犬のペコとは?
人間に赤ちゃんにもよくある現象なのですが、頭蓋骨が完全に塞がっておらず、頭のてっぺん等の骨が閉じずに大泉門もしくは単純に泉門とよばれる箇所に穴があいている様な状態の事を言います。
実際には軟骨で繋がっていますが触ると柔らかいです。チワワの子犬によく見られるペコですが、チワワに限らず他の犬種でもペコは良く見られます。多くの場合は成長と共に骨がふさがっていきます。
犬のペコで考えられるリスクや病気
- 水頭症
- てんかん
上記2つは先天的な病気の場合も多いですが、様々な事が重なると後天的に発症する可能性があります。
ペコとの因果関係は立証されていませんし、ペコがないわんちゃんでもみられます。ペコがあるから、かならずこの病気になるわけではありません。
しかし、どちらも脳の病気なので、頭蓋骨がふさがっていない時にむやみに強い力で頭を触るのは避けた方が良いでしょう。
低血糖症にも気をつける
低血糖とは血液中の糖分濃度(グルコース)が下がる現象の事を言います。血液の糖分が少なくなると、細胞への栄養が行き渡らなくなり様々な症状が出ます。
子犬の時に低血糖になる理由で多いのは、ご飯をしっかり食べられない時、体温が低い時や、嘔吐、下痢の症状がある時などにあげられます。
低血糖の症状
- 歩行困難(ぐったりして立てない)
- 元気が無い
- 痙攣
- 体温の低下
- 失明(外見から見ると目が乾いているように見えます)
このような症状がある場合は低血糖の症状の可能性が高いので急いで病院へ連れて行ってあげてください。
もし嘔吐がなければ、砂糖水やガムシロップなどを与えて血糖値をあげると症状が緩和する事があります。
しかし嘔吐をしていたり、意識が無い場合は与えたものや吐しゃ物が気管に詰まったり誤嚥してしまうなど呼吸に影響がでるので、何も与えないか、可能であれば飲ませなくていいのでお口の粘膜にガムシロップなどを塗って下さい。
そして、急いで病院へ行き、点滴などの処置をしてもらうようにしましょう。病院へ連れて行く際には湯たんぽなどで体を温めながら連れて行くようにしてください。
犬のペコの注意点
頭を触ると最悪、死亡する事も
頭蓋骨が柔らかいという事は、脳へのダメージを受けやすいという事。
このペコは頭のてっぺんだけではなく十字の形で空いている子もいればこめかみの辺りが空いている子もいるので、てっぺんだけでなく、頭をむやみに強い力で触ったり、押したりすることはるのは危険である可能性もあります。
また触るだけでなく、頭をぶつけたり何か物が落ちて脳へダメージを与えないように注意しましょう。
実際に脳挫傷で死亡したケースも耳にします。
触る時注意してほしい事
先ほどのペコがあるため、強い力で頭をなでるのは避けましょう。
今、犬を飼っていない方もペットショップ等で子犬を触る機会がある時は頭は優しい力で撫でてあげましょう。
また、お子さんと一緒に触る時はお子さんにも、頭は優しく撫でるように教えてあげましょう。
サークルや寝床に気を付ける
特に子犬の時は頭蓋骨が完全にふさがっていない子もいます。もし地震等でそのような犬の上に何か物が落ちてきて頭を直撃してしまうとどうなるでしょう。
例えば、サークルを屋根付きにかえたり、ケージの近くに落ちそうなものを置かない、など落下物にも気を付けてもらえるといいかと思います。
まとめ
チワワは小さな体でまんまるな頭がとてもかわいいですよね。大人のチワワもかわいいですが、子犬の時の可愛さは尋常ではありません!
しかし小さいならではのリスクもありますのでしっかり把握し、小さい時はなるべく頭への刺激を控えた方が良いでしょう。そして、血糖値が下がらないようにご飯をしっかりあげ、体が冷えないように注意しましょう。
ご飯を一度にたくさん食べられない場合は、少量を数回に分けてしっかりあげましょう。