「暑さに弱い」犬種5選

1.フレンチ・ブルドッグ
フレンチ・ブルドッグのように鼻がぺちゃんこに潰れている犬種は、鼻が短いことから「短頭種(たんとうしゅ)」と呼ばれています。
この犬種は空気の通り道である気道が狭いため、呼吸をして体温を下げるのがとても苦手です。少し暑い場所にいるだけでも、すぐにハァハァと苦しそうな呼吸になってしまいます。
そのため、他の犬種よりもかなり早い時期からエアコンを入れて部屋を涼しく保つ必要があり、夏のお出かけには一番注意しなければならない犬種です。
2.シベリアン・ハスキー
シベリアン・ハスキーは、もともと雪が深く積もるようなとても寒い国で暮らしていた犬種です。そのため、厳しい寒さから身を守るための厚くて温かい毛をたくさんまとっています。
日本の高温多湿な夏は、この犬種にとってサウナの中にいるような非常に厳しい環境です。日本の夏の気候には体が対応しきれないため、エアコンを24時間つけた涼しい室内で過ごさせることが欠かせません。
夏の散歩は、完全に太陽が沈んだ涼しい時間帯にだけ行くようにしましょう。
3.ゴールデン・レトリバー
ゴールデン・レトリバーは、体が大きくてとても豊かな毛並みを持っている大型犬です。体が大きい犬は小さな犬に比べて熱が体の中にこもりやすく、一度体温が上がってしまうとなかなか下がらないという特徴を持っています。
さらに、ダブルコートと呼ばれる二重の毛に包まれているため、体に熱が閉じ込められやすいです。お散歩のときには体温が上がりすぎないように注意し、こまめに水分補給をさせたり、体を冷やすグッズをうまく使ったりすることが大切です。
4.ポメラニアン
ポメラニアンは、綿あめのようにふわふわとした可愛い毛が特徴の小型犬です。この細くて密集した毛は熱を通しにくく、熱が内側にこもりやすい性質を持っています。また、毛の量が多くて皮膚の風通しが悪いため、体温がどんどん上がってしまうことも。
夏を乗り切るために毛を短くカットする飼い主もいますが、短くしすぎると今度は直射日光が直接皮膚に当たって皮膚を傷めてしまう原因になります。カットの長さはトリマーとよく相談しましょう。
5.チワワ
チワワは世界で一番小さな犬種として知られています。チワワのように体高(体格)が低い小型犬は、歩くときに地面との距離が非常に近くなります。
夏の直射日光を受けたアスファルトは50〜60℃以上に達することもあり、チワワは地面からの強い放射熱(照り返し)を体全体で直接受けてしまうため大変危険です。
人間が感じている気温よりも、チワワが歩いている足元の温度はずっと高いことを忘れてはいけません。日中の熱い時間帯の散歩は絶対に避けましょう。
犬が夏バテしているサイン

呼吸の様子
犬が暑さを感じると、口を大きく開けて「ハァハァ」と荒い呼吸をします。これは呼吸によって体の中の熱を逃がそうとしている大切な行動です。
しかし、エアコンの効いた涼しい部屋に入ってもこの「ハァハァ」という呼吸がいつまでも止まらなかったり、いつもより呼吸のスピードが異常に早かったりするときは黄色信号です。
よだれが大量に出てだらだらと垂れている場合も、体温が上がりすぎて自分で調節できなくなっているサインなので注意しましょう。
行動の変化
いつもは飼い主が帰ってくると大喜びで玄関まで走ってくるのに、ケージやベッドから起き上がろうとしないときは体がだるい証拠です。
また、フローリングや玄関のたたきなど、家の中の少しでもひんやりと冷たい床に体をぴったりとくっつけたまま、だらんと横になって動かない状態が続くのも夏バテのサインです。
お散歩に誘っても行くのを嫌がったり、歩くスピードがいつもより極端に遅かったりするときは、無理をさせずにすぐ休ませましょう。
食事の様子
夏バテになると胃腸の働きが弱くなるため、お腹があまり空かなくなります。いつもなら大喜びで一瞬で完食するごはんを半分以上残してしまったり、お皿の前に来ても匂いを嗅ぐだけでプイッと横を向いて食べようとしなかったりします。
大好物のおやつすら欲しがらないときは、かなり体が疲れている証拠です。また、ごはんを食べないのに水ばかりをガブガブと大量に飲み、そのせいで胃がもたれて吐いてしまうケースもあるので注意しましょう。
厳しい暑さを乗り切るための対策

部屋の温度と湿度の管理
犬が快適に過ごせる室温は、だいたい20度から25度の間(短頭種や極寒地原産種では22度以下推奨)だと言われています。夏場はエアコンをつけて室温を適切にコントロールしましょう。
また、温度と同じくらい大切なのが「湿度」です。湿度が60%以上あると、犬は汗の代わりとなる呼吸での熱発散がうまくできなくなってしまいます。
エアコンの除湿機能や除湿器を使って、室内の湿度は50%から60%の間に保つように心がけてください。
散歩の時間を見直す
夏の散歩は、時間帯を工夫することが何よりも重要です。昼間の散歩は犬にとって火傷や熱中症の危険が高すぎるため、絶対に避けてください。お散歩に行く最適な時間は、まだ太陽が昇りきっていない早朝の涼しい時間か、日が完全に沈んでしばらく経った夜です。
散歩に出発する前には、必ず飼い主が自分の手で直接アスファルトを触ってみてください。まだ熱いと感じる場合は、道路が冷めるまで散歩に行くのを待ちましょう。
水分補給とお留守番の工夫
夏は水分をいつでもたっぷり補給できるようにしておく必要があります。部屋の中の1箇所だけでなく、犬がよく行く複数の場所に水飲み皿を置いておきましょう。
お留守番をさせるときは、停電などでエアコンが万が一止まってしまったときのことを考え、ひんやりするアルミプレートやジェルマットを敷いておくのがおすすめです。
また、車の中に犬を少しでも残して離れるのは、窓を開けていても数分で命を落とすため絶対にやめてください。
まとめ

犬は人間よりもはるかに暑さに弱く、自分でエアコンをつけたり洋服を脱いだりすることができません。愛犬が健康で元気に夏を過ごせるかどうかは、すべて飼い主の気配りと準備にかかっています。
毎日しっかりと愛犬の表情や行動を観察し、少しでも様子がおかしいと感じたら迷わずにすぐ動物病院へ相談しましょうね。



