アメリカンエスキモードッグの性格
- 友好的
- 従順
- 警戒心が強い
友好的
アメリカンエスキモードッグは穏やかで友好的な性格なので、他の動物や人間と仲良く過ごすことができます。
従順
アメリカンエスキモードッグは新しいことを学ぶことや飼い主を喜ばせることが好きなので、従順でよく懐きます。
警戒心が強い
アメリカンエスキモードッグは穏やかな性格の反面、もともと農場で使われていた犬を祖先としているため警戒心と縄張り意識が強く、知らない人にはよく吠えます。番犬としては最適ですが、しっかりとしつけをして吠えをコントロールすることが必要です。
アメリカンエスキモードッグの特徴
大きさ(体重/体高)
アメリカンエスキモードッグにはスタンダード・ミニチュア・トイの3種類のタイプがあります。
この犬種の基となったスタンダードタイプは、体重が約11~16kg、体高が約38~48cmの中型犬です。
スタンダードを小型化したミニチュアタイプは体重が約4.5~9kg、体高が約30~38cm、さらに小さいトイタイプは体重が約2.7~4.5kg、体高が約23~30cmの小型犬です。
※AKC(American Kennel Club)のスタンダードをメトリック法に直した数字
被毛(毛色/毛質)
毛色はホワイト一色で、薄いクリーム色(ビスケット色)のマーキングは認められています。毛質はふさふさの分厚いロングコートです。アメリカンエスキモードッグはもともと、雪の中でソリを引くために生み出された犬も種基になっている犬種なので、耐寒性と防水性に優れたダブルコートになっています。密に生えた短めの下毛と、分厚く長い上毛で成り立っています。
体の特徴
アメリカンエスキモードッグは、尖ったマズルと三角形の立ち耳、黒く大きな目と巻いたしっぽが特徴です。大型犬のサモエドを小さくしたような姿をしており、同じスピッツ系の日本スピッツと見分けるのはとても難しいです。
アメリカンエスキモードッグを飼う時の注意点
- しつけ
- 被毛の手入れ
- 十分な運動
- 飼育環境
しつけ
アメリカンエスキモードッグは、警戒心が強い性格のため大声で吠えやすい犬種です。無駄吠えはトラブルの元になりますので、飼い主がしっかりとリーダーになり、吠えたときにはすぐにアイコンタクトを取って注意してください。吠えるのを我慢出来たら思いっきり褒めて、おやつをあげて学習させます。子犬の社会化期には、多くの人や動物と触れ合わせ、様々な体験をさせてあげることで、社会性を身に着けさせるようにしてください。
被毛の手入れ
アメリカンエスキモードッグは長毛のダブルコートのため、定期的な手入れが必要な犬種です。特に換毛期には抜け毛の処理をしてあげないと、根元で抜け毛が絡まって衛生的にも問題になります。最低でも週に1~2回はブラッシングをしてあげてください。
十分な運動
アメリカンエスキモードッグは、活発でエネルギッシュな犬種なので、散歩などで十分に運動させてあげることが大切です。室内で閉じこもっているだけではストレスがたまり、問題行動の原因となります。肥満防止やストレス解消のためにも、十分な量の散歩をしてあげてください。
飼育環境
アメリカンエスキモードッグは従順な性格のため、飼い主のそばにいることを好み、長い時間の留守番はストレスになります。やむを得ず長時間留守にする場合は、十分なスキンシップと運動で、ストレスを解消してあげてください。留守番の間は退屈しのぎのおもちゃなどが役立つでしょう。また、耐寒性の高いダブルコートで寒さに強い反面、暑さには弱いので、暑くなる時期の室内温度や、散歩の時間にも注意が必要です。
アメリカンエスキモードッグの値段
アメリカンエスキモードッグの値段は約15万円ほどになります。という情報もありますが、基本的に日本国内での入手が難しく、海外からの輸入も視野に入れる形になります。輸入費を考えると飼うには高額な犬種になりますね。
アメリカンエスキモードッグをブリーダーから迎えるには
アメリカンエスキモードッグをブリーダーから迎えるときは、必ず飼育環境を確認するようにしてください。パピーミルという、劣悪な環境で犬を繁殖し、営利だけを目的とするブリーダーが問題となっています。適切な設備で健康管理もされているか、しっかりとした知識を持ったアメリカンエスキモードッグのブリーダーなのかを確認することが大切です。値段が安いから、珍しい犬が欲しいから、といった理由だけでブリーダーを選ぶのはやめてください。
アメリカンエスキモードッグを輸入する場合には、海外のブリーダーと連絡を取る必要があるので、個人ではなかなか難しいです。安全面を考えると、生体輸入代行業者などの日本の業者を通して輸入するのがおすすめです。
アメリカンエスキモードッグの里親になるには
アメリカンエスキモードッグは日本では珍しい犬種なので、里親になるのは難しいです。こまめに里親サイトなどをチェックし、海外のサイトも検索してみるといいかもしれません。里親になるには条件が決められているところもありますが、生涯大切に家族の一員として世話をすることは、里親になるうえで大前提です。里親になる前に、自分の生活環境で犬を迎えて十分な世話ができるか、医療費をかけられるかどうか考えてみてくださいね。
アメリカンエスキモードッグの寿命
アメリカンエスキモードッグの寿命は、平均13~15年です。丈夫で健康的な犬種ですが、遺伝性進行性網膜萎縮症などの目の疾患、股関節形成不全やレッグ・ペルテス病などの骨関節疾患に注意が必要です。レッグ・ペルテス病は子犬のうちに発症し、大腿骨頭が壊死してしまう病気です。発症した場合、外科手術で大腿骨頭を切除します。人工関節を取り付ける場合もあります。子犬を迎えたときは、歩き方に異常がないか、足に痛みがないかを注意して見てあげてください。
アメリカンエスキモードッグの歴史
アメリカンエスキモードッグ(英:American Eskimo Dog)はアメリカ原産の犬種でジャーマンスピッツなどの農場で働いていた北方犬種を基に作られたそうです。ドイツ系移民がアメリカに渡ってきた19世紀後半頃に作出されたといわれています。
アメリカンエスキモードッグはもともと「アメリカン・スピッツ」という犬種名でしたが、第一次世界大戦をきっかけに「アメリカンエスキモードッグ」に改名されました。
スピッツという名前が、ドイツ語の「尖った」「炎」という言葉に由来しているため、第一次世界大戦によってアメリカ市民の中に生まれた反独感情から逃れるためにとられた措置です。
なぜエスキモードッグという名前になったのかははっきりしていませんが、雪が好きであることから名づけられたという説や、オハイオ州にあったケンネル名からつけられたという説があります。
アメリカンエスキモードッグは、その賢さと快活さからサーカスで大活躍しアメリカで人気となった犬種だそうです。
アメリカンエスキモードッグは今では「エスキー」という愛称で親しまれています。1985年に犬種クラブが設立され、AKC(アメリカンケンネルクラブ)には1995年に最初のエスキーが登録されています。FCIやJKC(ジャパンケンネルクラブ)では現在のところ公認されていません。
まとめ
アメリカンエスキモードッグはまだ日本では馴染みのない犬種ですが、愛らしい見た目や性格は多くの人を魅了してやみません。穏やかでよく懐き、活発で陽気な性格のアメリカンエスキモードッグは、素晴らしい家族の一員となってくれることと思います。
参考:www.akc.org/