもつれや毛玉を防ぐためにも、毎日ブラッシングすることが望ましいです。
シャンプー・カットなどのトリミングの頻度は、月に1度を目安にトリマーに依頼して行うと良いでしょう。
また、被毛の長さをしっかりと伸ばした状態でキープするフルコート(ロングコート)というスタイルは、毎日のブラッシングとプロによる定期的なカットが必要になります。
日頃のブラッシングは細いピンが並ぶスリッカーブラシや、毛をすくためのコーム(くし)を使い、毛の根元からとかすことを意識しながら行ってください。
シングルコートで暖かい国(マルタ島)出身のマルチーズは寒さが苦手なため、服を着せている飼い主さんも多いです。
洋服を着せる場合、冬場は摩擦や静電気で脇の下などに毛玉やもつれができないように、注意しましょう。
もつれ対策には、胴体部分やお顔の毛を短くする「テディベアカット」や「サマーカット」などがおすすめです。
長く伸びる毛はこまめにカット
基本的にマルチーズの毛は放っておくと長く伸び続けてしまうため、目や足周りの毛が次回のトリミング前に伸びてしまうことがあります。
被毛が目にかかると眼球を刺激して、涙や目やにが増える原因になります。
また、膝の骨が生まれつき外れやすい「膝蓋骨脱臼」を抱えている子の場合、足周りの毛が伸びていると、滑って症状を悪化させてしまう可能性があります。
これらを防ぐためにも、目の周りや足周の毛は定期的に部分カットしてあげましょう。
ケガに注意しながら、お家で行うセルフカットも可能です。
あごの下をつまむようにして顔を固定し、トリミング用のハサミを寝かせるように持って、目にかかる毛のみカットすると良いでしょう。
部分カットに自信がない飼い主さんは、トリミングサロンや動物病院などに、部分カットをお願いできるか相談してみましょう。
色素の沈着を防ぐには毎日のケアが肝心
マルチーズの純白の毛は、赤茶色や灰色の色素沈着に悩まされやすい色でもあります。
色素沈着は、涙やけやよだれ、土や草などによる散歩汚れを放っておくことで起こりますので、こまめなお手入れが大切です。
目の周りのお手入れは、蒸らしたコットンにクリーナーをなじませて行います。
クリーナーをなじませたコットンで目の周りを濡らし、2~3分おいて目やにがほぐれたら、優しく拭き取ります。最後に乾いたコットンで拭いて、水気をとってあげましょう。
お散歩時の汚れ対策として、一般的な犬服はもちろん、愛犬が嫌がらない範囲で、犬用の靴や雨の日用のレインコートも活用すると良いでしょう。
お散歩後に汚れが気になる時は、足だけやお腹から下だけなど、トリミング日以外でも部分的なシャンプーをしてあげましょう。
お散歩する際は事前に、洗面器・お湯・犬用シャンプー・タオル・ドライヤーなどを用意しておくと、帰宅時にすぐに洗えるためおすすめです。
病気・ケガ
マルチーズは大きな瞳と純白の毛並みが特徴の人気のある犬種ですが、白色の犬には網膜や目の異常、聴覚の異常が起きることがあります。
また、心臓の病気にかかりやすい傾向もあるため、体調の変化に気づけるように普段からスキンシップを心がけることが大切です。
いつまでも元気で長生きをしてもらうためには、病気の予防や早期発見がとても重要です。ぜひこの機会にマルチーズのかかりやすい病気を知っておきましょう。
心臓の病気
マルチーズは「僧帽弁閉鎖不全症」などの、心臓の弁に異常がでる病気にかかりやすい犬種です。
心臓は4つの部屋に分かれており、「僧帽弁」や「三尖弁」とよばれる弁で血液の逆流を防止しています。
この弁に異常が生じ、うまく閉鎖できなくなってしまうと血液の逆流が起きます。逆流した血液はじわじわと心臓や肺に負担をかけ、「肺水腫」などの致死的な疾患を引き起こすのです。
心臓病は早期に発見できれば、薬で進行を遅らせることもできますので、若いうちから定期的に、心臓の検査を受けましょう。
目の病気
マルチーズは「異所性睫毛」とよばれる、犬の逆さまつげが起きやすい犬種です。
まぶたの内側などにまつ毛が生えることで、常に目の表面を刺激し「各結膜炎」になってしまう場合もあります。
