愛犬『めい』との出逢い
私は物心ついた時には既に犬が大好きで、小さい時から両親にはずっと「犬が飼いたい」と言っていましたが、当時マンション暮らしだった両親には、当然反対されていました。
後に一軒家へと引っ越すことが決まり、私の願いは10年越しで叶うことになります。
2007年4月、動物病院主催の愛護団体のホームページで里親の会を知り、イベントへの参加を決めました。
兄弟に顔を踏まれていても、怒ることも嫌がることもせず、黙々と敷いてある新聞を食べている…それが『めい』です。
私はめいに一目惚れしました。「この子だ‼︎」と思ったのです。その日から、めいと私たち家族の8年間は始まりました。
最初の1年間
めいは本当に手のかからない子でした。
全ての躾をとてもすんなり習得し、一度怒られたことは二度としないどころか、
- いたずらっ子だった私に餌を取られる
- 公園で小さな子に耳や尻尾を引っ張られる
- おばあちゃんに頭を小突かれる
などがあっても、唸り声一つあげない子でした。その健気な姿は、まるで私たちに恩返しをしているように見えました。
ツンデレ犬『めい』
めいは見た目からも分かる通り、おそらく柴犬の血が濃いと思われます。それは性格にも現れていて、抱っこされる事や一緒に寝る事が嫌いで、あまり家族にもベタベタ甘えない子でした。
しかし、1人でいることが好きだったわけではなく、家族の側には常に居て、いつも人間の会話に耳を傾けていました。
私が学校へ行くと、私のスリッパの上で丸くなっている姿が、めい流「お留守番スタイル」です。成犬になっためいはいつも冷静で、落ち着いていたので、すっかり私の姉貴分でした。
笑う犬⁉︎エピソード
ある日、家族でピクニックに出かけた時のこと…レジャーシートを敷いてお昼ご飯を食べている私たちの横で、めいは景色を眺めていました。そこへやって来た少年が、めいを見るなり「このわんちゃん笑ってるよ‼︎」と言いました。
犬にも笑顔があるなどと思っていなかった私たちは驚いてめいを見ましたが、その顔は私たちが知っている、いつものめいの顔でした。しかし、私たちがいつもの顔と思っていただけで、もしかしたらめいは、私たちといる時にいつも笑っていたのかもしれません。
まとめ
皆さんは、捨て犬や里親と聞いてどんなイメージを持ちますか?
又、ペットショップで売られている多くの犬と、どのような違いを感じていますか?
私はめいと出会う前は正直、人と暮らすことに慣れておらず、懐いてくれないのではないかと不安を感じていました。しかしそれは、大きな間違いだったのです。捨て犬でも、ペットショップの犬でも、ちゃんと家族になれるのだとめいが教えてくれました。そして一度家族となったら、そこにはもう、血統書や犬種は関係ないことも学びました。
きっと私たち家族だけでなく、どんな人と犬も本当の家族になれるのだと、8年間を通して教えてくれためいには、今も感謝の気持ちでいっぱいです。