1.ペットの犬から感染!
ダニが媒介するウイルス感染症の「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に、徳島県内に住む40代の男性が感染したという話題があったのですが、その男性が飼っている犬から感染したということを厚生労働省が明らかにしました。犬からの感染が確認されたのは国内で初めてのことでした。
厚生労働省は、ペットとして飼われている犬からの感染は世界的にも報告例を聞いたことがない、としています。男性も犬も回復し、元気に過ごしているとされていますが、男性はどのようにして犬から感染したのでしょうか。
感染した理由
厚生労働省などによると、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はSFTSウイルスが病原体であり、SFTSウイルスを保有しているマダニに噛まれることで感染されるものであるが、SFTSに感染している動物の血液など、体液から感染する可能性も指摘しています。
発熱や嘔吐や下痢などの初期症状があり、風邪なのではないかと間違えてしまうことも多く、重症化してしまうと死に至る可能性もあるようです。マダニに噛まれたことによる感染者や死亡者は高齢者が多く、死亡者の全てが50歳以上であるとしています。
マダニの寄生やSFTSウイルスの感染は犬にとっても危険なものですし、毎月1回の予防薬で確実に予防することができるものなので、お互いのためにもしっかり予防したいですよね。
2.肥満犬のダイエットで最も重要なのは飼い主のやる気!
調査を行ったのはロイヤルカナンの調査チームであり、肥満犬900頭以上のダイエットを観察したところ、犬のダイエットに成功するか失敗するか、最も重要な因子は飼い主のやる気である、ということを明らかにしました。
ダイエット方法は、『指定されたフード(高タンパク質・高食物繊維)のドライフード2種と、ウェットフード1種を体重減少率が1%~3%になるように計量し、朝と夕2回の給餌スケジュールを厳守して与える』これを12週に渡って行うというものです。
37の動物病院が協力し、統一されたダイエット方法によって肥満犬のダイエットが行われ、モニタリングのために、2週目・4週目・8週目・12週目に来院したそうです。
結果は?
参加要件を満たしていた犬は2214頭、実際に参加した犬は1565頭。1565頭のうち、途中で脱落した犬は578頭。
途中で脱落してしまった理由は、
- ①途中で来院しなくなった
- ②途中で連絡が取れなくなった
- ③ダイエットプランに従わなかった
- ④肥満以外に疾患によってダイエットが中止された
- ⑤指定されたフードが犬に合わなかった
- ⑥飼い主が挫折した
- ⑦不明
このような理由だったようですが、来院しなくなったのも飼い主、連絡が取れなくなったのも飼い主、プランに従わなかったのも飼い主。理由のほとんどが飼い主の挫折によるものですよね。
成功した犬は?
ダイエットプランを厳守し、12週に渡ってダイエットをした肥満犬987頭のうち、モニタリングのために4回来院をした926頭のデータを解析したところ、下記のような結果が出たそうです。
- 体重減少がみられたのは896頭(メス568頭オス358頭)
- 目標の体重や体型に達することができたのは65頭
中には、体重に変化がみられなかった犬や、体重に増加がみられた犬もいたようです。
3.死亡事故は飼い犬が98%!
3月9日、母親の実家で飼われている4歳のゴールデンレトリーバーのオスに噛まれ、生後10ヶ月の女の子が死亡する事件がありました。祖父母の目の前でハイハイをする女の子に突然噛みついたのだそうです。祖父母は「吠えたり噛んだりしない臆病な犬だった」と話していた、“臆病な犬”というところが私は引っ掛かりました。臆病であったがために女の子に対して何等かの恐怖心を感じ、防衛反応によって噛みついたのではないかということも考えられます。
また、ゴールデンレトリーバーはイギリス原産の大型犬であり、「水鳥猟でハンターが撃ち落とした獲物を陸地に持ち帰る」という猟犬であったため、ハイハイする女の子が獲物に見えたのではないかということも考えられます。遊びのつもりで噛みついたが力が強すぎてしまった、といったことも考えられるのではないでしょうか。
飼い犬に噛まれる死亡事故
2015年には、知り合いが連れてきた犬に噛まれ、出血に伴うショック状態に陥り、男性が死亡する事故がありました。犬は軽トラックの荷台にリードによって繋がれており、男性が荷台に乗ったところを噛みついたそうです飼い主ではない男性が飼い主が所有する軽トラックに突然乗ってきたことにより、犬は攻撃してしまったのではないでしょうか。
同じく2015年、知人男性から出張中の犬の餌やりを頼まれた女性が犬に噛まれ死亡する事故がありました。発見されたとき、全裸で骨まで見える状態で死亡していたそうです。近くには大型犬が4頭おり、女性のカラダに無数の噛み傷のような痕跡があったことから、犬に噛まれて死亡したのではないかとされたようです。
敷地内に放し飼いにされていたようなのですが、知人とはいえ、飼い主ではない女性が敷地内に入ってきたら、犬は攻撃してしまうのではないでしょうか。大型犬4頭であったこと、敷地内ではあるが放し飼いにされていたことなども事故に繋がった原因なのではないでしょうか。
まとめ
2017年の犬に関するニュースや話題の中から、最も気になった3つを取り上げてみました。ノミやダニの寄生や感染は犬だけではなく人間にも大きく関わる問題ですし、命の危険が伴うものです。
ノミやダニの予防は1年を通して必要であり、獣医さんからの指導もありますが、1年を通して予防することができている飼い主は少ないようです。義務ではありませんが、愛犬とご自分の健康のためにしっかり予防して欲しいものです。
健康といえば、肥満も気になりますよね。「飼い主が肥満なら犬も肥満」なんて言われることもあります。犬の肥満は手足や腰や心臓に大きな負担を与えます。獣医さんの協力のもと、適切な健康管理とダイエットができると良いですよね。
犬に噛まれたことによる死亡事故は毎年報告されているような気がします。とても悲しい事故ですよね。噛みついてしまった犬はどうなったのだろうか…愛犬家のみなさんならとても気になっているのではないでしょうか。
「悪い犬」なんて私は1頭もいないと思います。悪い犬にしてしまっているのは飼い主である人間だと思います。適切なしつけと飼育によって防げることだからです。