グレートピレニーズの性格
性格
- 頑固
- 警戒心が強い
- 洞察力がある
- 愛情深い
- 勇敢
頑固
頑固な面があるグレートピレニーズには、飼い主がしっかりとリーダーシップを発揮することが大切です。早い時期から信頼関係を築いておかないと、飼い主の指示に従わなくなることがあります。
散歩中などに動かなくなってしまうと、とても抱きかかえられる大きさではないので、困ったことになりそうです。頑固なので、しつけは大変な部分もありますが、根気よく教えていけば、飼い主に忠実な犬になりますよ。
警戒心が強い
古くから牧羊犬、番犬として飼われてきたグレートピレニーズは、警戒心が強い犬種です。近年では、交配によって警戒心がそれほど強くないグレートピレニーズも生まれていますが、個体差があります。
洞察力がある
洞察力があって賢いグレートピレニーズは、飼い主より先に自分で考えて判断しようとするところがあります。
愛情深い
飼い主や家族には深い愛情を示してくれます。子供にも友好的です。甘えん坊な面がありますが、大きな体なので飛びかかられたり、甘噛みされると大変です。しっかりとしつけをしておく必要があります。人懐こいですが、警戒心が強く、知らない人にはあまり慣れません。
勇敢
牧羊犬や番犬として家畜を守り、オオカミやクマなどと戦ってきたグレートピレニーズは、とても勇敢です。怖いもの知らずな面があります。普段は飼い主の指示なく危険に立ち向かうようなことはありませんが、自分で判断する力を持っていますので、飼い主を守るために攻撃的になることもあります。
グレートピレニーズの特徴
大きさ(体高、体重)
体のサイズ
- 体高(オス):70cm~80cm
- 体重(オス):50kg~60kg
- 体高(メス):65cm~75cm
- 体重(メス):40kg~50kg
グレートピレニーズは、大型犬の中でも特に大きい部類です。骨格はがっしりとしています。グレートピレニーズの標準体高はオスで70~80cm、メスで65~75cmほどです。体重はオスで50~60kg、メスでは40~50kgになります。
被毛(毛色、毛質)
- 毛色:ホワイトのみ
- 毛質:ダブルコート
体の毛は長く厚いダブルコートです。ピレネー山脈の厳しい寒さから身を守るための温かな被毛です。そのため、夏の暑さには強くありません。被毛の色は、白が基調になっているか、真っ白です。白は、雪山で外敵から身を守るためのカモフラージュに役に立ってきました。
頭は大きく、耳は垂れています。耳と目はやや離れ、大きな目は黒です。
後ろ足の狼爪(ろうそう)
グレートピレニーズには、後ろ足に狼爪(ろうそう)と呼ばれる2本の爪があります。これは、他の犬では前足についています。後ろ足についているのがグレートピレニーズの特徴です。狼爪は必要のない爪なので、一般的な家庭で飼われるグレートピレニーズの狼爪は除去してしまうことが多いです。
グレートピレニーズの子犬の値段
価格の相場
25万円前後
グレートピレニーズの子犬の平均価格は25万円前後。子犬の価格は血統や月齢、性別、マーキングの出方など外見などによっても変わりますが、12万円から37万円の値がつくこともあります。
グレートピレニーズをブリーダーから迎えるには
グレートピレニーズは、一般のペットショップにはあまり流通していません。グレートピレニーズを飼いたい時には、ブリーダーさんに直接問い合わせるのがいいでしょう。
ブリーダーさんから迎えるグレートピレニーズは、きょうだいと一緒に過ごしていますので、社会性がつきやすいというメリットがあります。頑固で警戒心の強いグレートピレニーズには、小さい頃から社会性を身につけさせることが問題行動を起こさないようにするポイントです。
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グレートピレニーズの里親になるには
犬の里親制度を利用して、グレートピレニーズの里親になることもできます。
犬の里親制度は、保護された犬の飼い主を新しく探すための制度で保健所や動物愛護センター、民間のボランティア団体などがホームページなどで募集しています。
応募方法や手続きは、それぞれ異なりますので、ホームページで確認して下さい。グレートピレニーズの募集件数は少ないので、根気よく探しましょう。
グレートピレニーズは、体が大きいので、飼育環境もそれなりのスペースが必要となります。抜け毛が多くよだれも出ます。餌の量も多いです。それらのことを考慮し、グレートピレニーズを飼える環境を整えてからグレートピレニーズを迎えることをおすすめします。
グレートピレニーズの寿命
平均寿命
10~12歳
グレートピレニーズの寿命は10~12歳です。小型犬や中型犬と比べると短いですが、大型犬では平均的な寿命です。あくまでも平均寿命ですので、これより長く生きることもできます。そのためには、質の良いバランスのとれた食事や、朝晩の散歩など、日々の健康管理が大切になります。
散歩は、走らせたりする必要はありません。ゆったりとした速度で、1時間ほど歩くようにするのが理想です。暑さには弱いので、夏場は早朝や日が落ちた後に散歩をするようにしましょう。グレートピレニーズは特に体が大きい分、運動不足になると、老犬になった時のリスクが高くなります。
グレートピレニーズの歴史
アメリカと日本ではグレートピレニーズ(Great Pyrenees)と呼ばれますが、イギリスやヨーロッパではピレニアン・マウンテン・ドッグ(Pyrenean Mountain Dog)と呼ばれています。
グレートピレニーズはフランスが原産ですが、フランスではル・シアン・ドゥ・モンターニュ・デ・ピレネー(Le chien de montagne des Pyrénées)またはル・シアン・デ・ピレネー(Le chien des Pyrénées)と呼ばれます。
グレートピレニーズは、数千年前からチベット高原で飼われてきた大型犬チベタン・マスティフの子孫であると言われています。牧羊犬、番犬として飼われてきたグレートピレニーズは、遊牧民の移動などによって西方へと移り、紀元前6世紀頃にはヨーロッパに入ってきたとされ、1675年にはルイ14世の宮廷犬になり、そこから人気が出ました。マリー・アントワネットもグレートピレニーズを護衛犬にしていたということです。
時代が移り、護衛犬が必要とされなくなるとグレートピレニーズの人気も落ち、一時はフランスでさえ絶滅の危機にありましたが、愛好家達によって復活をとげます。グレートピレニーズは、家犬に向くように改良繁殖されていき、1933年にアメリカン・ケネルクラブによって純粋犬種として認められました。
まとめ
大きな体と白いもふもふの毛。抱きしめたくなるようなグレートピレニーズは、牧羊犬、番犬として活躍してきた警戒心が強く勇敢な犬です。その反面、愛情深く人懐こい部分もあります。日本ではあまり見かけることはありませんが、テレビアニメの影響で、一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。
グレートピレニーズは体が大きいので、広いスペースや、餌代などの経済面、散歩の時間がとれるかなど、飼うために準備は必要です。夏の暑さからも守ってあげなければいけません。
購入は、ペットショップでは取り扱いが少ないので、ブリーダーさんに直接あたるのがいいでしょう。里親制度もありますが、こちらも数は少ないので、根気よく探す必要があります。
グレートピレニーズを飼うには、環境の他、しつけの面なども大切になりますが、飼い主との信頼関係を築いていくことで、きっとよいパートナーになってくれることでしょう。