とても大切で大好きな存在だった愛犬「クルミ」
今から15年近く前、真っ白なイギリス系ゴールデンレトリバーの「クルミ」を家族に迎えました。クルミは我が家にとって2代目の犬で、産まれてから1ヶ月半で我が家へやってきました。来た時は体重も2~3kg位で体もとても小さく、活発でとてもやんちゃな女の子でした。
特に子供の頃は、お留守番をお願いしようとすると慌ててウンチをしたり、留守番中にテーブルの上に置いてあった手帳をビリビリにしていたり、とても活発過ぎるほど活発な子で、譲り受けたブリーダーさんに相談した時もありました。そのブリーダーさん曰く、「子供の時にやんちゃだった子ほど大人になると良い子になるのですよ」と言われました。
月日が経ち、クルミも大人になりました。ブリーダーさんに言われた通り、クルミは人の気持ちがよく分かる、とても良い子に育ちました。
家にいる時はもちろん、食事も寝る時もいつも一緒でした。一緒にたくさん旅行へも行き、春にはお花見や近所の海や公園をお散歩したり、犬マッサージの講習会に一緒に参加したりもしました。
私はクルミに健康で、少しでも長く一緒にいたかったので、犬の身体や食事について勉強しペット栄養管理士という資格も取りました。そのおかげかは分かりませんが、クルミは年をとっても毛も艶がありフワフワでまるまるとしていて、よその人に年齢を聞かれて答えると皆にびっくりされました。
観光地に行くと「一緒に写真を撮らせて欲しい」と言われる事も多く、とても人気者で自慢の愛犬です。
大好きなクルミ、ずっと一緒に居たかった。
クルミも14歳を迎え、急に食欲も落ち吐いてしまう症状があったため動物病院へ行きました。エコーでの診察を受けた所、肝臓の胃の近くに何かできていると診察されました。14歳という年齢とクルミの性格から、病院へ入院させ手術を受ける事はとても不安があり、私たちは「手術はしたくない」と考えていました。
検査を受けていくと「手術をし、病理検査をしないと100%の事は言えないけれど、おそらく良性の腫瘍です」と獣医の先生から説明がありました。私達家族も少し安心していたのですがある日、そこから出血してしまい10日間、クルミはとても頑張って快方に向かっていたのですが虹の橋を渡ってしまいました。
かかりつけの動物病院にいた「ピース」との出会い
クルミにはとても頼りにしている動物病院があります。その病院の獣医の先生は、動物との信頼関係をとても大切にしてくれる先生でクルミが10歳を超えた頃から1ヶ月に2~3回病院へ行き、定期健診を受けていました。
動物病院で引き取られていた小さなミニチュアピンシャーの男の子がいました。その子が「ピース」です。
2年くらい前から動物病院にいて、クルミが健診や診察を受けていると近くに来てビスケットをもらうために他の病院の子達と一緒に並んで座っていました。
体重2.5kgのピースは、普段体重35kgのクルミと生活している私達にとって「ずいぶん小さな子だなぁ」と思って見ていました。
クルミが虹の橋を渡り毎日悲しみと後悔に暮れていた私は、「いつでも病院に遊びに来て良いよ」と言ってくれた獣医さんの言葉に甘え、病院へ遊びに行きました。抱っこしていたピースが私の腕の中で熟睡をし始めた時、「ピースは良い子だよ。連れて帰っても良いよ」と、先生から言って頂きました。クルミが亡くなり3ヶ月経った頃です。
その場では決められないので、家族とも話し合いまた来ますと言ってその日は帰りました。家族とも話し合い、ピースが我が家へ慣れてくれたらぜひ迎えようという話になりました。
ピースとの生活
初めはトライアルのような形でと我が家に来たピース、初日からごはんももりもり食べおトイレの失敗も1度も無く、ただお留守番の時は毎回ではありませんが吠えてしまったりして少し苦手の様でしたが、基本的にはとても良い子でした。
しかし、始め人間の方はあまりにもクルミと体格の大きさや性格など全く違うピースに少し戸惑いがありました。ピースを迎える前までは、クルミの面影を求めゴールデンレトリバーの写真ばかり見ていた時期もあります。
でもよくよく考えると、どんなに外見が似ている犬がいたとしてもそれはクルミではないのです。ピースだって自分から我が家に来たいと言って来ているのではありません。私達がピースに来て欲しいと希望して、来てもらったのです。
7歳で我が家に来たピース、急に環境が変わっても大きな問題も無く我が家に慣れようとしてくれたのだと思います。
ピースが我が家へ来て、もうすぐ3ヶ月経ちます。年に2回~3回、クルミと旅行へ行っていました。先日、日帰りでしたが軽井沢へピースと行ってきました。
まとめ
クルミがいなくなり、実感した事があります。ごはんをあげて、お散歩に行き、おトイレを掃除してあげて犬のお世話は一見人間がしてあげる事ばかりだと思うかもしれません。しかし、犬達はいつもそばにいて嬉しい時、悲しい時、私達を受け止めてくれます。その温もりで私たちを包んでくれています。
いつも穏やかにそばにいてくれる愛犬に、私達の方が甘えさせてもらっている所もあるのです。
どんなに似ている犬がいたとしても、その子は世界に1匹です。
犬達は表情や行動で気持ちを表してくれますが、言葉は話しません。
愛犬と信頼関係を築き毎日を大切に過ごしていって下さい。
今ではピースも私たちとの生活に大分慣れてきました。
私にとってもとても愛おしい存在です。
大切に信頼関係を築いて行きたいと思います。