セラピードッグのお仕事
自閉症や認知症の方、高齢者の方などに用いられている、動物を使った心理療法のことをアニマルセラピーと言いますが、心にもカラダにも良い影響があり、アニマルセラピーのお仕事をする犬たちのことをセラピードッグと呼んでいます。
犬と触れ合うことで積極的になることができたり気持ちが前向きになったり、社会的機能も向上させることが出来るとされています。
そんなセラピードッグになるために犬たちはどんな訓練や試験を受けているのかご紹介します。
セラピードッグに向いている犬種
セラピードッグには忍耐力が求められ、人と触れ合うことを好きでなければなりません。
温厚な性格で忍耐力のある大型犬が向いているとされていますが、ラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーやボーダーコリーは採用されやすい犬種のようです。
しかし、犬種に関わらずセラピードッグに向いている犬はいますし、小型犬や雑種の中にもセラピードッグとして活躍している犬がいます。
治療目的で活躍するセラピードッグ
とくに治療目的で活躍するセラピードッグには他のセラピードッグ以上の忍耐力が求められ、訓練も試験も厳しいようです。
犬種に決まりはありませんが、優良家庭犬協会の認定レベルが必要とされ、基本のしつけがしっかりできていなければなりません。
セラピードッグになるための訓練とは?
活動する場所によって訓練の内容は異なりますが、病院や施設などで活躍するセラピードッグは「声を出さない」「触れられても嫌がらない」などが求められ、誰にカラダのどこを触られても平気でなければなりません。
トイレトレーニング
トイレを失敗してしまう犬はセラピードッグにはなれません。トイレトレーニングは重要な訓練のひとつです。病院や施設などでお漏らししてしまっては大変ですし、衛生的にも良くありません。
トイレトレーニングがしっかりできていない犬はセラピードッグのお仕事をすることはできないのです。
服従
服従は犬の安全を守るために家庭犬にも必要なことですが、もちろんセラピードッグにとっても重要なことであり、人の言うことに従うことができない犬はセラピードッグにはなれません。
ウォーキング
ゆっくり歩く高齢者の方に合わせて歩くことができる、杖をついてリハビリをする方に合わせて歩くことができるなど、ウォーキングの訓練もあります。
セラピードッグの認定試験
セラピードッグとして活躍するためには、セラピードッグ認定試験を受験することと合格することが必要です。
受験資格
- 生後8ヶ月以上の犬であること
- ワクチンの接種が済んでいること
- 狂犬病の予防注射が済んでいること
- トイレトレーニングが完璧にできていること
合格しやすい犬
- 人が好きで誰にでも懐く犬
- 他の犬とも仲良くできる犬
- 座れ 待て 伏せができる犬
- 無駄吠えをしない犬
- 人や他の犬に飛びつかない犬
- 甘噛みをしない犬
- アイコンタクトができる犬
どんなことをチェックするの?
- 飼い主さんの横にしっかりついて歩くことができるかどうか
- 飼い主さんの“待て”の指示をしっかり守ることができるかどうか
- 車椅子を怖がらないかどうか
- 後ろからカラダを触られても平気がどうか
- 抱っこされても平気がどうか
上記のようなことがチェックされ、合格点に達することができれば合格です。
まとめ
セラピードッグが日本に導入されたのは最近のことですが、海外では動物介護療法として50年ほど前から用いられています。
捨てられてしまった犬を救うため、セラピードッグとして活躍できるよう訓練をされているという人もいらっしゃいますし、人に傷つけられた犬が人を癒す仕事をしている、申し訳なくもありがたい事ですよね。
一人暮らしをしている私の祖母もうちの愛犬たちが遊びに来てくれることをいつも楽しみに待っていてくれますし、犬と触れ合うことで活動的になれたり積極的になれたりするようです。
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