白目のところが赤くなっていたり、いつもより多く目やにが出ていたり、涙が増えたり、目を閉じ気味にして気にしている様子がある場合は、目の検査を受けましょう。
また、この「異所性睫毛」や「鼻涙管閉塞」が原因で、涙が眼からあふれてしまう「流涙症」がおこり目頭あたりの毛が赤茶色に染まっていく「涙やけ」も多く見られます。白い毛なので特に目立ってしまうことが難点です。
ひどい場合は目周りの皮膚炎を起こすこともあるため、日頃のケアが必要です。
骨や関節の病気
「膝蓋骨脱臼」は小型犬に多い疾患ですが、マルチーズも例外ではありません。
「膝蓋骨脱臼」は、膝のお皿(膝蓋骨)が本来ある位置からずれてしまう疾患で、小型犬では膝の内側にずれてしまう「内方脱臼」が多いです。
痛みを伴う場合もあれば、痛くない場合もあります。痛くない場合でも脱臼したままでは、いずれ筋肉や骨に影響を及ぼしてしまいます。
靭帯が伸びきっている、大腿骨の膝蓋骨がはまる溝(滑車)が浅い、などの場合には、手で元の位置に戻しても簡単に外れてしまいます。その際は手術での整復が勧められます。
呼吸器系の病気
マルチーズは「気管虚脱」という、気管の病気に注意が必要です。心臓病を患っている犬では稀に、この気管虚脱を併発している場合があります。
気管虚脱は、肺までの空気の通り道である気管の一部が潰れてしまう病気です。ガチョウのような「ガーガー」という、特徴的な咳が症状として見られます。
気管虚脱は重度の場合、呼吸困難で死に至る可能性があります。愛犬が苦しそうに咳をしているのを見かけたら、すぐに病院を受診しましょう。
無害な「逆くしゃみ」と勘違いして放置されてしまうケースもあるため、十分に注意してください。
マルチーズは目に見える眼科疾患や皮膚病だけでなく、心臓病や呼吸器疾患など、体の内部に病気を抱えてしまうことが多いです。
特に心臓の病気を早期発見するためには、定期的な健診が非常に重要です。
心臓の聴診は、心臓の病気の早期発見に大切な手段です。
ワクチンなど毎年の受診の度に聴診をしてもらい、「雑音」が聴取される場合には、積極的に心臓の精査を受けましょう。
また、気管の病気(気管虚脱)や骨と関節の病気(膝蓋骨脱臼など)は、肥満が危険因子です。マルチーズは特に、体重管理をしっかり心がけましょう。
ブリーダー紹介
- 武田由美ブリーダー(富山県)
- 福澤万佐子ブリーダー(長野県)
武田由美ブリーダー(富山県)
富山県の空気も水も美味しい立山連峰の麓に犬舎を構える、マルチーズ専門のブリーダーです。
マルチーズを扱って30年の実績と、愛情をかけられのびのびと育てられた子犬は穏やかで優しい性格で、初めて子犬を迎え入れる方でも安心です。アフターフォローも充実していますので、何かあれば相談できるのも嬉しいポイントです。また、遠方から見学される方に向けて、宿泊できるゲストハウスも完備しています。
福澤万佐子ブリーダー(長野県)
長野県の大自然に囲まれた田舎町に犬舎を構える、シーズーとマルチーズ専門のブリーダーです。ドッグランで自由にのびのびと過ごすワンちゃん達は、人懐っこくて可愛い性格と好評です。
福澤 万佐子
ワンちゃんのことならどんな事でも相談可なので子犬の事やしつけの事など悩む前に電話してみたらスッキリすると思いますよ。年中無休なので気楽にどうぞ。
マルチーズが出てくる映画・漫画
ひゃほ〜♪ウニファミリー
『白鳥麗子でございます!』『カンナさん大成功です!』などで知られる漫画家・鈴木由美子さんによるエッセイコミック。
ペットショップで売れ残ったマルチーズの出会いをきっかけに、愛犬に捧げる人生の新章が開幕!?
『ウニ』と名付けた愛犬のために一軒家を建て、お嫁さんを迎え、子宝に恵まれ…気づけば大家族に!
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マルチーズがやってきた! 小犬2匹と暮らすとどうなる?
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